›11 12, 2010

ひとりで儲ける時代―夢を追い越した男「金と仕事」のド根性哲学|天野雅博

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起業士 天馬」というVシネマが非常に面白いのだが、そのストーリーのモデルになったのが天野雅博氏だ。
テレビ等で何回か見たことがあるが、少年院に何度も入っていたり、暴走族上がりだったり、現在の成金っぽい派手なイメージや外観でイメージが先行してしまっているが、本を読むと実はとても真面目で知的であることがわかる。本は週に何冊も読み自己啓発を行っており、感覚で経営をしているのではなく、しっかりと勉強をしていることもわかるのだ。

さて、この本の中の一節で重要なことに気づいた。
それはどんな状況においても、明確に成功のイメージを持つということだ。それに金儲けが目的なのではなくて、儲けた金で何をするかが重要だ。
考えてみれば、日々の忙しさの余り、目先の仕事を片づけることばかりになってしまいがちだ。「7つの習慣」にもあったが、緊急性を要することよりも、むしろ緊急度が低いが重要なことこそが大切なのだ。
サラリーマンであれば日々の目の前の仕事に集中しがちだし、経営者となれば更に業務は多岐にわたり、資金繰りなどに翻弄してしまいがちだ。不景気の影響でそのような雑多な仕事ばかりになってしまい、本来の起業の目的や夢や企業のビジョンについて考える時間を無くしてしまっていないだろうか。

不安から解放されるには、最悪の事態を想定しろとよく言われる。しかしそればかりを考えるとネガティブな思考になってしまう。「マーフィーの法則」など多くの自己啓発本で思考と夢の実現に関連があるとされており、マイナスのことばかりを考えているとその通りになってしまう。むしろ、成功や夢の明確なイメージこそが大切なのではないか。
ポジティブな思考(Positive Mental Attitude )、「思考は現実化する」などにあるとおり、成功のイメージはとても大切だと改めて思った。


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