›11 07, 2008

コモデティ化

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電化製品、電子部品業界の株価の落ち込みが激しい。その重要な要因がコモデティ化(commodification)である。
そもそもコモデティとは何だろうか?「特徴のない商品・製品」のことである。

これまでコモデティと言えば、塩、砂糖、小麦、ガソリン、ティシュペーパーと言ったものを差した。
ところが、原材料、食糧は結構産地や品質によって特徴がある。

他方、電化製品、電子部品、デバイスはどうだろうか?
電化製品は会社のマーク以外の違いが無い製品が増えた。パソコンや携帯電話やテレビ。ロゴマークは有名ブランドでも、自社でつくらず海外のEMSで組立外注。製品の企画や調達までOEM、ODMに移行しつつある現状。これでは違いが無いのは当然だ。

電子部品はどうか。スイッチ、コネクタ、金型製品等多数あるが、ローテクであり製品の品質は欠品・不良の少なさである。製造技術よりも品質管理でしっかり不良をはじける会社が強い。製造技術は金型と装置で決まってしまうからだ。

デバイスも装置に依存されてしまう。例えば半導体メモリー。2GBが数百円にまで下落。メモリーの品質の違いは消費者にはわからないし、そもそも品質に違いがあるのだろうか。

こう考えると、これまでハイテクと考えられていた製品はローテク、コモデティ化してしまっている。
コモデティ化すると差別化戦略が取れず、単純な価格競争に陥り、他社との競争は完全なる規模と経済の理論に陥ってしまう。規模が大きいところ、キャッシュを持っているところが生き残る。多くが企業を持続すると赤字という状況だ。

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