›11 17, 2010

株式後悔

株式公開でなくて株式後悔というダジャレだが、実は内容はタイトルが物語っている。
株式公開をして後悔する人がとても多いのだ。
株式公開のメリットは確かに大きい。株価が高ければ公開時に多額の資金調達ができるし、その後も市場から株を発行して売ることで資金調達が可能だ。宣伝効果も大きい。社長の銀行借入に対する個人補償も外れる。他方、デメリットも実は大きい。上場するには莫大な費用が必要となる。取引所への支払いだけでなく、監査法人や証券会社、上場コンサルティングなど外部費用もあるが、内部にもIR担当、常勤監査役などが必要となる。
中小企業が上場できる新興市場の登場で株式公開のハードルが低くなった。その後、ライブドアショックによって新興市場の株価は低迷した。
もはや過去のように金額ベースでは上場準備費用、維持費用を上回る上場による資金調達は容易では無くなってきている。

そして、上場をめぐり、VC、証券会社、監査法人とそれぞれの思惑がある。上場者数が激減している中で上場を取り巻く連中も企業から金をむしり取ろうと必死な輩もいる。過去のように上場後に個人投資家が買ってくれるという状況では無くなったのだ。

さて、株式公開にはメリットとデメリットがあるが、両者を熟知することで決して上場によるメリットを取ることもまだまだ可能だと思う。経営者は商売についての知識はあっても、上場プロセスやそれを取り巻く連中のことについて無知であることが多いので、事前に知識をつけることが何よりも大切だと思う。


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