›11 19, 2010

教育にかかる費用

Category: 日々雑感 / 0 Comments: Post / View

子育てには金がかかる。昔は子供は勝手に育つものという考えが、しっかりとした教育や躾を受けなければ育たないという教育産業の啓蒙活動の成果もあるのかもしれないが、着実に変わってきていると感じる。また、公立の学校教育の問題も露呈しまっている現状も大きいと思う。
義務教育を行う公立学校では、学級崩壊、指導レベルの低下、いじめなどの問題から、外部の学習塾や習い事をさせるのがもはや当たり前になってきている。

思い返せば、公立学校で受けた教育は20年以上前も問題はとても多かった。一部の授業では学級崩壊のような状況はあり、生徒が教師の話を全く聞かずただ遊んでいるだけということもあったし、いじめもあった。公立小学校で遊び以外にちゃんと勉強した記憶があまり無い。
公立中学校においては校内暴力もいじめもシゴキもあった。思い返せば、貧しい家庭の子も裕福な家庭の子も一緒の教室にいたが、明らかに家庭の環境が学習レベルを大きく左右していた。学習塾に通えない子は学力が低かったが、学習塾での教育成果というよりは親の教育の意識が大きかったように思える。
登校拒否の子は多くが貧しかった。

公立の学校では私立の学校に比べて教育のレベルも生徒の学力も一般的に低いため、公立学校では学力はトップレベルでなければ義務教育以降の教育や就職というその後に続く競争に勝ち抜くことができなかった。そのため、裕福な家庭の子は学習塾などにかなり金をかけていたことを思い出す。子供が自発的に学習するのは相当に難しいことなのかと思った。ゲームや遊びなど沢山の勉強よりも面白いことが回りにあるのだから。

そして学力が高かった子供の中に、父親を亡くした子が何人かいたが、その後は学力も生活態度も大きく低下したことを思い出した。そう考えると一般的には学力には教育費をかけることが効果があるのかとも思う。

文部科学省の平成20年度「子どもの学習費調査」では、私立小学校に通う世帯の年収の構成比は以下のようだった。
  400万円未満     3.2%
  400万円~599万円  6.0%
  600万円~799万円    14.6%
  800万円~999万円    18.3%
 1,000万円~1,199万円   15.5%
 1,200万円以上      42.4%

私立に通わせるには多額の費用が掛かる。年間100万円程度は最低でも教育に必要で、その他の出費も多いだろう。しかし、公立の学校は高校以外今のところほとんど学力で学校を選ぶことができないため、学習塾にも相当な金がかかる。良い私立中学校に合格するためには、早期の学習開始が必要と宣伝され、夏休みの合宿費用などを入れると、結果的に私立小学校の学費以上をトータルで払っている人も多いようだ。

本来はどのような家庭環境の子でも同じ教育を受ける機会がなければいけないとは思うが。

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