›10 17, 2008

電子機器イノベーション

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前回は、自分の勝手な想像ではあるが、「多品種少量生産は終わる。電子機器にボタンやスイッチは無くなる」と極論の予想を立てた。
iPod、iPhoneが象徴的な姿をしているのだが、アナログ的要素が極力排除されている。ボタンやスイッチは極力使わず、タッチパネルの中にはすごい機能がたくさん入っている。そして商品ラインナップがほぼ1種類である。

これまでのメーカーが複雑な機構、ボタン・スイッチが不必要なものまで付いていて、似たような製品が多品種にラインナップされている、という製品の投入だったが、そのような時代は終わりつつあるのではないかということだ。

さて、前回は携帯電話の話であったが、次はパソコン。こちらもすごいことになっている。パソコンには分類されないほどの安さを誇るEee PCの出現である。

Eee PCは台湾ASUSが販売するミニノートパソコンであるが、このサイズが今まで無かった市場として急成長している。つまり製品はシンプルで、安い。バリエーションを抑えて、その分開発費を抑えて低コストを実現している。

90年代の終わりから、自分もさんざん価値観の多様化と言ってきたし、製品は多品種少量生産が当たり前になった。だが、当たり前だが多品種少量生産はコスト高になる。その品種ごとに生産ラインが必要であり、調達もその品種ごとに必要である。

だが、量産は生産ラインを大量生産向けに自動化設備をつくるような設備投資さえもできるし、調達・生産・販売と良いのだ。

何故今頃になって大量生産の時代への回帰かと言うと、1つはデジタル化で差別化は外部機構では無く、内部に移ったこと、不必要な機能が増えてうんざりしてシンプル化への回帰が起こっていること、不景気で安くなければ消費者は買わないことなんかがあげられるのではないか。

Eee PCのように、パソコンは5万円位で十分ではないか。安いが2年位前の20万円位のパソコンのスペック以上だと思うが。あと、ノートパソコンでも不要な機能がどんどん増えたが、実はほとんど使われなかったのではないか。

最近はフェリカ(お財布携帯のチップ)とかまでついていたり、ワンセグが付いていたりするが、必要なのか?dvdは必要なのか?メモリーがこれだけ安くなっているので、これからはパソコンソフトも映像もメモリーになるのではないかと思う。いやオンラインが当たり前になるかと思う。

そのようなことから、他の電子機器においても多品種・少量生産は終わりを告げ、シンプルだが商品ライフサイクルは短い、ソフトは次から次に進化するという時代が到来するのではないかと思う。

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