›11 29, 2010

太平洋ひとりぼっち

Posted by skillstorage at 19:55 / Category: 書評 / 0 Comments

ずいぶん昔の話だが、ヨットで初めて日本からサンフランシスコに単独で渡った青年がいた。
当時は無謀な試みであり、誰もが反対した。サンフランシスコに無事ついても国内での世論は厳しかった。
そんな時代のことは全く知らないのだが、この話は「太平洋ひとりぼっち」として出版され、石原裕次郎主演の映画化もされた。
今なお、多くの人を鼓舞するノンフィクションとして読み継がれている。

このような話が大好きだ。絶対に無理と言われる内容であり、失敗すると死ぬかもしれない。勝機なんかわからない。それでも挑戦する。それが冒険であり夢なんだと思う。
実際に、冒険家というのは死ぬ人も多い。成し遂げても、一般の人にはその価値が理解できないものだ。
何故そこまでのリスクを犯すのか。費用対効果だとかではまったく説明がつかない。

それでも人生を何かに打ち込んで達成したいというのが自己実現ではなかろうか。



不安症を漢方薬で解消

Posted by skillstorage at 19:17 / Category: 健康法 / 0 Comments

現代人はストレスを多く抱えており、ストレスが原因となる病気も多い。多かれ少なかれ、誰もが不安を抱えながら生きているのが現状だろう。
不安やストレスを取り除くには、その原因を取り除くのが一番だ。しかし、実際には不安は仕事や収入や家庭や病気などであり取り除くことはできず、向き合って生きていかなければならないことがほとんどだ。不安やストレスを解消する方法はこれまでも紹介した。

不安を取り除く方法
カーネギーの「道は開ける

しかし不安やストレスを拗らせると、不安神経症、パニック障害、ノイローゼなどの精神病になったり、胃がんなど肉体も蝕んでしまう事態になり得る。酷くなったら病院に行くべきだが、市販の薬や漢方薬でも結構効果があるようだ。

例えば、人前で発表をしなければいけないときに極度のあがり症になってしまう人、悩んで不眠症になってしまう人、心配事で動悸が激しくなる人なんかは精神を落ち着かせる市販薬、漢方薬があるのでまずは試してみたらどうだろうか。

「イララック」という市販薬は漢方成分配合で、イライラするときに飲むようなパッケージだが、ストレスや不安で精神が落ち着かない時にも良いという人がいる。
柴胡加竜骨牡蛎湯(さいこかりゅうこつぼれいとう)という漢方薬も飲んで効果があるという人がいる。

薬を飲むことによるフラシーボ効果かもしれないが、現に効果があるので常備している人がいる。普段は明るく振る舞っている人でも、ストレスを様々な方法で解消しているのだなあと思うことが最近多い。スポーツも結構効果があると思う。


›11 25, 2010

技術の海外流出では無く、技術者の海外流出

Posted by skillstorage at 20:56 / Category: イノベーション / 0 Comments

NHKのドキュメント番組で日本人技術者を採用する大手中国企業が取り上げられた。その他にも日本の製造業を買収する中国メーカもテレビで取り上げられることがあった。今、新興国のメーカが欲しいのは日本の技術なのだ。

かつては韓国に日本の半導体技術者が週末出張して技術を教え金を貰うという現象も見られた。もちろん勤務している企業に対する反逆行為である。
しかし、今は日本の製造業は円高などの問題で競争力を急激に失い、人員をリストラする現象が多く見られる。失業者や定年退職者は日本ではその技術で受け入れてもらえる企業が無い為、海外の企業に転職するケースが増えているのだ。

衝撃的であったのは、新興国の製造業は技術が無いことが弱みであるので、日本人技術者が開発した製品とアピールしている点である。
http://diamond.jp/articles/-/10139
最近日本でもよく見かける中国家電メーカのハイアールのドラム式洗濯乾燥機は設計、開発、デザインに至るまで、担当したのはハイアールに雇われる日本人とのことだ。
今や新興国の製造業のあらゆる製品に日本人技術者の技術が組み込まれていると見た方が良いようだ。日本企業は技術を確立するために試行錯誤や失敗を重ねてきたのだが、そのような過程を一気に飛び越えて完成された技術が新興国メーカに安価に渡ってしまう。

とても嘆かわしい事実だが、職を失い、生活に困り、やりがいを失った技術者にとっては、その全てを満たしてくれる企業が海外にあれば、やはり飛びついてしまうのも無理は無いと思う。うしろめたさなど無く、むしろ若い頃の情熱を取り戻したようで生き生きとしている人もいる。

そして、日本の技術流出などおかまいなしの人材ヘッドハンティングを行う企業。中国メーカに採用される前段階の試験でも、日本の技術をさらけ出す。技術を出して採用されない可能性もある。
このような状況はテレビで報道される前から、様々なところで耳にしていたことである。しかし、最近では技術を1年などの短期間で教えた後に、いきなり契約解除、解雇になってしまう日本人が戻ってきているという話も聞いた。自分が子供のころは技術者が安定した仕事だと言い聞かされてきた。しかし技術力を持っていても雇用される場所がなければ能力を発揮することができない。今後製造業の海外への生産拠点の移転が進むことにより、リストラや倒産などによる失業者はますます増えるだろう。定年退職者も増える。その時、技術者はどこへ行けばよいのか。。

›11 24, 2010

映画 お受験

Posted by skillstorage at 20:30 / Category: 書評 / 0 Comments

お受験とは有名私立小学校、中学校へ入学させるための親の努力や塾の対策などのことだが、子供の年齢が低いため子供の意思と関わりなく親の希望による受験対策と言えるだろう。
最近は日経新聞でも学習塾、教育産業の特集が行われており、それを読んで思うのだが少子高齢化社会では受験対策というのは衰退産業である。学校が入学希望者という需要よりも入学学生枠の方が多いという供給過剰な状態である。そのため、一部の有名名門学校への入学対策という供給量が小さい市場への需要の喚起と、受験対策とは違う人格形成教育など新しい産業、市場の開拓が行われているようである。

人口構造からいうと衰退市場ではあるが、教育費にかける費用というのは収入の割合からはずいぶん増えているようで、日経新聞記事によると「小学生以上の子供を持つ家庭の教育費(在学費用)が2010年度は平均で198万2千円となる見込みで、年収の37.6%に達することが20日、分かった。」とのことである。

これまで教育費にかける年収の比率というのは10%程度であったと認識している。約200万円の教育費というのは、逆算すると平均年収は540万円となり、一般サラリーマンの年収を大きく超えるが、実際は年収別の負担割合は「400万円以上600万円未満」が37・7%とのことらしい。また、学習塾やその他習い事で教育費が約200万円というのは尋常では無い数字にも感じる。私立小・中学校に通わせるのに、学費ともろもろの雑費で約100万円位と思われるので、公立学校に通わせる家庭ではどれほど教育費を過剰にかけているのか、受験の無い一貫校に通わせた方が安上がりではないかと思ってしまう。

このようなことから受験産業に興味を持っているのであるが、10年以上前と大きく異なっている現在の状況を知りたくて99年の作品である映画「お受験」を見てみた。小学校受験を控えた子を持つ矢沢永吉は、突然リストラで職を失ってしまう。そんな状況でも、母親は変わりに仕事をし、6歳の子供を名門私立小学校へ入学させるための努力を怠らない。子の希望など関係無しに親が子に一方的に注ぐ愛情や希望というのが印象的で、その献身的な親ごころには感動させられる。しかし、一家の大黒柱が失業してお受験どころでは無いだろう。

この映画では、教育が完全に受験のための対策に過ぎない点が挙げられる。この点がいかにもおかしくコメディ映画だ。現在の教育現場では、受験対策を中心として、躾やスポーツ、音楽などの芸術などより多彩になってきている。義務教育の質の低下のため、本来の教育の目的であるところの「自立」までもが民間教育産業に流れていくようになるのではないか。学校教育だけでなく、親や地域コミュニティによる教育というのが無くなったのも問題だ。

また、経済格差=教育格差という問題も浮き彫りになってくるのではないか。教育費にかける金額の増加というのは教育費という投資に対するリターンが将来賃金で期待できるからとも考えられる。


›11 22, 2010

幸福感とは相対的なものである

Posted by skillstorage at 20:58 / Category: 日々雑感 / 0 Comments

趣味で歴史小説や映画を見ることが多いのだが、これまでは主人公の王族だとか英雄ばかりに視点が言っていたのだが、最近庶民のことを主体にしている歴史映画があってはっとさせられた。
自分の人生の価値観というのは現代社会という環境によってつくられているが、現代社会というのは人類の歴史上まれにみる幸福な時代ということだ。
人類の歴史のうちほとんどが貧困、飢饉、戦争といった不幸な環境に置かれている。
歴史上名も無い庶民が圧倒的であり、彼らの生活や人生は現代社会から見ると不幸極まりない。
科学も医学も無く、現代の価値観に照らし合わせると、とても生きていけるものとは思えないだろう。

それでも、現在の我々があるのは先祖である彼らが生き続けたからであり、彼らが当時不幸と思っていたかというとそうでも無いだろう。
要するに幸福感というのは相対的なものであり、思い込みであり、考え方ひとつで変えることのできるものなのだ。

›11 19, 2010

教育にかかる費用

Posted by skillstorage at 19:18 / Category: 日々雑感 / 0 Comments

子育てには金がかかる。昔は子供は勝手に育つものという考えが、しっかりとした教育や躾を受けなければ育たないという教育産業の啓蒙活動の成果もあるのかもしれないが、着実に変わってきていると感じる。また、公立の学校教育の問題も露呈しまっている現状も大きいと思う。
義務教育を行う公立学校では、学級崩壊、指導レベルの低下、いじめなどの問題から、外部の学習塾や習い事をさせるのがもはや当たり前になってきている。

思い返せば、公立学校で受けた教育は20年以上前も問題はとても多かった。一部の授業では学級崩壊のような状況はあり、生徒が教師の話を全く聞かずただ遊んでいるだけということもあったし、いじめもあった。公立小学校で遊び以外にちゃんと勉強した記憶があまり無い。
公立中学校においては校内暴力もいじめもシゴキもあった。思い返せば、貧しい家庭の子も裕福な家庭の子も一緒の教室にいたが、明らかに家庭の環境が学習レベルを大きく左右していた。学習塾に通えない子は学力が低かったが、学習塾での教育成果というよりは親の教育の意識が大きかったように思える。
登校拒否の子は多くが貧しかった。

公立の学校では私立の学校に比べて教育のレベルも生徒の学力も一般的に低いため、公立学校では学力はトップレベルでなければ義務教育以降の教育や就職というその後に続く競争に勝ち抜くことができなかった。そのため、裕福な家庭の子は学習塾などにかなり金をかけていたことを思い出す。子供が自発的に学習するのは相当に難しいことなのかと思った。ゲームや遊びなど沢山の勉強よりも面白いことが回りにあるのだから。

そして学力が高かった子供の中に、父親を亡くした子が何人かいたが、その後は学力も生活態度も大きく低下したことを思い出した。そう考えると一般的には学力には教育費をかけることが効果があるのかとも思う。

文部科学省の平成20年度「子どもの学習費調査」では、私立小学校に通う世帯の年収の構成比は以下のようだった。
  400万円未満     3.2%
  400万円~599万円  6.0%
  600万円~799万円    14.6%
  800万円~999万円    18.3%
 1,000万円~1,199万円   15.5%
 1,200万円以上      42.4%

私立に通わせるには多額の費用が掛かる。年間100万円程度は最低でも教育に必要で、その他の出費も多いだろう。しかし、公立の学校は高校以外今のところほとんど学力で学校を選ぶことができないため、学習塾にも相当な金がかかる。良い私立中学校に合格するためには、早期の学習開始が必要と宣伝され、夏休みの合宿費用などを入れると、結果的に私立小学校の学費以上をトータルで払っている人も多いようだ。

本来はどのような家庭環境の子でも同じ教育を受ける機会がなければいけないとは思うが。

›11 18, 2010

ワーキングプア・貧困ビジネス

Posted by skillstorage at 20:06 / Category: 日々雑感 / 0 Comments

貧困ビジネスとは、湯浅誠氏が考えた“造語”で低所得者を相手に、貧困を固定化する役割を果たすビジネスとのことである。しかし最近では、低所得者から短期的にぼったくるビジネスなどその意味合いが広義になりつつあるようだ。
無料低額宿泊所、ゼロゼロ物件、労働者派遣という名の人身売買など犯罪も多いようだ。
このような言葉が出てきているのは、ワーキングプアつまり仕事をしていても最低限ギリギリの生活かそれ以下の生活しかできない人が増加しているのである。
そこで住居を与え生活保護を申請させてその金を貰うようなビジネスがあり、悪徳業者も多いようだ。

通常で考えると貧困で金の無い人から金を取るのは困難であり、ビジネスとして成立しない。しかし悪知恵で別のところから金を取ったり、なけなしの金をぼったくるというとんでもない輩がいるようなのだ。騙される人が気の毒でならないし、なんとか努力すれば救われる社会にしたいと思う。


›11 17, 2010

一歩を越える勇気

Posted by skillstorage at 19:50 / Category: 書評 / 0 Comments

若き登山家の栗城史多氏の本だ。長期間ベストセラーとなっていて評判がとても良いので手に取って見たのだが、とても感銘を受けた。
てっきり登山の本かと思いきや、テーマは夢についてだ。もちろん登山の話も盛りだくさんだが。
夢を持つことの素晴らしさが伝わってくる。栗城氏にとってそれがたまたま登山だっただけだろう。そして誰でも夢を持てば道は開けるという勇気が持てる。
感銘を受けたのは、常に夢について語ることの大切さだ。夢を10回人に話せば、文字通り叶うという。

登山には莫大な費用がかかり、スポンサー探しがとても大変だそうだ。登山をするための90%以上がスポンサーを探す営業活動のようで、栗城氏は立派な営業マンだ。
アポ無しで大企業の広報に飛び込み、社長までつないでもらってアピールと説得をする。ほとんどが相手にされないが、社長の友達は社長ということで断った人を踏み台に次の営業先を開拓していく。
あっさりと書かれているが、夢を力説して断られたり否定されると普通は落ち込んだりするだろう。それでも夢を語り資金を集める姿に感動した。

夢を持たなければ人生の意味が無いと思った。現状に満足したり、対処しなければいけないことが多すぎて夢を持てない人が多いと思う。
しかし、夢が無ければ気力が湧かないものだ。そして他人が夢を語った時に絶対に否定してはいけないと納得した。
子供の頃を思い返せば沢山の夢があった。そして何者にでもなることができただろう。年を取っても夢を持てばそれは変わらないのではないか。

あと、夢は漠然としてもいいからでかい方がいいなと思った。どうやって実現できるか、叶うかもわからないような夢を持つことが希望なのだと思う。



株式後悔

Posted by skillstorage at 10:39 / Category: VC(ベンチャーキャピタル) / 0 Comments

株式公開でなくて株式後悔というダジャレだが、実は内容はタイトルが物語っている。
株式公開をして後悔する人がとても多いのだ。
株式公開のメリットは確かに大きい。株価が高ければ公開時に多額の資金調達ができるし、その後も市場から株を発行して売ることで資金調達が可能だ。宣伝効果も大きい。社長の銀行借入に対する個人補償も外れる。他方、デメリットも実は大きい。上場するには莫大な費用が必要となる。取引所への支払いだけでなく、監査法人や証券会社、上場コンサルティングなど外部費用もあるが、内部にもIR担当、常勤監査役などが必要となる。
中小企業が上場できる新興市場の登場で株式公開のハードルが低くなった。その後、ライブドアショックによって新興市場の株価は低迷した。
もはや過去のように金額ベースでは上場準備費用、維持費用を上回る上場による資金調達は容易では無くなってきている。

そして、上場をめぐり、VC、証券会社、監査法人とそれぞれの思惑がある。上場者数が激減している中で上場を取り巻く連中も企業から金をむしり取ろうと必死な輩もいる。過去のように上場後に個人投資家が買ってくれるという状況では無くなったのだ。

さて、株式公開にはメリットとデメリットがあるが、両者を熟知することで決して上場によるメリットを取ることもまだまだ可能だと思う。経営者は商売についての知識はあっても、上場プロセスやそれを取り巻く連中のことについて無知であることが多いので、事前に知識をつけることが何よりも大切だと思う。


›11 15, 2010

ティー・パーティ(Tea Party)現象がようやく話題に

Posted by skillstorage at 19:44 / Category: 政治経済(Political Economy) / 0 Comments

米国でティー・パーティと呼ばれる草の根運動的な政治運動が盛り上がっている。直訳すると茶会党だが、実際語源はアメリカがまだイギリスの植民地だったころに、紅茶の税金を上げた宗主国に対して行った反対運動から来ているそうだ。
税金を上げることに反対するという根本的な政治テーマは、民主党(リベラル)の大きな政府に対する反対を行っている。
具体的には、ブッシュ減税の継続、相続税廃止、国民皆保険廃止、FRB(中央銀行)廃止、IRS(税務署)廃止を打ち出しており、オバマ政権の目指す方向性とまったく違う。
大きな政府は、社会保障という名のもとに富を再分配しており、一般市民から強制的に金を巻き上げ、社会的弱者に分配されてしまうという主張を聞いた。
先進国共通の課題であるが、少子高齢化、失業率の上昇と社会的弱者が増加することによって、それをどう解決していかなければいけないかが問われている。

日本では、このティーパーティのような主張をしたらとても選挙には勝てないだろう。それほど高齢者や公務員や既得権益者が多く、強いのだなあと思う。

›11 12, 2010

ひとりで儲ける時代―夢を追い越した男「金と仕事」のド根性哲学|天野雅博

Posted by skillstorage at 19:37 / Category: 書評 / 0 Comments

起業士 天馬」というVシネマが非常に面白いのだが、そのストーリーのモデルになったのが天野雅博氏だ。
テレビ等で何回か見たことがあるが、少年院に何度も入っていたり、暴走族上がりだったり、現在の成金っぽい派手なイメージや外観でイメージが先行してしまっているが、本を読むと実はとても真面目で知的であることがわかる。本は週に何冊も読み自己啓発を行っており、感覚で経営をしているのではなく、しっかりと勉強をしていることもわかるのだ。

さて、この本の中の一節で重要なことに気づいた。
それはどんな状況においても、明確に成功のイメージを持つということだ。それに金儲けが目的なのではなくて、儲けた金で何をするかが重要だ。
考えてみれば、日々の忙しさの余り、目先の仕事を片づけることばかりになってしまいがちだ。「7つの習慣」にもあったが、緊急性を要することよりも、むしろ緊急度が低いが重要なことこそが大切なのだ。
サラリーマンであれば日々の目の前の仕事に集中しがちだし、経営者となれば更に業務は多岐にわたり、資金繰りなどに翻弄してしまいがちだ。不景気の影響でそのような雑多な仕事ばかりになってしまい、本来の起業の目的や夢や企業のビジョンについて考える時間を無くしてしまっていないだろうか。

不安から解放されるには、最悪の事態を想定しろとよく言われる。しかしそればかりを考えるとネガティブな思考になってしまう。「マーフィーの法則」など多くの自己啓発本で思考と夢の実現に関連があるとされており、マイナスのことばかりを考えているとその通りになってしまう。むしろ、成功や夢の明確なイメージこそが大切なのではないか。
ポジティブな思考(Positive Mental Attitude )、「思考は現実化する」などにあるとおり、成功のイメージはとても大切だと改めて思った。


›11 11, 2010

起業のファイナンス ベンチャーにとって一番大切なこと

Posted by skillstorage at 20:37 / Category: 書評 / 0 Comments

開業率が減り倒産が増えているのに、この本は売れている。起業に対する具体的な本が売れているということは起業を志望している人が増えているということだろうか。
起業したい人のほとんどが起業経験が無いので起業のイメージがつかみにくい。そしてファイナンス(資金調達)についての知識が無い。
起業を考えるにあたり、自分の起業家としての適正、失敗時のリスク、そして運営のためのファイナンスの3つが最重要項目だと思うが、この本はまさにその3点に絞った本だと言える。
起業しても多くが失敗する。失敗、つまり倒産すると大変なことになるという先入観がある。確かにそのような面がこれまで大きかった。事業の失敗は人格までも否定されてしまうイメージがあり、倒産を回避するために銀行以外の怪しいところからも資金調達を行い多重債務者になってしまう例も多い。
しかし、決してそのような失敗して全てを失うだけでは無いということが、この本で強く主張されていることだ。

そもそも、会社の資産と起業家の資産は本来分離されている(所有と経営の分離)があるが、銀行借入では個人補償、VC等からの資本での調達では投資契約での個人補償(有効性は無い場合が多いが)でベンチャー企業、中小企業は社長と一体になってしまっている例が多い。

ところが現在では起業家向けスタートアップ融資のような制度融資やVCからの調達で、個人補償が無い理想形もつくることは可能だ。そもそも自分の貯金だけで始めることのできるビジネスモデルというのも、インターネットの利用などで可能性が広がっている。
低金利、低コストでの資金調達が過去の歴史からは考えられないほど起業家に有利な条件で資金調達ができる環境ということもできる。

起業家の多くが、ビジネスそのものには精通していてもそれを運営するためのファイナンス、会計などの知識が欠落していることが多い。知らなければ不利な条件を飲まざるを得ないことが非常に多いと感じる。本1冊の知識だけで、失敗時のリスク回避ができ、失敗時の人生のやり直しが大きく異なるというのも驚愕の事実だ。


›11 09, 2010

急成長企業の社長数名の経歴に驚いた

Posted by skillstorage at 19:46 / Category: アントレ(起業) / 0 Comments

ここのところ不景気にもかかわらず急成長させている企業の社長数名と話す機会があった。それが驚いたことに過去に倒産や事業縮小させたことがあるというのだ。
それもたかだか数年前にそのような過酷な状況に陥ってからの敗者復活だ。
既に大企業で上場企業にまで発展させた社長にも、過去何度も倒産させた経験があった人が何人かいた。

企業経営というのはブーム(需要)に乗ると一気に拡大するものだ。そして情勢の変化により需要が急激に減ったりすると対処が困難なものだ。
ブームが去った後というのは、需要減に対応するだけでなかなか他の事業に業種転換したりすることが難しい。それが倒産させたりしてまた新たにスタートさせることによって復活は可能だというのが話を聞いてよくわかった。
もともとリーダーシップや経営能力のある方々なのだろう。また人一倍苦労された経験が生きているのだと思った。

敗者復活させているある社長は、過去に複数の企業を経営し大きく発展させた経験がある。しかし製品の問題や需要減などの問題が同時に起こり倒産した。その後の1年ほどの期間は人生でも最も過酷な時期であったが、ある時点で全て吹っ切れたとのことだ。借金に対する返済といった問題から家族や親戚にまで被害が及び、それはもう大変だったそうだ。しかし見捨てない人、応援してくれる人はまだいたそうだ。
そこから少しづつ過去の付き合いを頼りにまたビジネスを再開させた。現在はその事業が軌道に乗り急成長中とのことだ。敗者復活は可能だし、新規起業のための制度融資や助成金も整っているとのことだ。
天国も地獄も見てきたこの社長の気迫は凄まじかった。

パラサイトシングル、ニートに続く新用語は?

Posted by skillstorage at 09:16 / Category: HR(人事) / 0 Comments

パラサイトシングルとは、親と同居し、生活の基礎的条件を親に依存している未婚者のことである。ニートとは、基礎的生活条件を親に依存しており更に就業意欲の無い未婚の若者のことである。

どちらも若者の新しいスタイルとして注目されたが、景気悪化後の派遣切りなどから、新しい層として「就業意欲はあるものの雇用機会や収入が低く、生活の基礎的条件を満たすことができない層」というのは確実に存在し、増加していると思う。
先進国全体の問題として、失業率の増加が挙げられる。中国のような発展途上の国家においても失業率が10%にも上ると言われている。雇用機会は賃金の安い地域、国家に移転されるし、景気回復による経済成長が無い限り新たな雇用はなかなか生まれない。
この新しい層というのは、様々な種類に分類されるとは思うが、結局は「雇用機会が無い。あっても低賃金で結婚して家庭を持つに必要な経済レベルに達せない。雇用の喪失(失業)の可能性が今後も高い仕事か派遣など非正規社員の仕事。」になるかと思う。

就業意欲が無い若者から、就業意欲があるものの就業の機会無かったり、条件が極めて悪いという状況に変わりつつあると感じている。

›11 04, 2010

不況・恐慌に備える 「住宅ローン難民」増加中の模様

Posted by skillstorage at 19:30 / Category: 日々雑感 / 0 Comments

住宅ローン難民とは住宅ローン(借金)が払えず、住宅を手放す人のことを指すようだ。手放した後も住宅価格の下落から多くの場合借金が残るので新たに借りる借家と借金の返済が家計を圧迫する。不動産を差し押さえられて競売にかけられると、二束三文で叩き売られて多額の借金だけが残るケースも多いようで、なんとか任意売買をしようとする人も多いようだ。重要なことだが、デフレ下においては借金の重みは実質的に増しているのだ。

世界経済の景気低迷もあるが、円高、財政赤字、少子高齢化と苦しむ日本の経済回復というのは非常に難しく、現在の不況が恐慌になるという懸念もある。
恐慌の概念は色々あるようだが、身近に考えるには勤務先の倒産もしくは失業をイメージしてみると深刻になるだろう。
そのような想像をするとまず収入の大幅な減少に直面する。家計は人によって違うが、住宅ローンなどの借金の返済、生活に必須の固定費が重くのしかかる。専業主婦は働きにでなければならないが、恐慌においてはなかなか仕事が無いという状態だ。
危機感を煽るような内容ではあるが、過去の日本の経済成長というのは有り得ないという認識が必要ということだ。
そうなると固定費を下げなければならない。

収入よりも家計の固定費が低ければ、なんら生活に問題が無い。しかし多くの家計は収入が少し減るだけで支出の方が大きくなってしまう。これは貯蓄率の低下からもわかる。支出が収入より大きければ、貯蓄を崩すか新たな借金をしなければならない。借金の増加は支出が増加しなければ返済と金利支払により更なる家計の悪化をもたらす。だから固定費を下げなけらばならない。



家計における固定費における大きなものは、下記のものがあげられるだろう。
・家賃もしくは住宅ローン(借金)の返済
・食費
・光熱費
・教育費
・生命保険
・車の維持費、ローン等

これらがトータルでどれ位下げることができるかを常日頃検討して備えておくべきと考えている。前もって備えることができれば、それは貯蓄に回すことができる。
何度も指摘しているように、住宅ローンというのは購入前ならば深く検討しておく必要がある。一旦購入してしまうと、売却で利益を出すのが非常に困難だからだ。
また、借金の仕組みについても将来の恐慌に備えると返済ができるのかもよく考えなければならない。例えば40歳で35年ローンを組んだとすると、定年退職後ひどければ失業して再就職が見つからない状態でも借金の返済ができるか考えなければならない。不動産屋の営業トークに乗せられて身の丈に合っていない購入をしている人が多いといつも思うからだ。
いざとなれば高く売れると思って新築マンションを購入して、実際には売れずに困っている人も多い。不動産は流動性が低く売るのには一般的に時間が掛かるし、取得価格より高く売れることはまずないと考えなければならない。賃貸であれば、子供が自立するまでの約20年間だけ広いところに住み、その後は2人が住めるだけの住居に移れば良いとも考えられる。さらに物価の安い田舎に移ることも可能だ。


›11 01, 2010

生き続けることのリスク

Posted by skillstorage at 20:41 / Category: 日々雑感 / 0 Comments

高齢者と話していていつも思うのは、彼らが生き続けて家族に迷惑をかけることを心配しているということだ。
長寿命化したことにより、かかる費用は莫大に増加している。年金という限られた収入と医療費を別にして、介護には金以外に家族の手間がかかる。
自分の老後を考えても、長生きすることは大きなリスクがあると思わされる。
介護が必要な状態にならずに、趣味などやりたいことを全うして健康な状態でポックリいければいいな、と将来のことを考えている。
無縁社会という特集がNHKで組まれていて見たのだが、これがまた悲惨で悲しくなる。