›8 28, 2012

非ケインズ効果

Posted by skillstorage at 01:16 / Category: / 0 Comments

財政支出の削減や増税は、民間の消費を減退させGDPを押し下げる。すなわちデフレ下に置いてはさらなるデフレが進行する。
これは、不況時に財政出拡大や増税といった景気刺激策を訴えたケインズから「ケインズ効果」と呼ばれる。

これに対して、財政赤字が常態化し政府債務残高が莫大で財政が不健全な状態においては、人々は将来の財政破綻を心配し消費を控える傾向にある。即ち、現在の財政の不健全さが消費を低迷させ、デフレを深刻化していると考えることもできるのである。

この場合、財政引き締めによる財政健全化が将来の不安を解消し、消費が刺激される。先ほどの「ケインズ効果」と反対の現象のため「非ケインズ効果」と呼ばれる。
実際に、1980年代以降、デンマークやアイルランドなどで確認されている。

政府は税の徴収権があるので、財政破綻(国債のデフォルト)が起こったりする将来が想定されれば、とても大きな消費(例えば借金をしてまでの消費行動)ができず、貯蓄に励むだろう。将来の収入が減ることが想定されて、誰が住宅ローンという大きな借金を背負うだろうか?ましてや、変動金利での借金は国債の暴落から金利の急上昇の恐れもあるのだ。更には、政府が消費税増税を更に行ったり、固定資産税、所得税の増額を行った場合、国民の可処分所得は減り、勤労意欲も失われるだろう。
消費税も、税金を取られる思うと消費したく無いと消費に抑制が掛かり、所得税増額も、税金を取られると思うと勤労意欲が減退するものだ。

日本ではデフレの解消が最重要課題である。需要が供給を下回っている状況下で、需要を増やすことは最重要課題である。金融政策、財政政策両方を大胆に実施する必要がある。金融政策による量的緩和、インフレターゲットを中心に行うが、財政の支出もある程度やはり必要だ。
しかしながら増税は明らかに消費を減退させる。公共事業はある程度必要だが乗数効果の高い、必要なものに絞るべきだろう。

財務省は日本の財政は危機的状況であると言いながら、国債の格付けが下げられた時には、日本の個人資産が担保となり、国内で消費されていることなどを主張した。
「非ケインズ効果」は日本でも見られるのだろうか?

›8 27, 2012

緊縮財政(Austerity)

Posted by skillstorage at 01:57 / Category: 政治経済(Political Economy) / 0 Comments

緊縮財政(Austerity)とは、公共事業の縮小や公務員給与削減により財政支出の規模を縮小させることである。

日本の財政は、歳出が税収を上回る状況(財政赤字)が続いているため、財政の緊縮は重要な課題である。日本では政府の債務残高がGDP比200%を超え世界の中でも突出して悪い状況にある。しかし、これにはからくりがあって政務残高は対GDPという指標で見ているという点と、資産を考慮していないという金融の初歩的な問題がある。
確かに日本政府のバランスシートは債務超過であるが、債務残高から資産を引いた額が実質債務である。また、対GDPというは、売上高対負債比率といったフロー対ストックという考えが債務残高の大きさの各国比較をするのに妥当なのかという疑問が残るのだ。

しかしながら、デフレ下においては緊縮財政はさらなる需要不足を招きデフレを悪化させる。同様に増税もデフレ下においては消費活動を低迷させ経済に甚大な悪影響を与える。

欧州の例でみれば、ギリシャ、スペインと財政危機においてドイツの強い主張により緊縮財政を取っていることによりさらなる経済低迷を招いている。
結果として、ユーロ安となり輸出の強いドイツの経済は強くなっている。
最もギリシャでは、政党のポピュリズムから支持基盤である公務員を手厚く保護してきた自業自得である。何しろ4人に1人が公務員で、民間の倍の給料を貰っているという有様だ。年金も手厚く保護されている。このようなぬるま湯政策が財政を悪化させ、自国の産業が育たなかった要因である。急激な需要減ではありながらもデフレを促進する緊縮財政でも実施しなければ、金の出し手は納得しないのだ。

財政支出において公共事業は、一定の乗数効果があるとされているので、経済に対する波及効果が大きい。しかし、消費税増税はGDPにおいて大きな比率を占める消費活動に甚大な悪影響を及ぼすだろう。

横浜市や杉並区ではトップダウンにより自治体の支出の削減を断行したが、公務員は解雇できないので採用を減らしているだけだ。緊縮財政において公共事業は乗数効果があり、投資効果のある者に関しては行うべきではないが、公務員のリストラは増税の前に実施すべきことであろう。

消費税増税に見られるように、最近ではマスメディアまでこぞって消費税増税支持の主張だ。デフレにおいて最もやってはいけないのが消費税増税だろう。
これを例えるならば、ある会社の製品がデフレで売れなくなっている状態であり、尚且つ顧客は全て自社の社員という状況において製品の値上げをするようなものである。
デフレで需要が不足している中で、更なる価格値上げがどのような影響をもたらすか、容易に想像できるだろう。

現在の日本はデフレの解消を政策の第一優先とするべきである。そのため緊縮財政は積極的に進められないが、デフレを悪化させない範囲の緊縮財政は行うべきだ。
例えば、公共事業に関しては乗数効果が1以下というありさまであるので、効果の無い公共事業は行うべきではない。また、公務員給与削減、経費削減も進めるべきである。

›8 22, 2012

経済学最重要公式「貯蓄投資バランス」(双子の赤字)

Posted by skillstorage at 00:38 / Category: 政治経済(Political Economy) / 0 Comments

経済学の公式でそれぞれの国の経済状況を分析することができる。
最も重要な公式がISバランスあるいは貯蓄投資バランスと呼ばれるものだ。

尚、Investment(投資),SはSavings(貯蓄)の略である。

まず、GDPの支出面からみてみよう。

 GDP = C+I+G+(Ex-Im) 
(消費+投資+政府+輸出 - 輸入)

(Ex-Im)は経常収支と呼ばれる。国全体の外貨を稼ぐ力をはかる指標だ。
経常収支は、以下の4つに分類される。
1. 貿易収支
2. サービス収支
3. 所得収支
4. 経常移転収支

アメリカは経常収支が赤字であり、日本は最近貿易赤字ではあるものの所得収支などの黒字から経常黒字となっている。

さて、GDPを所得の面で見てみよう。

 GDP = C+T+S
 (所得 = 消費 + 税金 + 貯蓄)

これらのGDPは等しいので以下の式が得られる。

 (S - I)+(T-G) = (Ex - Im)
 (民間部門の貯蓄超過+財政収支 =経常収支)

(S-I)を見てわかるように、民間部門の貯蓄から設備投資が行われる。
企業や我々の貯蓄は銀行の負債で、銀行はそれを元に企業に貸し出し設備投資が行われる。
米国は貯蓄が少ない消費社会であるため、過剰投資に陥りやすい。

(T-G)は、税収から政府の支出を行うことである。日本も米国も税収以上の支出を行っており、プライマリーバランス(基礎的財政収支)がマイナスという状態になっている。それを補うために莫大な国債が発行されているのである。

米国ではレーガン政権下、莫大な経常赤字と財政赤字が併存していたため「双子の赤字」と呼ばれたのだ。
また、この式は政府支出を増やすと貿易収支が悪化するということをも意味する。

デフレの日本の特徴は、過剰貯蓄である。この民間部門の過剰貯蓄が使い道が無いため国債に投入され政府支出に使われる。すなわち財政赤字の穴埋めされているのだ。


›8 20, 2012

エコポイントとエコカー減税の効果

Posted by skillstorage at 06:31 / Category: 政治経済(Political Economy) / 0 Comments

現在の日本経済は、需要に対し供給過剰であり15兆円のデフレギャップがある。リーマンショック以降30兆円にものぼったデフレギャップを解消するために、様々な経済政策を行ったものの、未だにデフレは解消されていない。

麻生政権時代に需要拡大のために様々な経済政策を行ったが、その目玉政策は「エコポイントとエコカー減税」であった。
定額給付金による消費者への直接交付の場合、それが使われず貯蓄されてしまえば消費刺激とならない。GDPにまったく寄与せず、政府の資産が個人へ移動しただけである。
ところが、「エコポイントとエコカー減税」は消費者が消費しなければその恩恵を得られないという点では優れた不況対策であった。

「エコポイントとエコカー減税」は減税による経済波及効果がある。消費者がダイレクトに得をするから買うことによる需要増に加え、それが乗数効果として波及していくからである。
エコカー減税ではハイブリッドカーが飛ぶように売れ、消費者は何カ月も納車を待つほどの事態となった。エコカー減税は延長措置が取られているが、エコポイントは終了した。

耐久財需要を直接刺激する対策として効果を評価する意見がある一方、やはり負の面の批判の声もある。
このような経済政策は、特定の製造業に特化した市場介入による経済政策であり、不公平感がある。
また、政府のエコカー対象への対策が有利な日系自動車メーカーや家電メーカーに恩恵が偏っており、業種間の経済格差を広げたという意見もある。
需要の先食いであり、減税終了後はその反動でまた需要不足に戻ってしまう。

そもそも購買力のある富裕層に有利な政策であり、購入能力の無い層には無縁の経済政策でもあった。

製造業を見渡してみれば、リーマンショック後の雇用の維持にはつながったが、永続的なものでは無かった。むしろ市場ニーズにあった業種転換、新製品開発を遅らせたのではないだろうか。
自動車業界に関して言えば、エコとは名ばかりの日本車優遇の減税処置であり、日系メーカーの恩恵は大きかった。自動車のライフサイクルを短くし、買い替えた人も多いが、今時の自動車は10年以上乗り続けることが可能であり、本来は買い替えず乗り続けるのが消費者にとっては一番メリットがあったはずだ。
若者の自動車離れや電車や地下鉄の整備や人口減から日本での自動車ニーズが向上することはなかなか無いだろう。自動車業界にとって今後の主戦場はやはり海外であり、エコカー減税の効果として日本の雇用が守られたと考えられる一方、国内のリストラを遅らせグローバル展開の足枷となったと考えることもできる。

同様に、終了してしまったエコポイントは、テレビ業界に深刻な赤字をもたらした。パナソニック、ソニー、シャープとエコポイントで薄型テレビの販売を行い、一番経済対策の享受を受けたはずのメーカーが倒産の危機に瀕する事態に陥ってしまったのは、売れたばっかりに、本来の需要や市場ニーズやグローバル対応の遅れを招いたからではないだろうか。

シャープの例では、亀山ブランドに拘り、二流メーカーでありながら一流メーカーのスペックで世界に挑戦した。しかし、価格・機能・ブランドのどれをとっても韓国勢に叶わず敗退してしまった。太陽電池も同じように補助金漬けの製品であり、また中国などの低価格品に対する競争力も無くなってしまった。

需要喚起は大切であり、「エコポイントとエコカー減税」は消費喚起という点で優れていたと思われていたが、デメリットも大きかったと総括できるのではないだろうか。供給側の理論(サプライサイド)で考えれば、税負担が大きければ消費も働く意欲も失われる。

デフレ経済下で最もやってはいけないのが、増税である。それをこの時期に消費税増税とは需要の減退につながるだろう。
消費税を減税すればそれだけ消費が活性化するのだ。財政の厳しさもあるが、デフレを先に対処することが大切なはずだ。

›8 18, 2012

iPhoneは脱獄(Jail Break)すると10倍楽しめる。

Posted by skillstorage at 10:51 / Category: 日々雑感 / 0 Comments

iPhoneは使えば使うほど、無くてはならない存在になってくる。朝には天気と主要ニュースを確認し、Podcastのニュース番組や音楽を通勤で聞き、無料IP電話やチャットを楽しみ、クーポンを利用したり、カメラを撮影したり、歩きながら地図を参照したりと、何でも出来てしまう気分になる。
しかし、iPhoneにはいらない機能があったり、日本では制限されている機能がある。
使い勝手は良いのだが、Windowsのように自由にカスタマイズできたりはしない。

ところが、脱獄(Jail Break)をすると自由度が増し、使えなかった機能が使えたり、いらない機能を削除したりできるようになる。
例えば、テザリング機能がiPhoneにはもともと備わっているが、日本のキャリアの問題でこの機能は通常使うことが出来ない。しかし脱獄後、この機能を復活させると使えるようになる。Wifiが付いているゲーム、タブレット、ノートPCを持ち歩いていて、どうしてもネットに接続したくなる時がある。そんな時、テザリング機能でiPhoneを無線LANのポイントにすることによってネット接続ができるようになる。
Gallaxyなどアンドロイド端末には付いているテザリング機能が使えるだけで、利便性がぐっと増す。

iPhoneのカメラは、日本では盗撮防止のためシャッター音がする。これも脱獄することでシャッター音を消すことが出来る。

iPhone付属のヘッドフォンはマイク機能がついているが、壊れやすく接触不良で音声コントローラが頻繁に誤動作しやすい。音声コントローラなど使用しないのであれば、脱獄して機能をOffしてしまえばよい。

iPhoneのアイコンやロック画面は通常カスタマイズできない。iPhoneユーザが増えた中で、全く違うデザインを持ち歩くというのは個性を際立たせることが出来る。

脱獄後のソフトは様々用意されていて、iPhoneの潜在能力を10倍高めることができるだろう。


将来の不安によるデフレ進行

Posted by skillstorage at 09:00 / Category: 政治経済(Political Economy) / 0 Comments

日本は長い期間デフレに苦しめられ、デフレスパイラルに陥っている。
需要が供給を下回るデフレ状況は様々な解釈がある。人口増加が止まり高齢化社会に突入した日本では需要は後退しており、中国など東南アジアから安価な製品が入っている。そもそも高級品や贅沢な生活をしようとするライフスタイルが見直されてきているのかもしれない。

しかし不景気な状況による将来の不安によるデフレも大きな原因にあるのではないだろうか。
欧州ではスペイン、ギリシャでは失業率が20%を越えている。日本ではまだ先進国の中では失業率は低いものの、大企業のリストラは続き、中小企業の倒産も開業率よりも高い。デフレで需要が無いのだから企業は儲からず、コスト削減に勤しむ。

派遣切りに合った人やワーキンブプアの増加、就職できない大学生やニート・フリーターの増加やリストラされたサラリーマンの話を聞くたびに他人ごとでは無い気がするものである。
寿命が延びたが、それだけ医療費がかさむということだ。年金だけで暮らしていけるのだろうか。今の若者は将来それはあり得ないと考えているだろう。長生きするのもリスクと捉えられる。

明日が今日よりも良い日になるという将来の期待が無ければ、人は不安になり貯蓄を増やすだろう。外資系投資銀行などで高収入を得ているサラリーマンに聞いても、怖くて(いつリストラされるかわからないから)住宅ローンなど組めないから貯金に励んでいる人は多い。
世の中の消費が増えなければ需要減のデフレはさらに進む。

公共事業のバラマキで土建屋が潤えば、デフレは脱却できるのだろうか?
金融政策でおもいっきりマネーを供給して、例えば定額給付金で1人100万円配るなどすればインフレになるだろうか?

貯蓄性向が増えないのは、可処分所得が減り続ける中でも同じ生活の消費を続けているためという解釈がある。またデフレの状況では、現金の価値は増大しているのだから、借金は返済を急いだ方が良いし、貯蓄は低金利でも実質価値が高いと言える。

可処分所得の範疇では低い貯蓄性向でも、身を削って貯蓄をしている人は多いし、定年退職した老人は消費性向が高いのだから、現実にはかなり貯蓄や節約生活をしている家庭は増えてきているのではないだろうか。


›8 17, 2012

努力こそ生きる証

Posted by skillstorage at 00:15 / Category: 日々雑感 / 0 Comments

現状に満足していないか?納得していない、不満があるのなら、自ら道を切り開いていかなければならない。
何をやって良いのかわからないと途方に暮れることがある。
夢や目標を持って頑張るのが最善だが、何をして良いのかさえもわからない事の方が人生では多いのではないだろうか。

病気であったり、仕事であったり、家族のことであったり、自分の努力ではどうにもならないと思えることが多い。
そんな時、状況にのみ込まれてただ耐えるだけの日々を過ごすのか。

どんな小さなことでも努力して何かをやり遂げてみると道は切り開ける。
何か行動を起こすことで、新しい可能性が見出され、夢や希望を見つけることができる。

本気で何かに取り組めば、必ず何かしらの成果は得られる。本気で取り組み、努力することで「生きる」実感が得られる。

先日ある雑誌で年収が非常に高い人と平凡な人の比較が行われていた。サラリーマンにとって年収は一種成功しているかどうかの指標の一つだ。
そこでは高収入の人は努力していることが明確にデータで裏付けられていた。

毎日の通勤時間で英語や中国語を勉強し続けたり、経済の本を勉強したりしている姿がそこにあった。
MBA留学を目指す人は、通勤時間だろうが、トイレの中だろうが、仕事以外の時間のほぼ全てを英語の勉強に充てている連中ばかりだ。

社会人になってから高度な資格を取る人は皆、同じ努力を重ねているだろう。
海外経験が無いのに英語や中国語が出来る人がいる。彼らは影で努力しているのだ。

もし現状に満足していなくて何かを変えたいのなら、努力して取り組むしかない。苦しくても達成した時の喜びは格別だ。それが「生きる」ということだと思う。

努力こそ生きる証

Posted by skillstorage at 00:15 / Category: 日々雑感 / 0 Comments

現状に満足していないか?納得していない、不満があるのなら、自ら道を切り開いていかなければならない。
何をやって良いのかわからないと途方に暮れることがある。
夢や目標を持って頑張るのが最善だが、何をして良いのかさえもわからない事の方が人生では多いのではないだろうか。

病気であったり、仕事であったり、家族のことであったり、自分の努力ではどうにもならないと思えることが多い。
そんな時、状況にのみ込まれてただ耐えるだけの日々を過ごすのか。

どんな小さなことでも努力して何かをやり遂げてみると道は切り開ける。
何か行動を起こすことで、新しい可能性が見出され、夢や希望を見つけることができる。

本気で何かに取り組めば、必ず何かしらの成果は得られる。本気で取り組み、努力することで「生きる」実感が得られる。

先日ある雑誌で年収が非常に高い人と平凡な人の比較が行われていた。サラリーマンにとって年収は一種成功しているかどうかの指標の一つだ。
そこでは高収入の人は努力していることが明確にデータで裏付けられていた。

毎日の通勤時間で英語や中国語を勉強し続けたり、経済の本を勉強したりしている姿がそこにあった。
MBA留学を目指す人は、通勤時間だろうが、トイレの中だろうが、仕事以外の時間のほぼ全てを英語の勉強に充てている連中ばかりだ。

社会人になってから高度な資格を取る人は皆、同じ努力を重ねているだろう。
海外経験が無いのに英語や中国語が出来る人がいる。彼らは影で努力しているのだ。

もし現状に満足していなくて何かを変えたいのなら、努力して取り組むしかない。苦しくても達成した時の喜びは格別だ。それが「生きる」ということだと思う。

›8 10, 2012

シャープの5000人リストラ(シャープ社員の現状の心境は・・)

Posted by skillstorage at 02:52 / Category: 日々雑感 / 0 Comments

シャープは、2012年4~6月期の連結決算は最終損益が1384億円の赤字とのことで、前期巨額の赤字に加えて更なる赤字となっている。
抜本的な構造改革が必要とされており、5千人を削減を発表した。
先日は、富士康(フォックスコン)として知られる台湾の鴻海(ホンハイ)精密工業からの669億円の出資報道にあるように、もはや自立再建どころでは無い状況だ。

鴻海の郭台銘はわずか10年足らずでEMSと呼ばれる受託生産工場を発展させ、世界的な大企業へと成長させた。
自社ブランドを持たず、徹底した下請けを低賃金、高品質で行う事業形態は特殊に思えるが、EMS企業においても熾烈な競争で淘汰が進み生き抜いた企業だ。
徹底した秘密主義や、軍隊や刑務所のように厳しい規律のある工場の労働は技術では無いが、ビジネスモデルとしては突出していると言えるだろう。

その鴻海が、シャープへの出資は取り消し、延期、もしくは減額と二転三転した報道があった。資本提携発表からシャープの株価は暴落したためである。
自力再建困難となったシャープもかつては、いち早くブラウン管テレビ製造を辞め液晶に注力され評価されたことがあった。
そもそも2流メーカであったシャープは、いち早く経営資源を液晶テレビに集中させることによって、亀山ブランドという国内最大規模の液晶工場構想をぶち上げ、一時はパネルシェア、液晶テレビシェア上位を獲得したのだ。

5000人ものリストラであるが、大阪の電機メーカは三洋はハイアールに売却され、パナソニックも巨額赤字を計上し人員削減に努める中、受け皿企業は少ないだろう。
もはや製造業への転職を諦めないといけない技術者も多数いるのではないか。

シャープの競争力に購買力があったとも言える。悪評高い購買の値切り交渉、支払い条件は日本電産のそれにも通じる。製品に競争力があったはずで、選択と集中を進めた液晶パネル、太陽電池はどちらも強烈な価格下落と需要減のため、現状では事業存続すればするほど赤字が計上されてしまう状況だろう。

とはいえ、シャープの製品群には太陽電池、エアコン、プラズマクラスター空気洗浄機、LED電球、携帯電話・スマートフォン、電子辞書、その他白物家電と総合電機メーカとしての多彩な品ぞろえがある。しかし、多すぎる国内電機メーカと熾烈な競争、デフレ下における価格下落から収益性に乏しい。

IT分野への進出ではGALAPAGOSブランドを立ち上げ電子書籍を展開したが見事に大コケしてしまった。
反原発ムードにもかかわらず、太陽光パネルは採算が合わない事業となっている。

リストラ発表後、シャープの公式ツイッターでは担当者の忸怩たる思いが吐露されている。リストラ計画が明らかにされた日の朝「きょうはツイートしにくいな」、「実はちょっと泣いた」、「じぶんがここでできること、考えてる」と立て続けにツイート。
社内では、将来に対する不安感が蔓延していることだろう。

装置メーカや部材メーカなど納入業者もまた大変な思いをする。シャープは電機メーカとしては二流であっても、セットメーカであり、多くの下請け、ベンダーの頂点に位置している。そのしわ寄せは波及するするだろう。

液晶の時は絶賛されたにもかかわらず、シャープの品格を下げたのは、町田だと手のひらを返したように糾弾されている。さらに片山が更に突き落とした形だ。
アクオスの亀山ブランドはイメージ向上させシャープのブランドを引き上げたが、鴻海による資本注入、今回の大規模リストラで最も大きな影響は、企業としてのイメージダウンなのかもしれない。


夢を失ってはいけない

Posted by skillstorage at 00:24 / Category: 日々雑感 / 0 Comments

サラリーマンは所詮毎月の月給が決まった存在である。賃金だけで大金持ちになろうとすることは現実的では無いだろう。
仕事もほとんどが与えられたものであり、本当にやりたいことは違うという人も多いだろう。
そんなことから惰性で生きている人も多いのではないか。それで生きていると言えるのだろうか。

幸福は与えられるものではない。つかみ取るものだ。
その過程で挫折しそうになっても、何度でも挑戦することによって夢に近づける。
夢を追い求め努力することが、本気になって「生きる」ということではないだろうか。
自分がダメな人間だと悲観することもあるかもしれない。成功者は乗り越えてきたはずだ。
心にある夢を呼び起こし、それに向かって突き進む。

夢は持ち続ければ叶うなどと偽善的なことを言うつもりはない。しかし、夢に向かって努力する姿こそが生きる証であり、何もしないで人生を終えたらそれこそ死ぬ時に後悔するのではないだろうか。
努力することさえも叶わないような人々が世界中には大勢いる。だから夢を持って生きることができるだけでも幸せなのだ。

›8 08, 2012

電子書籍で無料で自費出版

Posted by skillstorage at 10:53 / Category: イノベーション / 0 Comments

「自分の本を出版したい」と思う人は多い。しかし実現する人は稀だ。
出版社から正規のルートで出版するには、一芸に秀でている必要がある。ごく普通の人が自分の小説やエッセイやビジネス書などを出すには自費出版というのがこれまで一般的であった。
この自費出版というのがとても評判が悪く、トラブルが相次いでいた。
まず、本を出版するには多額の費用がかかる。たかが500部を刷って書店に並べるのに数十万円から百万円といった費用がかかるのだ。
そして自費出版から注目されてベストセラーになるという確率は非常に少ない。
そうなると自費出版というのは完全に自己満足の世界であり、金を積んで自分の実績として自分の本を出すという意味合いでしか無い。

金銭で換算すると、書く時間に加えて出版する費用が莫大にかかり、本が売れて収益を上げるということが期待できないことになる。

そんな中、注目されているのが電子書籍で無料で自費出版をすることである。

本を出すということは、流通するプラットフォームが非常に重要だ。電子書籍では、印刷代がゼロに抑えることができる。

誰でも電子書籍をつくり公開するプラットフォームがいくつも登場しているが、将来的な本命は電子書籍端末を持ち販売シェアが期待できるAmazon Kindleだろう。また楽天の買収したkoboも既に端末が販売開始されている。Amazonに関しては、出版社との交渉がまとまらず未だにKindle発売に至っていないし、koboも日本では自費出版サービスは未定となっている。

現在のところ最も良いサービスと思っているのは、ペパーボーイのパブーだろう。PCでもAndroid端末でも読むことができるし、販売することも可能だ。
このサービスが普及して広く読まれれば自費出版の方が商業出版よりも遥かに高い印税であることから、よっぽど儲かるかもしれない。
また、オンデマンド印刷サービスもあり、実際の書籍をつくることも可能だ。

楽天koboは端末の性能は満足しているが、コンテンツには不満ばかりだ。電子書籍であるにもかかわらず、紙の本とほとんど値段が変わらないからだ。これは普及を妨げることになるだろう。しかし、パブーでは自費出版ながら非常に安価で良質な作品や無料作品が沢山ある。

電子書籍の流れは止めることはできないだろう。これからは誰でも出版できる時代になる。今のうちから本を書いておくのも良いだろう。


›8 07, 2012

「楽観主義者」v.s.「悲観主義者」

Posted by skillstorage at 00:47 / Category: 日々雑感 / 0 Comments

楽観主義者とは「起こった現実をプラスへ受け止める人」、悲観主義者とは「起こった現実を、マイナスへと受け止める人」のことだ。

自分の過去の人生を振り返ると、楽観主義者と悲観主義者が時代に応じて存在した。
今思い返せば、なんてことは無い大した悩みとは思えないことに対しても、誰にも相談できずに悲観的に重く捉え、一人悩み苦しい時期を過ごした青年時代があった。
自己酔狂だったのだろう。苦しみもがいていることを、誰にも理解できないことをまるで美化していたかのように思える。
読んでいた本の影響なんかも大きかったのかもしれない。

その後、何事に対してもあまりにも楽観的に捉えるようになった。それが不治の病であったり失恋であったりしても、まったく深刻に考えなくなったのだ。
もっとも不治の病といっても、虫歯だって近視だって根本から治療することできないが、生きる上では対処すれば何の問題も無い。
不思議と悲観的になっている時には、まるで自分がとても不幸のように感じられたのに、躁の状態になると何も怖いものが無くなる。

合理的に考えてみればわかることだが、楽観主義者は幸福だ。例え同じ不幸に直面したとしても、楽観的に受け流せばその中にも楽しみを見つけることが出来き、喜んで生きることができる。悲観的になれば、例え楽しいはずのことでも悪いことを考えてしまい楽しめない。

高校の時に留年しそうになっていた友人がいた。いつもは明るい彼が、お笑い番組を見ても、何をしても楽しめない。まるで鬱の状態になっていた。
逆に、重い病気を抱えていて普通の人なら絶望してしまう状況に置いても楽しく生きている人も沢山いる。

どちらが幸せか歴然としているだろう。生きていく上で悩みはつきものだ。

楽観主義者になるのはなかなか大変なことだ。しかし、楽観主義者から影響を受けるのはその近道だろう。楽観主義者と話したり、彼らの書いた本を読んだり。
将来のことなど誰もわからない。そんなことで悩んだり心配しても意味が無い。現在を全力で生きるのみだ。

›8 06, 2012

苦しみもまた人生の一部だ

Posted by skillstorage at 01:51 / Category: 健康法 / 0 Comments

苦境に立たされた時、人間は本当に弱い存在だと思う。しかし苦境を乗り越えての人生だ。そこに生きる価値がある。

長く生きていれば、色々な問題が襲ってくる。世の中には沢山の苦しみを抱えている人がいる。借金の返済で悩んだり、寝たきりの親の看病に疲れたり、いじめられている自分の子供がいたり、会社に居場所が無かったり、仕事が見つからなかったり、重い病気に苦しんでいたり。
自殺者が3万人を超えている現代である。年間死亡者数が約120万人であるから、2.5%の人が自ら命を捨てているのだ。

悩みは本人にしかわからないものだ。自殺した人を何人か知っているが、まさか死ぬとは思わなかったというのが感想だ。
死んだ理由を聞いても、そんなことで何故死ぬのか?と若い頃は思ったものだ。悩みも無く、世間知らずだったのかもしれない。

だが、同じように苦しんでいながらも、常に笑顔で過ごしている人だっているのだ。
誰しも年を重ねるごとに少なからず悩みを持ち、将来に対する不安も増えてくる。

生きていれば辛いことはある。しかしそれを乗り越えて成長できて、幸せが得られる。
将来を心配し悩んでもしょうがない。今置かれた状況に最善を尽くすだけだ。ただ頑張って生きれば将来はひらける。
苦しい中で何を生きがいにすれば良いのか。生きがいは自分でつくりだすものだ。生きがいは環境では無く、自分の心にある。

心は体を支配している。心が病めば、肉体に影響を及ぼし健康も害するものだ。楽天家は幸せだ。辛いことでも難しく考えず、悩まず、楽しむことを考えて生きた方が絶対に幸せなのだ。

生活保護の方が最低賃金より得

Posted by skillstorage at 01:28 / Category: 日々雑感 / 0 Comments

厚労省は最低賃金が生活保護(ナマポ)の給付水準(時給換算)を下回る「逆転現象」の生じている自治体が11都道府県にものぼるそうである。
このような逆転現象を看過して良いはずがない。「働かざる者、食うべからず」というが、働かない方が得をしてしまう社会では労働意欲は削がれてしまうだろう。

このような現象を解決するために、最低賃金を引き上げるべきだという主張が聞かれる。実際、欧州各国と比べ、日本の最低賃金は相対的に低いというのがその主張の前提にある。しかし、最低賃金を上げたらどうなるだろうか。

日本の産業の多くがグローバル競争に晒されている。賃金が上昇すれば価格競争力が無くなる。そのため企業はより安く労働コストを手に入れることが出来る発展途上国に工場を移すだろう。(例えば、最低賃金を1万円にしたらどうなるかを考えてみれば極端に理解できるだろう。)
元に、電機業界、自動車業界という日本を代表する産業は、熾烈な価格競争を生き延びるべく、海外に工場を移管してきた。

ここで最低賃金を上げてしまえば、さらなる国内産業空洞化に拍車をかけ、雇用機会さえ失われてしまうだろう。そうなれば、最低賃金は上がったものの、職の無い人達は結局、生活保護(ナマポ)に頼らないとけなくなる。

欧州各国の最低賃金が高くてもその代償が大きい。実際、失業率は日本と比べると遥かに高いではないか。

むしろ手厚い生活保護(ナマポ)を削減し、最低賃金を引き下げることによって雇用を産むのだ。生活保護(ナマポ)の受給費用は労働者の税金で賄っているのだから、生活保護(ナマポ)が減ればそのコストを労働者や企業は負担しなくてよくなる。
労働者が働く機会が増えれば、企業は国内で労働を増やし、海外からも企業の参入を促し、雇用にも競争原理が生まれ、労働者はより良い環境での就業機会を得ようとするだろう。


›8 03, 2012

脱原発デモ20万人は無知と自己満足の集い

Posted by skillstorage at 00:53 / Category: / 0 Comments

原発に対する国民の憤りは激しい。先日の国会を取り巻くデモ集会は主催者側は20万人集まったとのことだった。
原発の危険性は確かに存在するし、東電による独占事業という問題も浮き彫りになった。津波から原発事故の後の国の対応や隠ぺい対応にも国民は辟易としているのだろう。
それでも原発はもはや生活には切り離せないほど重要な存在だということは認識しなければならないだろう。

デモ集会で坂本龍一は「たかが電気」、「電気のため、なぜ命を」と発言した。
坂本龍一が電子音楽で成功し財産を築いたのは、もちろん電気の恩恵を受けてのことだ。それは置いておいてとしても、「たかが電気」では無いのだ。
確かに江戸時代には電気なんかなかったし、それで生活できていた。

しかし現代の生活に電気は必要なのだ。電気が無ければ、社会活動はままならない。交通手段が止まり物流が閉ざされ、病院でも電気が使えないとなると命が危険にさらされる。産業は衰退し、貧困や飢餓にまで発展する。
火力や自然エネルギーでも良いではないかと意見が圧倒的だが、電気料金の値上げは産業の衰退と生活レベル低下につながるし、火力発電はCO2排出で環境に有害だ。
安全神話の崩れた原発の放射能リスクは高いにしても、それでも原発はクリーンでコストの安い発電方法なのだ。

世界中で原発廃止となればまだしも、中国では原発100基も建設予定である。巨大な隣国との競争は熾烈を極め、産業競争で負ければ日本人の生活に直結し、健康を害する人もいれば、病院に通えない人も出てくるだろう。

なんとか停電リスクは回避できそうではあるが、万が一停電でもすれば原発稼働とは比べられないほどの死者を含めた被害者が出る。
脱原発と訴える人の中で、資産があり電気代が上がろうが生活に困らないという人ならわかるが、一般生活者にとって本当に大切なのは何なのか冷静に考えてみるべきだと思う。