›7 06, 2006

IDEOのすごい開発プロセス

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IDEOといえば、これまで世の中に沢山の画期的製品デザインとつくりだしたことで有名な会社だ。IDEOというブランドで製品をつくっていないため知名度は低いが、アップルの最初のマウス、PDA、NECのパソコン、衣料品、歯磨き粉、子供用歯ブラシなどいたるところにIDEOがデザインした製品がある。

メーカーは技術力はあっても、その技術が消費者の利用しやすい形でないことが多い。IDEOが手を加えることによって、消費者はとても使いやすくなって爆発的に売れるのだ。

以前CBSのNightLineで放送されたIDEOの開発プロセスのビデオを見たことがある。ショッピングカートというアメリカに古くからあるが、長い間まったく変更(バージョンアップ)されていない製品だ。このショッピングカートをたった5日で消費者に使いやすいものにしろというお題を与えられて、IDEOは実現してしまった。

製品自体も画期的に生まれ変わり、新型ショッピングカートは企業に採用された。ショッピングカートの例だったが、それ以上に驚かせたのはその開発プロセスだった。ショッピングカートで無くてもなんだってIDEOの手に掛かれば素晴らしい製品に変えることが出来ると視聴者の全員が思っただろう。事実、放送された次の日は電話がなりっぱなしだったそうだ。

さて、その製品開発プロセスはその後NewsWeek誌や本でも紹介されている。具体的な事例を見たほうがわかりやすいが、簡単にフローをまとめておきたい。

まずは使う人の観察。
観察から全てが始まる。観察のプロセスをIDEOではシャドーウィングと呼ぶ。


チームは様々な人を入れる。心理学者、マーケター、エンジニアなど多様性(ダイバーシティ)が優れたアイデアを産み出す。


ブレインストーミング・ルール
1. 1時間以内に終わらせる
2. 他人の意見を否定しない
3. 「しかし」「だけど」という言葉を使わない
4. Wild Idea(突拍子も無いアイデア)を大切にしろ
5. アイデアは数が多いほど良い
6. マンガ絵でアイデアを表現しろ
7. 人の意見の邪魔、横入り、無礼な態度を行ってはいけない

ラピッド・プロトタイピング
試作をつくるのがとにかく速い。ありきたり部材(ねんどや棒など)でプロトタイプを簡単につくってしまう。


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