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›2 06, 2010

電子書籍と環境問題(CO2削減)

Posted by skillstorage at 14:26 / Category: イノベーション / 0 Comments

21世紀を代表するイノベーションは何か?電気自動車に見られるように脱石油エネルギーがすぐに思いつくが、電子書籍も重要なイノベーションだと思う。
電子書籍自体は、薄型液晶モニタとメモリと通信機器といった既存技術の組み合わせに過ぎないが、その仕組みは革新的であり、しかも環境問題という観点からは電気自動車に匹敵するCO2削減や資源保護になりうるのではないかと思っている。

本や新聞や雑誌というのはあまり指摘されないが実は環境に非常に悪い。本をつくるために森林が伐採され、さらに本はかさばるため読み終わると廃棄され燃やされCO2を排出する。例えリサイクルに出しても、実はリサイクルするための費用やその過程で排出されるCO2というのは本を作る以上のコストと排出があるという意見もある。
本や雑誌や新聞は、特に日本では消費者に届かない率(購入されないで返品される率)というのが著しく高く、無駄のかたまりである。
しかも、物流コスト、物流のためのCO2排出、係る人員の多さによる高コストや環境に対する悪影響も非常に大きい。

しかし、今までは代替手段が無かったことと、本・新聞・雑誌は文化的側面も大きいことから環境に悪いということが一部を除いて指摘されてこなかった。
また、経済的影響や、出版ビジネスに係る人数の多さ(本屋もいれると相当数だ)、既得権益というのも非常に大きな影響があるだろう。

しかし世界は電子書籍の時代に入りつつある。昨年はAmazon.comのKindleが大ヒットし、米国では電子書籍に切り替える人数が爆発的に増大した。
そして、今年はAppleからiPadという電子書籍機器が発売される。他のメーカも参入が相次ぐだろう。
単なる電子機器ではなく、産業全体の変革するIT(Industrial Transformation)だと思う。

そんな世界の状況に対して、日本はどうか?
日本の出版業界、新聞業界は世界で最も保守的のようだ。本の価格はどこでも同じであり、出版取次(トーハンと日販の2社寡占)により書店への流通が支配されている。
電子書籍のイノベーションはそのような日本独自の商慣行を徹底的に破壊することになってしまうので、出版業界は断固として既得権益を守るつもりなのだろう。

このような状況では、日本では読みたい本、雑誌、新聞が電子書籍として読むことが困難だと思う。KindleやiPadで読みたい本・新聞・雑誌が読めれば自分はもう電子媒体でしか買わないだろう。
消費者がコンテンツを入手できないのであれば、電子書籍機器をつくる能力が最も長けている日本の電機メーカは開発が遅れ、世界的で取り残されてしまうだろう。
実際に日本の電機メーカは携帯電話でもmp3プレイヤーでも世界一の技術がありながら、世界市場では戦うことができなかった。
そして、環境問題という観点から考えても紙を使い、物流が発生するという観点から非常に悪いのだ。

環境問題をからめてみたが、下記の本などで偽善で欺瞞な環境問題を指摘されている武田教授の考察は非常に興味深い。
批判も非常に多いが、納得できる点が非常に多いのだ。
本が環境に悪いということも誰も指摘しないし、その他方で無意味な環境運動で日本中が熱狂している。
例えば、ペットボトルのキャップ集めによるワクチン購入運動。キャップを集めるための入れ物の方がコストが高く、集めるための人件費を換算するとワクチンを買うどころか経済的には大赤字なのだそうだ。
レジ袋も持参する意味がほとんどない。
最も効果的な環境問題対策は、海外旅行に行かない(旅客機のエネルギーを使わない)、外出しないということになるが、消費活動を限定してしまうそのような環境対策を表だって言う者が誰もいないということ自体が問題だと指摘に感激した。

資本主義なのだから経済は発展させなければ成り立たないが、実は環境問題の多くは経済発展によって生じる。


›2 02, 2010

垂直分裂

Posted by skillstorage at 12:50 / Category: イノベーション / 0 Comments

パソコンは誰でも作ることができる。CPU、モニター、マザーボード、メモリ、ファン、OSと何でも手に入るからだ。
個別の部品は個人ではつくることができないが、部品を買ってきて組み立てることができる。
かつてはできなかったことだ。

現在のパソコンをつくっているメーカは個人が自作パソコンをつくることとあまり変わらない。部品を買ってきて組み立てるだけだからだ。
違うのは徹底した合理化でコストを安くし、筺体デザインを考え、物流・販売を行うことだ。

東京大学の丸川知雄氏はこのような現象を垂直分裂と呼んだ。
電子部品は日本企業が得意としている分野であり、組立は中国にある台湾企業が得意としており、現在はその分担が非常にうまくいっている。
逆に垂直統合モデルで部品から組み立てまで全てやっている会社はダメになってしまった。

バリューチェーン(製造の川上から川下までの流れ)を見る際にスマイルカーブと呼ばれる現象が起こり、川上の部品、素材、川下の小売が付加価値が高い。
付加価値の低い組立は中国のような人件費、製造コストで行うべきだからだ。

そのような垂直分裂が進んでいない典型が自動車業界である。

しかし、たくさん生まれてきている電気自動車はパソコンとほとんど同じだ。垂直分裂しており、部品は買ってきて組み立てるだけで、パソコンよりは難しいだろうか個人でもつくることができる。
そして良い部品もどんどんオープン化されていってどんな小さな企業でも買えるようになるのだろう。



›1 03, 2010

昨年はスマートフォン(iPhone3G)でライフスタイルが変わった

Posted by skillstorage at 18:34 / Category: イノベーション / 0 Comments

5年前にポッドキャスト(Podcasting)のすごさについて書いたが、昨年はiPhone3GSによってライフスタイルが変わった。
同様の人もいるだろうし、ITや金融業界ではiPhoneを使う人がかなり増えた。
あれから5年経ち、ポッドキャストで見たい番組が見れるのは、米国の番組ではかなり増えた。金融番組、ニュース番組はかなり見れるし、FastMoney、SuzeOrmanShowといったCNBC系、CNN系、Bloombergなどはその日の番組が見れるのでケーブルTVが不要になった。
米国ドラマは購入できる。

iPhoneやiPhod TochではWi-Fiがついているので、ブロードバンドに接続できる。3G速度も速いと思ったが、やはりインターネット無線回線は速い。
iPhoneにしてからは、パソコンを使う時間がめっきり減った。
テレビを見てても本を寝転がって読んでいても、気になったことを調べたりメモしたりするにはパソコンよりiPhoneの方が都合が良いからだ。
その場で調べられるし、起動時間も関係無い。

移動時間は常にiPhoneでニュース番組を見たり、聞いたりする。CMが無いので時間が短縮できるのと、日経ベリタスの大江アナのもやもやトークなど2倍速で聞けるので時間が短縮できる。
マニアックな嗜好のポッドキャストをチョイスできるのも良い。

あとは、アプリもかなり良いのがでてきた。全力検索というカーナビソフトは、自宅の外車購入時からついている標準品よりも使える。GPSに加え、タクシー無線等の渋滞情報を拾っているので、VICSよりも良い場合が多いし、何より最新の高速道路などの地図がいつでも使える。
他にも位置情報を組み合わせたアプリというのはすごい使える。食べ物を探すのも写真や評価も調べるのが身近になった。

電話よりもむしろネットにいつもつながっているので、Twitterでフォローしたり、Skypeで世界中と常にコミュニケーションしている感覚も増えた。

ケータイと違うのは操作のしやすさと起動が早く、速度も速い。

そんなことで、今年はスマートフォン、Google携帯といったところに注目している。

電話はおまけでSoftBankの回線網を考えると、Wi-FiとPodcasting用ということでApple iPod touch で良いのかも。

›11 05, 2009

中国のこれから黄金の10年-ボリュームゾーンの拡大

Posted by skillstorage at 18:06 / Category: イノベーション / 0 Comments

先日中国滞在中に中国のビジネス雑誌を読んだのだが、日本では考えられないような高景気を謳歌している話題が多かった。
中国では昨年の金融危機以降今年の春までの不景気の谷を最後にこれからは長期的に成長する「黄金の10年」がやってくるという話もでているようだ。

確かに金融危機からの脱出は早かった。先進国が不景気に苦しむ中、中国は2桁の成長になりそうだ。しかし景気回復の背景には中国政府による過剰な財政出動があった。その額57兆円であり、GDP比率で16%にも及ぶ、米国、日本の財政出動はそれぞれ6%、5%に対して3倍ほどの景気刺激策だ。
家電下郷や汽車下郷といった家電製品や自動車の購入補助金が想像以上に効果があった。

先進国と違い、まだ電化製品、自動車を持っていない層の比率が著しく大きい為、効果が非常に大きかった。
内需の拡大が大きいことが世界中から注目されるにいたった。
はたして中国の景気回復・成長が財政出動と為替操作(元安)による過剰流動性の結果のバブルなのか、いつまで続くのか、様々な意見が飛び交っている。

○ボリュームゾーン革命
中国の経済成長が本物でこれから長く続くと言われている理由として内需の拡大があげられる。現在6千万人程度しかいない1万ドル以上の所得者が、2020年には3億6千万人に増加すると言われている。
所得が1万ドル以上を超えると家電、自動車、不動産といった先進国がかつて経済成長した中で活発になった消費活動が見込めるのだ。そしてこのようなゾーンをボリュームゾーンと呼んで各社重点的に攻略を狙っている。

ボリュームゾーン層が大幅に伸びることによってもっとも恩恵を受けるのは中国メーカーである。
先進国メーカーは先進国の富裕層を重点的に攻略するためにハイスペック、高価格、高品質、多様化したニーズに応えられる豊富なオプション機能に開発とマーケティングの重点を置いてきた。
ところが、ボリュームゾーン層が必要とするのは、画一的で低価格な製品なのだ。日本でも高度成長期に売れたものを思い出してほしい。
日本で30年前に売れた品質のもので良ければ中国で低価格で大量生産することができてしまう。

○中国の不安要因
中国が順調に発展しボリュームゾーンが拡大することが前提であったが、その前に沈没する可能性も議論されている。これまで中国は先進国向け輸出で外需依存であったが、それは為替操作による元安が競争力の源であった。外貨準備高はドルベースで膨れ上がった。そして中国人民銀行(中央銀行)は2兆ドルを抱え、人民元を大量に発行していると言われている。非公表なので実態は不明だ。だが事実、銀行の過剰融資により過剰流動性が発生している。

政治的にも少数民族を力で抑えているため、いつ紛争や革命が起こるかわからない。

しかし、中国人の経営者達と話していると誰もそのような不安は口にしない。高景気で完全に浮かれ、まるで日本のバブル期を見ているような気がした。

›7 20, 2009

キーエンスが日立の時価総額を上回った

Posted by skillstorage at 12:26 / Category: イノベーション / 0 Comments

10兆円の売上高を誇る日立製作所がたかだか2000億円にも満たない売上高のキーエンスに時価総額が抜かれてしまったのはある意味象徴的でき事であった。

キーエンスはほとんど一般消費者は直接買うことは無い製品をつくっている。具体的には製造業のものづくりの自動化を支援する製品(FA:Factory Automationと呼ばれる部類)をつくっている会社だ。

電機業界が過去10年においてトータルで投下資本に対して利益が上げられなかったのに対して何故、キーエンスはとてつもなく高い利益率を毎年上げることができるのか。

まず、キーエンスの売上高の比率は圧倒的に日本国内が多いことが挙げられる。(ちなみにキーエンスはHPでほとんどIRデータを公開していない(非上場企業並みだ)ので、有価証券報告書のセグメント情報などを参照)

日本国内において、まず生産設備の部品や製品をつくっている大企業は比較的高収益である。これは日本国内の製造会社が設備として日本製しかほとんど採用しないためである。
そして、キーエンスの製品群はFAにおいてもかなり寡占化されておりセンサー、画像センサー(画像検査装置)、レーザーマーカーといった製品は中国などの安い製品は日本ではほとんど採用されず、国内メーカーも数が多くない。センサー、シーケンサーのみならず画像センサー、レーザーマーカー、マイクロスコープといった周辺分野を攻略しようとするのは他国メーカーが参入できないため、営業上の強みを製品の多角化で拡大させようとする日本独特の環境である。

FA分野でも海外メーカは画像検査もレーザーマーカーも専門メーカーが開発しているが、では事情が違う。キーエンス以外でもパナソニックの子会社のSUNXも同じ形態でレーザーを扱っており、オムロンも三菱も幅広い製品を扱っている。通常のメーカーであれば専業でなければ研究開発も製品開発も十分に行えないのを専門メーカーからのOEMや委託開発生産に頼り、ビジネス上の強みを営業網羅力に頼る構図になりつつある。

日本の電機業界は低収益を克服するために高品質製品を作る努力をしたため、ますます日本製FAが採用された事情がある。海外製品はそもそも品質に問題があったり、何よりも生産設備においては24時間体制のサポートが重要なためやはり国内メーカーが採用される。今や日本の工場は生産を止めることができないほど合理化された中でも利益を上げられないのだ。

他方、消費者に最も近いセットメーカーである電機各社はグローバルに他国の企業と熾烈な競争を強いられているのである。さらに国内電機メーカーだけでも多数存在しており国内の競争でさえ熾烈である。

ようするに現状はキーエンスと日立では戦っている土俵が違っている。

さて、電機各社は今後も厳しい状況が続くと何度も指摘している。生産においては垂直統合から水平分散に変わり、コストを大幅に下げないといけない。国内にもメーカー数が多すぎる。三洋とパイオニアが買収されたり、TVから撤退ぐらいでは済まない。総合電機も競争力のある専門分野に絞らないといけない。三洋が電池に絞って良くなったように。

さて、そのような変化はあまり見られないのと、さらに電機業界が弱くなると必然的にキーエンスの属するFA分野も国内では市場が小さくなってしまうのではないか。

電機も自動車も国内の市場が小さく、人件費も高いため海外での工場化は避けられない。そうしなければ海外企業と競争できない。

さて、海外でキーエンスのような日系FAメーカーの競争力はどうだろうか?例えば成長がもっとも期待されるのは中国である。中国は世界の工場になっているだけでなく、これから人件費が上昇するためこれまでのような労働集約型(ロボットを使わず人力でものをつくる)から自動化は進んでいくだろう。

多軸ロボット分野は日本が強いだろう。高度な製品をつくるためには高度な工作機械やベアリングも日本の品質は高い。しかし、生産設備において低品質なものをつくるには高品質なFAは必要ないというそもそもの問題があるのと、キーエンスの高収益の源泉のセンサー類は高度技術とは言い難い。
キーエンス自身もファブレス企業として生産を丸投げしているのである。

中国では電子部品なども最近では偽物が出回っている。単純な製品(部品点数が少なく製造が容易)なものは中国製でも良いとなってくるかもしれない。

そのようなことから高い株価のキーエンスであっても前途多難であり、更なる成長のキーポイントは海外展開であり、新たな領域を開拓するか、生産に必要かつ高付加価値な製品をつくり続ける必要があるのではないだろうか。


›6 16, 2009

国内自動車業界の大打撃

Posted by skillstorage at 14:47 / Category: イノベーション / 0 Comments

日本の電機業界が危機的状況にあることはこれまで書いたが、基幹産業と言われている日本の自動車業界は実はより危機的な状況にあると感じている。
自動車の実需が、先進国から新興国にマーケットが移ることで、韓国や中国のようなより安価な自動車メーカがコスト面で有利な状況となる。
電機業界と同様、自動車業界も高付加価値よりも低付加価値・低コストがニーズに一致しているのだ。

さらに高付加価値の面から言うと電気自動車(EV)である。EV自体はかつてGMが政治的要因で電気自動車から撤退したこともあり産業構造が大きく変わる問題をかかえている。しかし、いずれはハイブリッドから電気自動車に変わらなければいけない。環境も経済発展のためにも電気自動車が本質的に良いというはわかるだろう。

電気自動車になると、エンジンがいらなくなり自動車業界は技術的付加価値を失う。石油会社も大損害になる。
そこまではわかるが川下分野の影響の甚大さを、先日自動車業界、川下業界の人たちと話していると感じられた。

エンジン製造は精密な加工、金型成型、長い年月を要する職人の技能が要求される。
この分野が日本の製造業の付加価値の大きな要因であり、その派生技術が工機、電機業界など様々な分野に波及している。

ところがエンジンをつくらずモータで良いとなると、自動車業界の川下に属する金型メーカ、工作機械メーカ、系列参加の下請メーカの多くが存在意義を失う。
他方、電装部品が増大し、電機分野は潤うようになると思われるが、電機分野は装置依存で製造される分野が多く、発展途上国でも簡単に生産できるものが多い。

そのように考えると自体は非常に深刻だ。

先日日経新聞を読んでいたら、トヨタ御曹司の豊田章男氏はGMの倒産から非常に強い危機感を抱いているということが紹介されていた。
宿敵がいなくなって喜んでいると一般には思われているのかもしれない。しかし、産業構造から、コストの高い企業がつぶれると産業全体の低コスト化が起こり、かつて高品質・低コストであったトヨタの強みが失われることになる。それに加えて上記の社会構造の変化。
さらに技術革新。
どれをとっても非常に困難な事態を迎えているというのがわかる。

このような危機をチャンスに変えられるならば本物の経営者、企業家といえる。

ハイブリッド技術を持つトヨタ、ホンダはチャンスは多いともいえる。この技術を電気自動車に変え、日本中に電気スタンドを作るだけの政治的な影響力もあると思える。
しかし、それを行うとこれまでの発展の源泉であった、川下産業、下請企業、系列といったものを大きく破壊する必要があるようにも思える。

このような状況をチャンスと思っているのは実は発展途上国の自動車メーカだと思う。韓国メーカも低コスト自動車が売れているし、中国のBYDは電池の会社からハイブリッド、電気自動車を生産するに至っている。

›5 31, 2009

誰が電気自動車を殺したか?|潰されたGMの背後にあった力

Posted by skillstorage at 22:21 / Category: イノベーション / 0 Comments

プリウスやインサイトというハイブリッド車は電気自動車(EV)では無い。10年以上前からハイブリッドカーというのは電気自動車になる前のつなぎの技術とされていた。
ハイブリッド車はガソリン車であり、エンジン車であるが電気自動車はエンジンも無く、ガソリンもいらないのだ。

ところが、10年以上前に電気自動車EV1がGMから発売されたが、その後完全に姿を消してしまった。10年以上前のブッシュ政権以前のアメリカにおいて、カリフォルニア州などゼロエミッション(排ガスゼロ)を目標にしたり環境問題にうるさく関心が高い時代に電気自動車は登場した。

ブッシュ政権になり、湾岸戦争が起こり、環境は大きく変わった。環境問題は下火になりGMは電気自動車をどういうわけか必死になって全台数を回収しスクラップしてしまった。壊れているわけでも無いのに廃車にされた無残な姿が山をなしていた!そしてガソリンの燃費が非常に悪いハマーを積極的に販売した。

ブッシュ政権は地球温暖化防止にむけた世界的な協定である京都議定書にサインをしなかったのだ!

DVD「誰が電気自動車を殺したか?」という映画は、GMが1996年にリリースされたEV1という電気自動車がカリフォルニア州とアリゾナ州から完全に姿を消しす事情を様々な関係者の話を交えながら犯人探しをするドキュメンタリー映画である。

「なぜGMがここまで強硬な姿勢をとるのかについては謎である」というナレーションが印象的だ。触れてはいけない圧力、あえてマスコミが公にしないし調べようともしない力が加わっていることを暗示させる。

石油業界と密接な関係のあったブッシュ政権であるが、石油業界は電気自動車に様々な理由をつけて販売の邪魔をしようと新聞広告まで出していた。
電気自動車になって困るのは石油業界だけでは無かった。エンジンがいらないので、職人的技術の集積である金型や鋳造といった技能分野の業界や工作機械も多くが不要となってしまう。電気自動車はエンジンと違いアクセルを離すだけでブレーキになるのでブレーキパッドが消耗しにくい。またエンジンが無いのでオイル交換といった消耗品、メンテナンスを行うBody Shop(車体工場など)も不要だ。
自動車メーカー自身も大きな危機となる。ハイブリッド車のプリウスでさえコストの50%以上が電装品である。ところが電気自動車はコストの50%以上が電池(バッテリー)である。(これは車載用電池として量産化されていないためだろう)。残りのコストの多くは電装品であり、自動車メーカーの収益元や技術的優位性が崩れてしまう。(電機業界が作れてしまう。)

その一方で電気自動車の熱烈な愛好者がEV1の乗り心地、技術的優位性、環境適応力に大きな評価をしていた。芸能人でもメル・ギブソンやトム・ハンクスが絶賛していた。

この映画を見てトヨタ、ホンダの現在の技術より遥かにGMが進んだ技術を10年以上も前に提供していたことが驚いた。

ガソリンが電気に変わることによって不利益をこうむる企業、団体(既得権益者)が多く存在することがわかる。そしてそれらの団体はロビー活動を通して政治圧力をかけることができる。石油会社は電気自動車を批判した広告を新聞に載せたり、充電スタンドの設置にクレームをつけたりと電気自動車を阻止するためにあらゆる嫌がらせを行った。そのようなことが世界規模での経済、政治、はたまた安全保障まで影響が大きいのである。

陰謀説のように感じるかもしれないが、GMが倒産(チャプター11)を申請の裏に潜む巨大な権力を感じる。

トヨタがずいぶんと控えめな(大赤字の)今期予算を出す気持ちがわかってくる。かつてアメリカの車産業の圧力で不買運動でハンマーでボコボコにされた日本車。今、トヨタの首脳陣はどんな気持ちでいるのか思いをめぐらしている。

「誰が電気自動車を殺したか?」は「誰がGMを殺したか?」とみれるのではないか。


›3 11, 2009

電子タバコ

Posted by skillstorage at 19:07 / Category: イノベーション / 0 Comments

今年に入ってから少しづつ雑誌、テレビ等メディアで電子タバコが紹介されている。今月に入ってから自分の周りでも電子タバコを使う人が出てきた。

電子タバコとは、充電式のタバコで味のあるカートリッジを付けタバコの変わりにするものである。実際のタバコと外観はほとんど同じで、吸引時に先端が赤く光り、更に水蒸気変換機が入っており、吸引して吐く際には煙(水蒸気)が出るので実際にタバコを吸っている感覚もするし、傍から見るとタバコを吸っているように見える。
味もマルボロ風味やメンソール風味がある。

このような電子グッズに飛びつくのはイノベーター的な市場先駆者であり、まだこれが実際に市場を形成するかわからない。
ただ、雑誌やブログでも掲載が増えてきており、たばこの値段の高騰やタスポ効果もあるのでこれは代替品として非常に伸びる可能性がある。

更に、タバコと違い有害物質が無いので、禁煙補助器具としての利用も考えられる。禁煙場所が増えているが、タバコでは無いので飛行機の中や飲食店でも吸える。今のところ電子タバコの認知度が低いので、外観が実際のタバコそっくりで煙(水蒸気)も出る電子タバコを飛行機内や禁煙場所で吸う勇気は自分には無いが。

複数のメーカーから製品が出ており、価格帯も違う。安いものは若干重い。本物のタバコと比べるともちろん非常に重い。充電は電子タバコの種類によってコンセントやUSBがある。

体にはまったく害が無いというのが売りなのだが、吸ってみるとタバコとはやはり違う。タールとニコチンが入っていないからだ。水蒸気は煙に非常に近く違和感は無いのだが。ニコチン入りとかでないのだろうか?

そろそろ芸能人等が使い始めて、一般市民にも認知され品切れや数カ月待ちという状況が出てくる予感がする。


›2 09, 2009

トヨタ衰退の時代は来るのか?

Posted by skillstorage at 19:46 / Category: イノベーション / 0 Comments

トヨタ自動車が営業赤字、最終赤字になる見通しだが、イノベーションの視点から今後の自動車業界について考えてみたい。
トヨタ自動車はPBRが1倍を切っており、市場からは解散価値より低い、すなわち今後は減益で資産を食いつぶしてしまう可能性があることを示唆されていると感じる。
世界で最も販売台数が多く、自動車業界リーダーであるトヨタがこのような状況であることは様々な視点から論じられている。

経済状況、サブプライムローン問題を発端とする消費減少、割賦販売の減少などが多いが、技術的にはどうなのかの情報を色々なところで聞いてきた。

その中で最も興味深いのは自動車のコア技術の転換期に来ているという話である。
石油という有限資源に頼った動力源、排気ガスは環境にも悪影響という問題を抱えている。

その中でトヨタのプリウスはハイブリッドカーで環境にやさしく燃費も良いエコカーとして独り勝ちに至った。

しかし、プリウスは既存の自動車の延長に過ぎないという意見が多く聞かれる。プリウスは既存車と同じくエンジンを積み、バッテリーはエンジンを補うためについてる。
電気自動車は、エンジンではなく、モーターとバッテリーで駆動する。ガソリンは基本的に積まず、プラグイン方式で充電して走る。現状では50km程度しか走らないのとリチウムイオン電池が車載用に量産されていないコストが問題となっている。

電気自動車のハイブリッドという概念はGMが開発している、モーターとバッテリー、そして発電機を積んだものの方が定義として適切ではないかと思う。

実際、電気自動車の方が2倍以上の電気の利用率が高く、環境にやさしい。

オバマ政権の打ち出す「グリーン・ニューディール政策」で環境を考慮した車に対する優遇政策というのが出てくるとすると、もしかしたらプリウスは既存自動車とみなされる可能性がある。

もっとも電気自動車を自動車メーカーがつくることは非常に難しい。電気自動車は全く別物であり、むしろ電化製品に近いからだ。
電池、モーターがコア技術となってしまう。もしかしたらコア技術は不要でパソコンのように買ってくれば作れてしまう(組み立てるだけ)かもしれない。

現に日本を含め世界中で少人数のベンチャー企業が、電気自動車のコンセプト、試作車を発表している。

電池は重要な要素であるが、現状では市場が無いので日本の電機メーカーは量産体制を取れない。またそのような体力も無い。

その他方で、中国のBYD(比亜迪)は電池メーカーから電気自動車に参入した。昨年はバフェットも投資している。

車が変わるというのは産業の構造転換だけでなく、環境に対する考え、社会インフラの転換も必要となる。非常に大きな課題が多く、オバマのような世界を主導するほどのリーダーシップが必要となると感じる。同時に非常に夢のあることである。

電気自動車への転換のスムーズなシナリオでは、2010年以降に電気自動車への補助政策が大国から出てくるだろう。既存のガソリンスタンドや家庭では充電設備が少しづつ出てくるだろう。
強引な政策を推し進める結果、既存のガソリン・エンジン車は環境破壊車として扱われ、電気自動車の開発が進み、関連産業も大きく育つ。

もちろん全く進まず、既存の車から切り替わらない可能性も大きい。

しかし、世の中にはBYDのような大企業からベンチャー企業までその夢にかけて開発を進めている企業が出てきている。
過去の遺産(レガシー)に捉われている自動車業界のトップ企業ほど、構造転換が難しいと思われる。

›11 07, 2008

コモデティ化

Posted by skillstorage at 09:41 / Category: イノベーション / 0 Comments

電化製品、電子部品業界の株価の落ち込みが激しい。その重要な要因がコモデティ化(commodification)である。
そもそもコモデティとは何だろうか?「特徴のない商品・製品」のことである。

これまでコモデティと言えば、塩、砂糖、小麦、ガソリン、ティシュペーパーと言ったものを差した。
ところが、原材料、食糧は結構産地や品質によって特徴がある。

他方、電化製品、電子部品、デバイスはどうだろうか?
電化製品は会社のマーク以外の違いが無い製品が増えた。パソコンや携帯電話やテレビ。ロゴマークは有名ブランドでも、自社でつくらず海外のEMSで組立外注。製品の企画や調達までOEM、ODMに移行しつつある現状。これでは違いが無いのは当然だ。

電子部品はどうか。スイッチ、コネクタ、金型製品等多数あるが、ローテクであり製品の品質は欠品・不良の少なさである。製造技術よりも品質管理でしっかり不良をはじける会社が強い。製造技術は金型と装置で決まってしまうからだ。

デバイスも装置に依存されてしまう。例えば半導体メモリー。2GBが数百円にまで下落。メモリーの品質の違いは消費者にはわからないし、そもそも品質に違いがあるのだろうか。

こう考えると、これまでハイテクと考えられていた製品はローテク、コモデティ化してしまっている。
コモデティ化すると差別化戦略が取れず、単純な価格競争に陥り、他社との競争は完全なる規模と経済の理論に陥ってしまう。規模が大きいところ、キャッシュを持っているところが生き残る。多くが企業を持続すると赤字という状況だ。

›10 17, 2008

電子機器イノベーション

Posted by skillstorage at 15:24 / Category: イノベーション / 0 Comments

前回は、自分の勝手な想像ではあるが、「多品種少量生産は終わる。電子機器にボタンやスイッチは無くなる」と極論の予想を立てた。
iPod、iPhoneが象徴的な姿をしているのだが、アナログ的要素が極力排除されている。ボタンやスイッチは極力使わず、タッチパネルの中にはすごい機能がたくさん入っている。そして商品ラインナップがほぼ1種類である。

これまでのメーカーが複雑な機構、ボタン・スイッチが不必要なものまで付いていて、似たような製品が多品種にラインナップされている、という製品の投入だったが、そのような時代は終わりつつあるのではないかということだ。

さて、前回は携帯電話の話であったが、次はパソコン。こちらもすごいことになっている。パソコンには分類されないほどの安さを誇るEee PCの出現である。

Eee PCは台湾ASUSが販売するミニノートパソコンであるが、このサイズが今まで無かった市場として急成長している。つまり製品はシンプルで、安い。バリエーションを抑えて、その分開発費を抑えて低コストを実現している。

90年代の終わりから、自分もさんざん価値観の多様化と言ってきたし、製品は多品種少量生産が当たり前になった。だが、当たり前だが多品種少量生産はコスト高になる。その品種ごとに生産ラインが必要であり、調達もその品種ごとに必要である。

だが、量産は生産ラインを大量生産向けに自動化設備をつくるような設備投資さえもできるし、調達・生産・販売と良いのだ。

何故今頃になって大量生産の時代への回帰かと言うと、1つはデジタル化で差別化は外部機構では無く、内部に移ったこと、不必要な機能が増えてうんざりしてシンプル化への回帰が起こっていること、不景気で安くなければ消費者は買わないことなんかがあげられるのではないか。

Eee PCのように、パソコンは5万円位で十分ではないか。安いが2年位前の20万円位のパソコンのスペック以上だと思うが。あと、ノートパソコンでも不要な機能がどんどん増えたが、実はほとんど使われなかったのではないか。

最近はフェリカ(お財布携帯のチップ)とかまでついていたり、ワンセグが付いていたりするが、必要なのか?dvdは必要なのか?メモリーがこれだけ安くなっているので、これからはパソコンソフトも映像もメモリーになるのではないかと思う。いやオンラインが当たり前になるかと思う。

そのようなことから、他の電子機器においても多品種・少量生産は終わりを告げ、シンプルだが商品ライフサイクルは短い、ソフトは次から次に進化するという時代が到来するのではないかと思う。

›10 16, 2008

電子機器の革命前夜

Posted by skillstorage at 18:05 / Category: イノベーション / 0 Comments

上海に数日間滞在した。そこで感じたのは消費は日本に比べて活発ではあるが、やはり以前のような毎回来る度に発展していたりするような感じはしなくなってしまっていた。

町並みは完全に世界の先進国の都市と同じになりつつあり、マクドナルド、サイゼリア、吉野家、IKEA、カルフールと食生活も買い物も困らない。上海の株価は米国を遙かに超える下落だが、不動産投資は相変わらずのようで、上海からちょっと離れた郊外にも超高級マンション、住宅がどんどんと建設されていた。ちなみに、それらの邸宅は外見は欧州風(とりわけスペイン風)であり、もう中国らしさなんて感じなかった。邸宅にはどれ位が実際に住むのであろうか?上海市内の住宅は夜になっても暗い建物が多いが、実際に人が住むのであれば、車は売れ、家電も売れるはずである。実際には車の販売台数は減少している。

ほんの今年の前半まではどこの工場(特に電子機器類)もフル生産であったが、急に稼働率は減少している。携帯電話などの販売台数の減少だけが問題では無いようだ。
実はiPhoneが画期的であるのは、これまでの携帯電話と機能が違うだけでは無いということが裾野の部品メーカーを訪問してようやく理解できた。

iPhoneは機能は普通の携帯電話よりも遥かに豊富だが、機構は逆に遥かにシンプルなのだ。
通常の携帯電話は、実は非常に複雑な機構でできてる。2つに折りたためるが、その折りたたみの機構だけでも力加減が閉まる寸前と開ける寸前は不要であることがわかる。
2つに折りたため、さらにテレビを見るように曲げることができる機構はつなぎの中に、情報と電気を伝送するための細いケーブルがある。ボタンやスイッチも多く使用されている。

それが、iPhoneではほぼ皆無になってしまっていることに気付いてはっとさせられた。もしかたらこれが家電においても起こりうるのでは無いかと。今のテレビやエアコンなどの家電は本体にもリモコンにもスイッチやボタンがある。リモコンは非常に複雑だ。
これもiPhoneのようにボタンもスイッチも無く、タッチパネルだけにならないのか。

アナログからデジタルへのイノベーション。日系製造業の多くは部品メーカー(それも単機能の電子部品だ)で、中国には労働集約作業を求めて工場をつくって展開した。電子機器は複雑なアナログ電子部品のかたまりになり、多品種、少量生産、短期製造というのが当たり前になっていった。
しかし、もしかしたらこれからは違うのではないかと思う。いくつかの決められたサイズのタッチパネルに最終製品は集約され、GPSや加速度センサー、ソフト面も海外携帯電話メーカーが採用する台湾製のデバイスのように、多品種、少量から、小品種、大量生産、アナログは終わりデジタルでほんのわずかな最終利用用途へのソフトの変更だけに変わるのではないか。

上海を探索していると、iPhoneの偽物に出くわす。いくつか種類もあるのかもしれない。アップルではなくて良く見たらオレンジのものもあった。使わせてもらったが、機能は問題が無いようである。加速度センサーもタッチパネルも、中に入っている音楽、動画のソフトも問題無く動いた。

アナログからデジタルへのイノベーションとは、同時に誰でも調達もでき、つくることもできるということでもあるようだ。

›6 20, 2008

過酷な競争下のFPD産業と展望

Posted by skillstorage at 16:09 / Category: イノベーション / 0 Comments

FPDの大型液晶パネル(4G以上)の市場規模は5兆円を超えるが、1ライン投資額は1000~5000億円かかる。日本は技術で先行したが、小型パネル向けで古い設備を抱えることになってしまい、現在の日本企業シェアは10%以下に落ち込んだ。
大型液晶パネル市場シェアは、サムソン、LG Philipsと韓国だけで45%にもなるシェアを取り、続いてAUO、CMOと台湾が30%のシェアを取る。ようやくその次に日本のシャープが来るといった状況だ。
液晶パネルラインも太陽電池のように、外製の装置産業であり投資能力を考えると日本はどうしても弱くなってしまうと思われる。現に90年代後半から日本企業のシェアは60%から10%に低下したと言われる。
プロダクトライフサイクルで初期の儲からない段階でシェアを取り、成長期、成熟期で後発の新興国が急激に追い上げてくるというパターンだ。

ノートPCの生産は、自社で部品を調達し組み立てる方式から、OEMによって組立まで行うようになり垂直統合から水平分散が加速された。現在ではノートPCは80%以上が台湾ODMメーカー(Quanta、Compal、Wistron等)によるOEM生産である。「EMS/ODMの台頭」参照。
InnoluxなんかはHonHai(Foxconn)グループであり、パネル生産も手がけている。

台湾企業が台頭したのは、日本からの技術移転がきっかけである。三菱電機がCPT、東芝がHannStar、IBMがAcer、富士通がCMO、シャープがQuanta、富士通がAUOといったよう日本企業が業績悪化(98年度は総合電気5社が赤字計上)から設備投資が抑制される中、拡大する市場に対応するために提携していった。
台湾企業は日本の企業の業績悪化でリストラを断行しているのを機会と捉え、積極的に設備投資を行った。これには台湾政府の優遇税制の後押し、専業特化の大胆な投資、日本が既に確立した研究開発結果と実績を利用できるという多大なメリットがあったと思う。さらにデジタル製品の水平分業化が加速された。

ところでFPD業界とりわけ液晶テレビ業界は製品ライフサイクルのどこに位置しているのだろうか。先進国の地上波デジタル化が数年間で実施され、その後は成熟期を通り越して一気に衰退期に向かうと思うが、他方圧倒的な人口の新興国の薄型テレビニーズがある。新興国にとってはまだ成長期に入ったばかりだと思うので、全体としては成長期後半ではないかと思う。

そう考えると、ここ2、3年でさらに業界の再編が加速し集約されていくのではないかと思う。価格の下落はその間さらに進むだろう。プラズマ、有機EL、SEDと他のFPDに関しては、プラズマが大型用途というメリットは薄れ、省エネという観点からも松下一極体制という点からも非常に不利と思う。有機ELもLCDを置き換えるには価格と製造工程からして不可能であり、差別化商品としてニッチに展開されると思う。SEDに関しては最近では話題さえも聞かなくなった感があり、市場に出るのかも疑わしいのではないだろうか。

›6 11, 2008

太陽電池の成長と競争激化

Posted by skillstorage at 19:32 / Category: イノベーション / 0 Comments

太陽電池業界が急成長している影で、日系太陽電池メーカーが不振である。
これは、欧州でドイツ、スペイン等で太陽光発電電力を火力発電よりも高い価格で売る事ができる制度(フィードインタリフ制度)による助成のため、日本の政策の遅れによる問題がある。

さらに、太陽電池製造においては製造装置を買えば誰でもつくれるターンキー(鍵を回すだけ)と呼ばれるほど設備産業となっており、企業の歴史の短い企業でも思い切った設備投資とSi(シリコン)調達により日本勢の売上を抜かしてしまっている。

例えば、ドイツのQ-Cells(99年創業)、インドMoser BaerPV(05年創業)、中国Suntech(01年創業)はいずれも創業から10年未満の企業である。

□太陽電池の種類

太陽電池の構造と製造工程は、半導体と類似している。

単結晶Si:変換効率が高いがコストと信頼性が問題
多結晶Si:変換効率が単結晶より若干落ちるが大量生産でき、主流
薄膜系:Si使用量を大幅に削減できるが、変換効率が悪い。
その他にも化合物系、有機ELなどの利用もあるが主流ではない。


□薄膜系太陽電池
Si基盤を使う結晶形と比べ、製造プロセスがシンプルで、ガラスなど安価な基板上にプラズマCVDで薄膜を蒸着させる成膜工程がキーであり、半導体製造装置、FPD製造装置の大手でもある米国Applied Materials、アルバックが一貫ラインを提供しており、この設備を入れればほとんど太陽電池ができてしまう代物らしい。半導体、液晶テレビ製造と過酷な競争にさらされてきた装置メーカーなので、製造装置は寡占ぎみで製造方法も定着している。

しかし、日本の太陽電池メーカーは総合電気メーカーの一事業で歴史が長く、またノウハウもあるため主要な製造工程が内製のようだ。

このようなことから世界的に太陽電池に参入するのには、その国の政策、Siの調達、設備投資の資本力の3つがキーになっている。

エヌ・ピー・シーは太陽電池で急成長した企業だが、セルの貼り合せ、ラミネート、検査と後工程を一貫して提供できる、これまたターンキー・モデルで急成長している。

これらの工程それぞれは、成膜工程のように寡占化されていないが、複数の機能を一貫して提供できる点が、導入企業に受け入れられているのだろう。何しろ、薄膜系は新規参入企業が多く、製造ノウハウが無いのだから。

こうしてみると、製造業もITの世界と似てきているのだと感じる。モジュール製造装置メーカーは寡占化され、それを導入すれば誰でも製造できる。携帯電話やデジカメも各モジュールを調達すればEMSで組み立てればできてしまう。
セットメーカーは、設備投資力、価格競争力での勝負である。マイクロソフトやオラクルやグーグルが資金力で同業やベンチャーを買収し成長し、市場を制覇するような点とも似通ってきている気がする。

何よりも、技術力が重要でなくなってきている点がIT業界と似ている。バグ(不具合)があっても販売日程が優先され、消費者も性能よりも価格、デザインを優先させ、長く使わない。

今までとは違う動きを感じる。

›3 05, 2008

大混乱のFPD業界

Posted by skillstorage at 17:23 / Category: イノベーション / 0 Comments

LCD、PDP共に前年は低迷した。サブプライムローン問題における消費者心理の冷え込み、新興メーカー参入による競争激化があった。パネルメーカーは中堅が設備投資についてこれず業界の再編が進み、大手メーカーの協業体制ができあがった。

キヤノンはSEDの話は出さなく無くなり、有機ELの設備メーカーの買収、パネルメーカーへの出資と舵を取った。

ソニーはパネル供給をサムスンだけから、シャープの設備投資を負担し供給を受ける事となり、また有機ELの小型モニター販売に至った。

さて、オリンピック年として本来大きな需要が望めるFPD業界だが、今年の景気は良くなるのだろうか。

パネルメーカーや装置メーカーのIRを見ると、FPD市場は低迷を脱し、パネル価格は下げ止まり、設備投資も活性化してよい傾向のように見える。

しかしながら、生き残れるのは数少ないだろう。

装置メーカーで上場しているところも大きな赤字を抱えたり、下方修正しているところが相次ぐ。
ミナトエレクトロニクス
ブイテクノロジー
オー・エイチ・ティー
山一電機(子会社売却)

それ以外もどこも減収減益のようだし、非上場の中小企業、ベンチャー企業は大幅な欠損を抱え倒産も相次いでいるようだ。

見通しも業界の再編で混乱していて予想が立てづらいようだ。

›8 08, 2007

サポイン

Posted by skillstorage at 17:19 / Category: イノベーション / 0 Comments

「企業の発展の影にサポインあり」
最近サポインという言葉がちらほら使われ始めてきた。

サポインとは、サポーティング・インダストリーのことで、日本の製造業を支える,中小企業のモノ作り基盤技術を指す。

中小企業といってもとりわけ下請け企業のことを指す。
これは日本独特の商慣行であり、親会社はそもそも資本も血縁的にも無関係な下請け会社に対し、完全に経営コントロールを行う力を持って、「生かさず、殺さず」使ってきた歴史がある。

親会社の業績が悪いと、下請け会社を殺して(倒産)しまうことも多々あった。

このようないじめから、下請け企業の数は減り、そもそも高い技術力を有していた下請け会社がなくなることにより製造業の体力が落ちてしまうという問題に直面している。

下請けという直接的な表現を使わず、サポインなどというマヤカシの言葉が登場してる事事態問題なんだろうと思う。

›8 06, 2007

製造業の3D CADの現状

Posted by skillstorage at 11:27 / Category: イノベーション / 0 Comments

ずいぶん前に「インクス流!―驚異のプロセス・テクノロジーのすべて」を読んで感激したのを覚えている。インクスという会社は金型屋で、試作をつくるメーカーなのだがそこは昔ながらの大田区にあるような金型屋とは全く違うというのをテレビなどでも良く取り上げられていて面白いと思った。

昔ながらの製造業は、昔ながらのやりかたでまだ生産しているが、属人的(職人の能力に支配されている)ためなかなかプロセス改革ができないでいる。
もちろん岡野工業のように職人でないとできない金型もあって、少人数にもかかわらず世界最高のものをつくる金型屋もある。
そういった会社がすばらしいという風潮のほうが強いのだが、品質や高度な技術という側面で見たらすばらしいだけに過ぎない。

製造業のすばらしさは、生産性・スピードといった別の側面からも見ないと図れないと思う。
後者の側面から見ると、インクスというのは画期的だし、すばらしい。

まず、職人を排除して、アルバイトでも金型をつくれるようにした。生産工程の標準化だ。それから、工程の徹底した合理化によるスピード化。
金型といっても光造形による試作なのだが、数時間で試作ができてしまう。

そして、一番重要なのは、このような徹底した欧米流の合理化を実現した企業が無かった事だと思う。

さて、その工程の標準化や合理化を進める道具として3D CADとコンピュータ化がものを言う。この分野は日本は遅れている。インクスではファラオと呼ぶメインコンピュータが全て支配しているということだった。

さて、3D CADは複雑な形状をつくる金型などで普及してきたが、まだまだ製造業には普及していないのが現状だ。

CADとコンピュータの統合にしてもしかり。

その背景には、既成概念の切替ができないという点が一番大きいと思う。これは日本人の保守的特性なんだろうと思う。

3Dでは2Dのような三角法による書き方が不要になる。立体をオブジェクトとしてそのまま書いていく。
それができないのが日本人的特性なのだろう。

ドラフターと呼ばれる手書きの設計から2Dは、結構すんなり日本は移行できたらしい。これはただ手で書いていたのはコンピュータ上に書くだけの違いだ。つまり、日本人はカイゼンというのは世界一得意なのだ。

でも、イノベーションには弱い。

3Dで書けない。既成概念を変えることができない。

3D CADはなかなか普及しないのは日本だけで、海外では進んでいる。中国でも使われてきている。2Dでは検証不可能な解析だとか、干渉チェック、合理的な製図が日本では進まない。

そういった一面があることを聞いて、日本の唯一世界に通用する産業である製造業の将来が心配になった。

3D CADに限らず、意識の改革の必要性をひしひしと感じます。


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›7 24, 2007

モーター

Posted by skillstorage at 15:49 / Category: イノベーション / 0 Comments

日本独自、日本が圧倒的な競争力を持つ技術を色々研究しています。例えばロボット工学。
産業用ロボットや、工作機械、各種装置、自動機など日本が圧倒的に強い。カイゼンの賜物だろう。精密な工作機械をつくる機械というのは、かなり基礎技術が必要らしく、精密に強いドイツやスイスが強いみたいで、結局日本は応用技術という感じなのか。

色々とこの分野は興味を引く技術があります。

そのひとつモーター

□サーボモーター
数値制御で作動するモータ。産業用ロボットとか、FAで使われる。

□ステッピングモーター
パルスモーターともいわれ、パルス電力に同期して動作する。正確な位置決め制御ができる。
パチスロ台や自動車の計器などに使われる。

□リニアモーター
回転しないで、平面上を連続的に動くモーター

□アクチュエーター
モーターなどの総称的に使われる事もあるが、本来はモーターと違い連続運動をしない単純運動の機構をさす。

›5 02, 2007

Googleに110万人も応募

Posted by skillstorage at 11:19 / Category: イノベーション / 0 Comments

Great Place to Work Instituteで働き甲斐のある会社No1に輝いたGoogleだが、なんんと、

1年間で、


入社試験応募者数 110万人越え


採用者は5000人


倍率220倍


いやー、すごいですね。確かに職場としては社内にカフェあり、バーあり、プールあり、ビリヤードあり、愛犬持参ok、個人のスペースはおもちゃだらけokとIDEOに似ているが遊びの延長のような感じで楽しそうなんだよな。

›4 21, 2007

モノマネ技術(クローン技術)

Posted by skillstorage at 11:22 / Category: イノベーション / 0 Comments

日本はもともとモノマネ技術で技術立国となった。思い起こせばソニーのトランジスタラジオにしたってそうだし、三種の神器と言われたテレビ、クーラー、冷蔵庫といった家電もインターネットでさえ基礎技術は日本ではない。それでもかつては劣悪な品質、安いだけの日本製品は世界一の技術力と品質を誇るまでになった。

今の中国、韓国はモノマネ技術で品質も悪いが、10年後は世界一の品質になっている可能性させある。

さて、モノマネ技術であるが、機械などモノの分野ではリバースエンジニアリングという手法がある。機械を分解、観察、解析することによって技術的な構造や原理を調査することによって製品開発につなげる手法である。

モノは見えるし存在するから可能な手法である。

ソフトウエアの世界ではソースコードは見れないので解析できず、機能を分解することによってモノマネ製品をつくる。
だが、SkypeだとかGoogleになると機能はシンプルなのでわかるが、その実装方法が強みとなっていてモノマネがつくれない。Skepeであれば高品質の音声通話、Googleは莫大なアクセスをものともしないWeb+DB(データベース)構築、DB管理になる。

ところが、ネット上のサービス(Webサイト)のほとんどはモノマネできてしまう。Blogシステムなんか典型的である。機能もそんなに複雑でないし、先の例のような強みもない。特許も無い。

そうなるとBlogシステムは世の中にあふれてくる。ニーズがあるし、金になったから。(今はならないだろうが)

BlogもCMSもSNSも同じだと思う。あとは技術面でなくて、ユーザー囲い込みや使い勝手、サービスの良さこそが強みになってくる。

Blogでいえば、Typepadからそのコピーが広まった。 ○○○○○のようなサイトでオフショア(ロシアや東欧など)に機能が同じもの、もしくはまったく同じものをアウトソーシング先を探し出すサイトもある。

日本は言語の壁でクローンが進まず、ほとんどが日本人によるモノマネ+改善でつくられてきたいるのだが。

›4 17, 2007

テレマティクス

Posted by skillstorage at 11:26 / Category: イノベーション / 0 Comments

テレマティクスとは,通信(テレコミュニケーション)と情報処理(インフォマティクス)を組み合わせた造語であり、自動車向けの次世代情報提供サービスのことを指す。

この市場が年率30%近く伸びるという話を聞いた。
自動車事故の際に状況を保険会社に報告したり、GPSとカーナビを利用した地域情報だとか、応用範囲はアイデア次第のようだ。

もう自動車は自動で動かせる車というよりは、動くコンピューター、コンピューターの乗り物という時代へ突入しているようだ。

カーエレ(カーエレクトロニクス)という言葉も良く聞く。こちらも自動車のコンピューター化に欠かせないが、インフラレベルの用語だ。

車にはハーネス(電線)が張り巡らせているがそれを光ファイバーLANだとか無線だとか色々研究されているとのこと。
加速度センサーなどセンサー関係もかなり進歩しコストも低減しているので、エンジンの燃費効率化であるとかハイブリッドエンジンの推進だとか、自動運転などこれからさらに進歩しそうな予感がする。

›4 16, 2007

有機EL

Posted by skillstorage at 13:18 / Category: イノベーション / 0 Comments

先週のFinetech Japanから新聞で大きく取り上げられている有機ELについて。実際に自分も展示会で見てきたのだが、ソニーの発表した有機ELテレビはすごいと驚いた。
昨年の展示会で奇美(CMO)の有機ELパネルの画質が酷くてこんなもの売れるかと思ったりしたのだが、今回の画質が液晶と変わらないほど綺麗なのだ。むしろコントラスト(明暗)は、液晶はバックライトの点灯というデメリットがあるため、有機ELのほうが遥かに良い。しかし、展示ではコントラスト強調の映像が使われていなかった。。
もっとも27インチなので液晶と比べるとちっぽけに見えるが。

さて、新聞の報道を見ると、
ソニーが豊田自動織機と組んで合弁会社エスティ・エルシーディで生産し、年内月産1000台規模で販売開始とのこと。

東芝も負けじとすぐに製品化を発表。こちらは東芝松下ディスプレイテクノロジー(TMD)と高分子有機EL材料を使う21インチ型を発表している。高分子有機EL材料をインクジェット方式でガラス基板に塗布することで発光層を形成すると言う。

今回有機ELを調べてみたのだが、これまで有機ELは5年以上前から期待されておきながら、まったく市場に現れてこなかった。
それは、有機ELパネルをつくるのに、高価な真空蒸着装置を用い、それでも低い歩留まりからとても生産できるものではなかったのだと思う。ところが、東芝の話を聞いて合点した。
これまでは低分子と言われる、微細分子だったので蒸着させなければならかったのだが、高分子ということで真空蒸着装置でなくとも、インクジェットで塗布してしまえば層を形成できてしまうようだ。

これなら、高額な装置は要らないし、歩留まりも改善できるだろう。高分子での品質が劇的に向上したということなのだろう。

他方で、低分子についても真空蒸着機による生産で三菱重工が行っているとのこと。

もう一点気になるのは、液晶と違って、各社技術をジョイントベンチャーにしたりして自社に保有している点である。液晶のように汎用化させて、市場は拡大するがどこも利益を出せないというような失敗をしたくないということだろう。
もちろんその分ハイリスクな事業となるだろうが。

今回新聞など色々な情報源を見ているが、どこも自社で取り組み有機EL装置メーカーの話が出てこない。

液晶パネルの値下げがこれほど続いているのだから、有機ELのコストではテレビ市場はそもそも対抗できない。超薄型という点とコントラストの高さをアピールして富裕層に高額商品として売る戦略だろうか。
他方、キャノンSEDはどうなってしまったのか。

›3 27, 2007

有限要素法

Posted by skillstorage at 09:31 / Category: イノベーション / 0 Comments

企業の製品開発スピードの向上が叫ばれている。競合よりもいち早く新製品を投入できるからが市場を取れるかどうかがカギとなっている時代である。
このような考えはそもそもIT・ソフト開発において行われていた。いち早く製品を投入するためには、バグがあってもかまわない。
その結果ベータ版がまかり通り、品質が低下した。

昔のソフトであれば、少ないメモリを有効活用するためにプログラミングに気を使ったものであるが、今ではメモリなんて気にもしない。APIや関数やオブジェクト指向という考えも以下に早く製品化するという考えがある。

製品化においては慎重であった。ソフトと違い、品質が悪いとリコールにつながるからだ。ソフトであれば修正プログラム(パッチ)で済むのと、実際にモノがあるのとの違いだ。

その結果ソフトはプロトタイブモデル、ものづくりは上流で完全に仕様を決めるウォーターフォールモデルが主流である。

さて、有限要素法は、数値近似解析解析手法の一つであるが、実際の機械設計の分野で開発スピード短縮の手法として使われる。

モノ・材質に対する認識を簡素かでき、原理を知らずとも近似解を求め複雑な形状もで解析できるのが特徴である。

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›3 12, 2007

Youtube死亡?

Posted by skillstorage at 14:22 / Category: イノベーション / 0 Comments

Googleにも16億5000万ドルで買収され、画期的なイメージであったYoutubeだったが、なんかもう下火になった感じなんだが。

というのも、これは日本の放送業界がYoutubeに対し著作権を追求しているので、一般消費者がテレビ番組をアップロードするのが下火になっているから。以前ならテレビ終了後にガンガンとアップされていたのが、最近では新しいテレビ作品が見れない。

自分の周りでももうYoutubeでみたい動画が見れないと使う回数が減ってしまった人が多い。
結局、違法P2Pの代替製品みたいな位置づけだったのかなと思う。技術的には動画をアップするということ自体はたいしたことが無いし。

コンテンツが命のサービスで、コンテンツが閑散としてしまってはね。

そういえば、Youtubeの創業者お二人だけども、株式交換で手にしたGoogle株も売却して、うまいタイミングでサービスつくって売却できたと思う。

›2 19, 2007

セカンドライフ(3Dの世界)

Posted by skillstorage at 16:22 / Category: イノベーション / 0 Comments

インターネットの中のさらに閉じられた世界セカンドライフが日経新聞でも取り上げられて話題となっている。セカンドライフは3Dの空間で、ログインするとその仮想世界に入ることができる。仮想世界の中で土地を買ったり家を建てたり、チャットしたりと現実世界と同じような体験ができる。
現実世界では実現できないこともできてしまう。

現実世界以上の理想な世界みたいな。

ところで、このセカンドライフ自体はそれほど画期的なシステムではないと思う。90年代後半確か98年にはNTT Dataが同じような仮想世界(確か花子というサービス)を提供して、仮想世界内に百貨店だとか出展させていた。

楽天のようなバーチャルモールのよりリアルな世界を実現しようと試みた。

筆者も当時ダウソして使ったことがある。まだ学生だったのだが自宅の電話回線(56Kbps)からだとクソ重くてすぐ切れるしで大変だった。

当時はICQのような軽いチャットがすごいと思われていたし、ネットで買い物なんて怖くてこの花子はまったくもって評価されなかったんだと思う。

もっともAPI(プログラムの一部)を公開してその世界観を大多数と共有しようなんて概念も無かった。

時代は変わったとつくづく思う。

mixiぐらいはまだ30過ぎのおっさんでもついていけても、モバゲーやセカンドライフは厳しいくなりつつある状況。
ここでくらいつかないとネットに取り残された人たちみたいになるのかと。
モバゲーもセカンドライフもイマイチ若い人たちが言うようなすごさが理解できず。やっぱ年齢を偽って登録しないとすごさが見えないのかも。

›10 30, 2006

パテントトロール

Posted by skillstorage at 13:06 / Category: イノベーション / 0 Comments

パテントトロールとは、特許を企業に対し特許侵害の賠償金を請求する為に保有する連中のことを指す。パテントとは特許で、トロールとは怪物のことである。

特許の権利の悪用であると一般には見なされる。米国の番組の特集でみたが、パテントトロールは生産設備も持たず、技術研究を行うわけでもない。特許を安く買い取ったり、企業の研究開発情報をいち早く察知し先に特許を取得してしまう。そもそも米国と一般的な国家では先発明主義と先願主義という大きな違いもあるのだが。番組では企業をゆすりに行く連中のインタビューも行われていた。頭に白いカッパのようなものをつけ顎ひげをたくわえていたので、伝統的なユダヤ教徒であることがわかる。
また、米国特有ではあるが、サブマリン特許といい、出願中の特許案件を公開しない制度の裏をついて企業の製品が認知されたころを見計らって企業に損害賠償を求めるという悪質な手口もある。企業側のインタビューでは、明らかに開発状況が情報漏えいしてその開発状況に応じてパテントトロールが特許を次から次へと更新しているとのことで憤っていた。

日本でも、特許は国際的な舞台で大きな問題をたくさん起こしている。日本内でも先願で特許を取得し、ライセンス料をゆする連中もいる。

特許はもう本来の意味を見失い始めているのかもしれない。



›7 31, 2006

ダイソンの掃除機(製品の力)

Posted by skillstorage at 16:31 / Category: イノベーション / 0 Comments

ダイソンの掃除機(製品の力)

プロダクトアウト型の開発手法、つまり良いものをつくれば売れるという発想もリスクは高いものの非常に重要である。
すでに顧客のニーズが顕在化している分野での、ニーズを満たすものをつくるのがマーケットインでマーケティングの根本ではあり、プロダクトアウトは往々にして、顧客のニーズを無視した独りよがりの製品開発に陥りやすく、近視眼(マーケティング・マイオピア)と批判されている。
しかしながら、独自のアイデアと開発力で顧客ニーズを創出してしまう製品は確かに存在する。

ダイソンの掃除機はまさにそんな製品だと思う。

IDEO社の開発プロセスも以前紹介したが、この会社の場合は自社製品として5年の歳月と5,127台の試作品もの失敗を重ねて成功させた。

掃除機というのは、吸い取った排出口からは誇り臭い空気がでるもんだという認識がある。あとゴミパックの交換も仕方が無いという認識。
それは消費者にとってはしょうがない物くらいの認識しか無いんじゃないかと思う。

しかし、ダイソンは当たり前となった不自由さを解決する掃除機として商品を投入し、値段は高いが売れまくっている。
こういった家庭用白物家電は日本製しか消費者から受け入れられないという概念も覆している。
消費者にとって知らないメーカーにもかかわらず、日本製より遥かに高い値段なのに受け入れられている。
これは驚くべきことだと思う。

他の企業はニーズだけを追い求めていたから、こういった製品ができなかったんだろうと思う。

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›7 06, 2006

IDEOのすごい開発プロセス

Posted by skillstorage at 11:23 / Category: イノベーション / 0 Comments

IDEOといえば、これまで世の中に沢山の画期的製品デザインとつくりだしたことで有名な会社だ。IDEOというブランドで製品をつくっていないため知名度は低いが、アップルの最初のマウス、PDA、NECのパソコン、衣料品、歯磨き粉、子供用歯ブラシなどいたるところにIDEOがデザインした製品がある。

メーカーは技術力はあっても、その技術が消費者の利用しやすい形でないことが多い。IDEOが手を加えることによって、消費者はとても使いやすくなって爆発的に売れるのだ。

以前CBSのNightLineで放送されたIDEOの開発プロセスのビデオを見たことがある。ショッピングカートというアメリカに古くからあるが、長い間まったく変更(バージョンアップ)されていない製品だ。このショッピングカートをたった5日で消費者に使いやすいものにしろというお題を与えられて、IDEOは実現してしまった。

製品自体も画期的に生まれ変わり、新型ショッピングカートは企業に採用された。ショッピングカートの例だったが、それ以上に驚かせたのはその開発プロセスだった。ショッピングカートで無くてもなんだってIDEOの手に掛かれば素晴らしい製品に変えることが出来ると視聴者の全員が思っただろう。事実、放送された次の日は電話がなりっぱなしだったそうだ。

さて、その製品開発プロセスはその後NewsWeek誌や本でも紹介されている。具体的な事例を見たほうがわかりやすいが、簡単にフローをまとめておきたい。

まずは使う人の観察。
観察から全てが始まる。観察のプロセスをIDEOではシャドーウィングと呼ぶ。


チームは様々な人を入れる。心理学者、マーケター、エンジニアなど多様性(ダイバーシティ)が優れたアイデアを産み出す。


ブレインストーミング・ルール
1. 1時間以内に終わらせる
2. 他人の意見を否定しない
3. 「しかし」「だけど」という言葉を使わない
4. Wild Idea(突拍子も無いアイデア)を大切にしろ
5. アイデアは数が多いほど良い
6. マンガ絵でアイデアを表現しろ
7. 人の意見の邪魔、横入り、無礼な態度を行ってはいけない

ラピッド・プロトタイピング
試作をつくるのがとにかく速い。ありきたり部材(ねんどや棒など)でプロトタイプを簡単につくってしまう。


発想する会社! ― 世界最高のデザイン・ファームIDEOに学ぶイノベーションの技法
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