›5 10, 2005

7つの習慣

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これは2,3年前に書いた内容だと思います。現在は「第8の習慣」という本が出ていて、また筆者のスティーブン・R・コヴィーは全米を公演で回っているので機会があったら参加したいと思っています。非常に高額だと思いますが。。。

7つの習慣はもう7年くらい前にブームになった本である。何故今更この本を取り上げ
たのか?
(1)ビジネスやスポーツの世界で成功している人でいまだに実践している
人が多い
(2)外資系企業でいまだに根強くセミナーを受講していて評判が良い。
(3)Teens版がブームとなっている。

実際、今でも多くの大物が7つの習慣を実践して生活している。何かの
分野で成功するということは、恐らくそれなりに何かを犠牲にして
きたに違いない。もしくは成功を手に入れてしまい、今後の人生の目標
を見失った者もいるのかもしれない。

自分の主観やセンスだけで成功したと思っていた方が、7つの習慣を最
近実施しだしたと聞いたので驚いたのだ。

7つの習慣を実践することは難しいが、自分の成功イメージを確認し規
則正しく生活するのにとてもためになる。

筆者がこの本と出合ったのは、5年ほど前で息子のショーン・コヴィー
のほうが書いたティーンエイジ版の4ページほどの記事でこれから大学
に入学する子供達に
向けたものであった。

当時ティーンエイジではなかったが、感動し手帳に7つの習慣を書きとめた。
実践したが、1年ほどでやめてしまった。持続するのは難しいのだ!

7つの習慣とはつぎの習慣のことである。
1. Be Proactive
2. Begin With the End in Mind
3. Put First Things First
4. Think Win-Win
5. Seek First to Understand, Then to Be Understood
6. Synergize
7. Sharpening the Saw

(1)主体的に行動する
(2)目的をもって始める
(3)優先事項を優先させる
(4)Win-Winで考える
(5)理解してから理解される
(6)シナジー
(7)刃を研ぐ

▼ 7つの習慣実践の心構え

目的を達成することばかりに注力するあまり、その目標を達成する為の
能力や環境について疎かになっていないだろうか。

当然のことだが、達成するためには達成するための能力が必要で、この
器を大きくしてやることが大切なのだ。
「7つの習慣」では以下のように表現している。

P:Performance         目標達成
PC:Performance Capability 目標達成能力

これは東洋の発想では当たり前ですね。東洋思想とは人間の内面性に注目
し、人間性を高めることを重視している。

成功哲学という言葉自体は欧米から来たものかもしれないが、日本独特
の成功哲学は東洋流が多いようだ。

ある成功哲学のセミナーは2泊3日の超ハードなのだが、その3日間まっ
たく眠らせてくれない。30分セミナー参加者から徹底的に誉められ、
その後徹底的に侮辱され責められる。こういうのが続けられる。
ある時、自分のことを誉めた人が、次の瞬間徹底的に責める人に変わる。
また、チームワークを重んじていて全員で何か(例えば大声で詩を暗唱)
を成し遂げるまで、ひたすら続けさせらるなど。

成功するには自分の内面を磨くことが最重要なのだ。
話がそれたが、7つの習慣を見ていこう。


(1)主体的に行動する

主体的とは何だろうか。サラリーマンは与えられた仕事をこなすという意味で、
典型的な受動型の仕事だが、所詮与えられた仕事の中からも主体性を発揮する
ことはできる。その主体性とは、まず、

●自覚を高めるには主体的な言葉を使うことだ。
主体的な行動かどうかは自分の発する言葉でわかる。こんな言葉を発したり、思
ったりしていないだろうか?
 どうしようもない
 生まれつきだ
 あいつは頭にくる
 そういうことが認められるわけはない
 しなくてはならない
 できない
 ~でないとダメだ
 ~でさえあったら

ダメだ。主体的な言葉を使おう。

●ビクター・フランクル

フランクルは、心理学者でありユダヤ人だった。第二次世界大戦が勃発
すると彼はナチスの強制収容所に送られ、人間の尊厳を害するような、筆舌
に尽し難い体験をした。
ある日、フランクルは裸にされ、小さな独房に拘禁された。そこで彼はナチスの
兵士たちが決して奪うことのできない自由-人間の最後の大いなる自由と彼は
呼んでいる-を発見した。
フランクルは自分の状況を客観的に判断する自覚と想像力であった。

この力が主体性のもととなる。

●主体性に対する自覚を高める方法
主体性に対する自覚を高める方法として、時間やエネルギーを集中させていると
ころを観察することがある。
我々は多くの関心を持っている。関心の輪を描くことで、関心を持っている事柄
と関心を持っていない事柄を分けることが出来る。そして関心の輪の中に入って
いる事柄を見つめれば、実質的にコントロールできないものとできるもの、ある
いは大きく影響できるものがある、ということがわかる。
影響の輪は関心の輪の中に収まる。そして自分が時間やエネルギーの大部分をこ
の2つの輪のどちらに集中させているかを考えることにより、主体性の度合いを
よく知ることが出来る。主体的な人は、努力と時間を影響の輪に集中させ、自ら

が影響できる事柄に働きかける。

影響の輪の中に集中し、自らのパラダイムを変えることに働きかけることによっ
て、積極的なエネルギーをつくり出すことができる。

そして自分を変えることによって、他人にも影響を及ぼすことが出来る。

●影響の輪の中心
私たちの影響の輪の最も中心にあるものは約束をし、それを守る力である。
自分自身や人に対してする約束とそれに対する誠実さが、私達の主体性の本質で
あり、その最も明確な表現だ。

自分の生活の主導権を取り戻す方法

・約束をしそれを守ること
・目標を設定し、それを達成するために働くこと

【私はこうしてみる】
筆者はさっそく次のことを習慣としてみると決めた。
・今考えている新しいビジネスモデルについて必ず毎日ノートにアイデア
 をまとめる。
・妻との関係を常に良い状態にするため、1日平均30分以上会話し問題
 を認識する。(30分というのは短いが已む無し)


(2)目的をもって始める

「7つの習慣」を読んで一番はっとさせられた一文がこれである。

愛する人の葬儀に参列する場面を心の中に思い描いて欲しい。
あなたは、会場に向かって車を走らせ、駐車して、車から降りる。そして、会場に
入ると、花が飾ってあり、あなたは静寂な雰囲気に包まれる。その場に集まって

いる人々からは、別れの悲しみがにじみ出ているのと同時に、故人と知合いにな
れた喜びが感じられる。あなたは、会場の前のほうに進み、そこに飾ってある写
真を見る。すると、なんとそこにはあなた自身の顔が飾られている。

・・・

ここで考えてみて欲しい。集まってくれたそれぞれの人たちから、あなたの人生に

ついて、なんと言ってほしいだろうか。あなたは、みなに自分の人格のどういう
ところを見て欲しかったのか。どういう貢献や業績を覚えていて欲しいのか。そ
の場に集まっている人、それぞれの顔をよく見てもらいたい。彼らの人生にあなた
はどういう影響を及ぼしたのだろうか。

感じたこと、考えたことをすぐに書きとめてみよう。

【私はこう感じた】
筆者にとってかなりドキッとさせられた文章である。これまで自分の死ぬ瞬間を
想像したことはある。死ぬ瞬間自分は幸せかな、悔いは無いかな、と考えてばか
りで周りにどのような影響を及ぼしたのかなど、考えていなかった。

今この本を想像してみた。やはり、自分は家族や友人に少しでも影響を与えるこ
とができ、具体的には自分が新しい世界や生き方を人に伝えることが出来て、ま
ったく新しい概念で人生をエンジョイしてくれ、「こんな生き方を教えてくれて
ありがとう。私の人生観はまったく変わり、xxを成し遂げることが出来た。
xxに喜ばれた。xxほど幸せだった。」と言ってくれるのがいいなあと思った。


第二の習慣は、生活の様々な状況に当てはまるものであるが、最も基礎的な応用
は、すべての行動を測るための尺度として、人生の最後の姿を描き、それを念
頭において今日と言う一日を始めることであるそうだ。

●マネジメントとリーダシップ
マネジメントは手段に集中しており、どうすれば目標を達成できるかという質問
に答えようとするものである。一方、リーダーシップは望む結果を定義しており、
何を達成したいのかという質問に答えようとするものである。

●ミッション・ステートメント

ミッション・ステートメントとは、自分自身に対する憲法である。
我々が憲法に基づいて社会生活を営むのと同様、自分自身に対して憲法を策定し
規則正しく生活することを目的としている。

「7つの習慣」ではビクター・フランクルのこんな言葉が引用されている。

終極において、人は人生の意味は何であるかを問うべきではない。むしろ自分が
人生に問われていると理解すべきである。一言で言えば、すべての人は人生に問
われているのだ。自分の人生の責任を引きうけることによってしか、その問いか
けに答えることはできない。

【私はこうつくった】
ミッション・ステートメント。アメリカのサービス業界では従業員1人1人があ
たり前のように自分のミッション・ステートメントをつくり行動規範に基づいた
行動を取っている。
さっそく筆者もつくってみた。
・他人に影響を与えることを目標とする。そのためにリスクを取って正しいと
 思ったことを積極的に行い、行動でしめす。
・喜ばれること。影響は喜ばれて初めて影響であり、相手の気持ちを最重要視
 する。
・常に限界に挑戦し新しいことの発見に志す。

日本国憲法が見直される時期にきているといわれるが、ミッション・ステートメ
ントも1年や半年といったスパンで定期的に見直し、再度策定する必要がある。
人間は成長し、変わっていくのだから。

(3)優先事項を優先させる

2つの質問に答えてみようとある。
・もし、常日頃から行っていれば、あなたの私生活の質を著しく向上させる活
動がひとつあるとするなら、それは何であろうか?
同じように、あなたの仕事の業績または結果を著しく向上させる活動がひと
つあるとするなら、それは何だろうか?


時間管理は緊急性と重要性の2つのベクトルからなる4つのマトリックスに分解
することができる。

このマトリックスで最も重要なのは、緊急でないが重要な事項だ。
例えば、以下の項目が挙げられる。
・人間関係作り
・健康維持
・準備や計画
・勉強や自己啓発

など

特にビジネスのスピードがIT化でめちゃくちゃ速くなったせいで、仕事中心
でしかも常に緊急性の高い仕事中心で生活しがちだ。

実際には緊急ではないが重要な事項こそ、自分の内面を磨き、目標を達成する
ために重要なのだ。

【私はこう感じた】
「時間が無い」という言い訳は使わない。1週間の中で、自己啓発に当たる
読書・ミッション・ステートメント作成、トレーニングジムの時間を確保し、
さらに新ビジネスについてのアイデア実行に志す。
家族に対しても主体性を持って、家族が楽しめるアイデアを企画し実行する。
友人に対して、疎遠にならぬよう1年に2~3回は呑み会を企画し、それ以
外にスリリングでエキサイティングな野外企画も実行する。

次回は第4の習慣から見ていく。
(4)Win-Winで考える
(5)理解してから理解される
(6)シナジー
(7)刃を研ぐ

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7つの習慣―成功には原則があった!
スティーブン・R. コヴィー ジェームス スキナー Stephen R. Covey 川西 茂

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