›9 28, 2010

不安の原因と取り除く方法

Posted by skillstorage at 20:16 / Category: 健康法 / 0 Comments

不安の無い人はいないと思うが、不安が大きくなると精神や身体のバランスを崩し、仕事や日常生活に大きな影響を与えることがある。
自分の周りでもパニック障害に悩む人がいるし、不安から入院した人も自殺した人もいる。
田代まさしは不安症らしいが、また薬物で逮捕された。病院でももらえる合法の薬物療法は試さなかったのだろうか。

不安の対処法は数多く出ているし、自分はカーネギーの「道は開ける」を読むと気が楽になる。
対処法は人それぞれ違うだろうし、どれも効果が無い人もいるのかもしれない。

不安の原因は、目的や将来に対する不確実さから発生するが、ひどくなるとノイローゼみたいな精神病になるようだ。

森田療法では原因を分析している。
ヒポコンドリー性基調:いたずらに病苦を気にする精神的基調のこと
精神交互作用:ある「感覚」が強くなるとそこに向かう「注意」が強くなり、「注意」が強くなると、さらにまた「感覚」が強くなる悪循環を起こす
思想の矛盾:こうなってはいけないと思う「思想」と、そうではない「事実」が反対になり矛盾すること

これを読んでなるほどと思った。自分の周りでパニック障害や自律神経失調症を持つ人はたいてい時間を持て余している人だ。たまたまかもしれないが、つねに考えてしまうことが結果的に不安を助長しているのかもしれない。考える時間が無いほど仕事に没頭するというのは不安対処法の基本である。

病院では薬物療法という選択肢もあるが、簡単に自分でできる不安解消法も多い。人によって効果は違うと思うが。

ヨガや瞑想も効果があるようだ。不安を抱えている人はヨガや瞑想では不安ごとがどんどん浮かんできそうだが、効果があるという人が多い。
体験者の話によると、ヨガや瞑想をしているときに最初は心を無にすることができず、様々な考えや不安がよぎるのだが、やがて時間がたつと嵐がやんで波の無い海のように平穏な心になりスッキリするそうだ。

個人的には不安とは対峙することが人生には絶対必要なのだと思う。これは年配者から聞いたのだが、人生は常に不安はつきもので、楽になってしまうと今度は不安を求めるような新しい挑戦を求めるとのこと。
確かにそうだなと思った。困難を乗り越えてこそ得られるものは大きいのだし、思い込んでいる不安は他の人から見たら大したことが無いことが多く、1度しかない人生では経験をたくさん積んで死ぬ方が幸せなのだと思う。

›9 24, 2010

円高での日本のダメージ

Posted by skillstorage at 20:10 / Category: 政治経済(Political Economy) / 0 Comments

為替介入したといっても未だに日本円は対ドル80円半ばを推移している。米国の一層の金融緩和を考慮すると円高圧力は未だ強いという意見が多い。
さらに日本はデフレに陥っているが、これは先進国共通であり、OECDによると日本の消費者物価水準は内外価格差で米国の1.4倍とのことである。
米国の大手小売であるウォルマート、コストコの日本におけるポジション強化は、圧倒的低価格での販売が可能であることを示していると思う。ただでさえ巨大資本と世界購買力があるのに対して、内外価格差が大きいため、日本では高くモノが売れ、為替差益も大きいということになる。

円高で海外の生産物が安くなることにより、輸出業者の利益圧迫のみならず、国内向け生産も大きなダメージを受ける。海外製品との競争で圧倒的な不利になるためだ。

現在の日本の問題は円高と不況が同時に起こっているのと、輸出産業中心の産業構造から転換が進んでいない点に上げられる。
そもそも通貨の高さは国力の象徴でもあり、国の株価のようなものとも考えられる。ところが産業構造が製造業中心のため、ますます景気が悪くなり、デフレが一層ひどくなるという悪循環に陥っている。本来内需拡大の展開を目指すべきなのだが、少子高齢化で人口が減少するためそう簡単に産業構造が転換できないという問題と、国債発行の多さがやがて通貨価値の下落(インフレ)に行く予想もある。
将来の国債の暴落とインフレは、財政収支の悪化から避けられないという予測が多い。またリベラルの民主党政策では、消費税増税という切り札を社会保障に回すことになれば、税収増加が期待できないと判断されかねない。

経済や為替の動きがダイナミックに転換される経済状況をいかにうまくコントロールできるかが問われている。

›9 17, 2010

増加する空き家

Posted by skillstorage at 20:12 / Category: 日々雑感 / 0 Comments

「増加する空き家」というタイトルの興味深いレポートがリリースされた。
http://www.chuomitsui.jp/invest/pdf/repo1009_3.pdf

空家が大いという報道をよく見ていて、興味があったのだ。そしてこのレポートを見て愕然とした。
空家は20年間でウナギ登りに上昇し、その数は757万戸と倍増し、空き家率は13.1%に達している。

マンションがどんどん建っていたのは供給過剰で、世帯数の伸びに対して多すぎたのだなと再認識した。
これから人口が減るのにどうするのだろうか。

最近ジョギングを始めて走り回っているのだが、首都圏でも空家は目立つし、シャッター降ろしっぱなしの商店街がある。
地方都市なんかにいくと悲惨極まりない。空家が多いだけ無くて、若者がいない。高齢化社会になっている。

空き家が多いというのは、町が元気を失うし、酷くなると治安悪化やスラム化にもつながる。なんとか空き家を有効活用できるサービスや施策がでてくればよいのだが。

›9 16, 2010

日銀の為替介入と非不胎化

Posted by skillstorage at 20:42 / Category: 政治経済(Political Economy) / 0 Comments

日銀が円高為替対策として、円売り介入としては過去最高の2兆円規模を実施した。為替介入は今後も続けていくという。
今回の為替介入は非不胎化という言葉が登場している。

非と不という二重否定で、胎化という通常使われない言葉で、困惑している人も多い。

そもそも「不胎化介入」という言葉がある。不胎化介入とは、為替介入時に円を売るので、市場に円が大量に流通することを防ぐために、短期国債買い(買いオペ)などで円の供給量を増えないように調整することである。

非不胎化介入とは、買いオペをやらないので円が大量に市場にばら撒かれる。円の流通量が増えるということは、金融緩和でありインフレ効果があるということだ。
つまり、今回の為替介入は、円高対策と同時にデフレ対策も行っていることになる。

今後も円売り介入が続くだろうことから、数10兆円規模の円が市場に投入されると予想される。長期間のデフレ脱却に効果が少しでももたらすのだろうか。

専門家のコメントを聞いていると、多くが介入は限定的で円高に向かうと考えているようである。単独介入であるという点と、今のような不況時はどこの国も自国の通貨安を望んでいるからだ。
円売りの介入というのは、ドルや米国債権を保有することになり、介入後に円高に再び向かえば含み損をかかえることになるのだが。

日本国債の格付けが過小評価と騒がれたときが懐かしい。

›9 15, 2010

起業士・天馬 運命よ そこをどけ 俺が通る

Posted by skillstorage at 20:57 / Category: 書評 / 0 Comments

Vシネマでは珍しい起業ものであり、実話に基づいた作品である。主人公のモデルとなっている人物は天野雅博氏で、最近テレビでこの人物の紹介がされていて興味をもったので観て見た。
テレビでの紹介は、親無し、少年院に何度も入った、起業するしか生きる術が無かった、そういった人物として紹介されていた。
また、天野雅博氏が起業して成功している会社は数多く、最近では焼酎無料サービスの居酒屋が注目を浴びているそうだ。成功した成金らしく、高級車や高級バイクを派手に乗り回している姿がテレビに映し出されていた。

話し方とか、身なりで拒絶反応をおこす視聴者も多いだろうなと思ったが、そのたくましさや壮絶な人生経験には非常に興味を持った。

映画は失礼ながら予想に反して非常に面白かった。そして感動の連続だった。
Vシネマということや、昔活躍した役者が結構出ていたり、チープな感じがしたのだが、それを遙かに上回るストーリーにくぎ付けになった。

サブタイトルの「運命よ そこをどけ 俺が通る」は主題歌にもなっていてそれがまた良いのだが、その短いフレーズに多くの人生観が詰まっている。
例え、厳しく、避けられない運命であっても、運命に従うことなく人生を切り開いていく姿勢と信念こそが、この映画のストーリーだ。

ヤクザとの決別、昔からの悪友達との決別、そして商売。生きるために金儲けを必死に行い、寝る間を惜しんで本業以外のアルバイトでも稼ぐ。
収集されたゴミから服を縫い合わせて古着屋を始める。売れなければ考えて深夜まで営業する。簡単に儲けられないから人がやりたがらないことを地道にやっていく。
そして、不幸な過去や運命から逃れるための必死さ。そういった苦労する姿こそが人間の生きる価値ではないかと考えさせられた。



›9 10, 2010

キャピタリズム~マネーは踊る|マイケル・ムーア

Posted by skillstorage at 12:51 / Category: 書評 / 0 Comments

マイケル・ムーアの資本主義の問題を提起した映画「キャピタリズム~マネー」を見た。
映画は一般人が住宅ローンを払えずに家を差し押さえられ、警官にドアを破られて追い出されるシーンで始まる。
このシーンはムーア監督のデビュー作「ロジャー&ミー」のシーンとそっくりだ。ロジャー&ミーではGMの工場移設により崩壊していくGMの城下町のドキュメンタリーであったが、同じ風景が全米のあらゆる地域に広がっているのだ。

家を差し押さえられる人の悲惨さが同様に繰り広げられる。そして飛行機のパイロットの現状が繰り広げられる。パイロットの給料はもはやタコベル(タコス屋チェーン店)店長よりも低い。人の命を預かる重要な職業が低賃金で良いのか疑問を投げつける。

ウォルマートなどの優良大企業が、労働者に生命保険をかけて企業が受取人になっていることも発覚した。

青少年の鑑別所も民営化されたら、些細な非行でも長期間拘留されることとなった。

ムーアの子供の頃は違った。米国企業は労働者にやさしく、皆が中産階級になれた。働くのは父親だけだった。それが新自由主義者による行き過ぎた資本主義により貧富の差が拡大した。企業は生産性の拡大を行いつつ労働者への報酬の還元はほとんど行われなかった。

これらは資本主義の根本にある利潤追求が問題の原因と非難する。そして民主主義的な企業運営の必要性を提示する。

どういうことかというと、資本主義の経営の基本は「所有と経営の分離」、「株主利益の最大化」である。そのために利益を上げておきながら労働者のレイオフが平気で行われたのが、「ロジャー&ミー」のGMであった。解雇された労働者は住宅ローンが払えずに家を失った。
民主主義の基本は人権の平等であり、金持ちだろうと貧乏だろうと、ひとり1票の等しい権利がある。株式会社では、資本家が所有者であり、しかも株式の持ち分比率で議決権が違う。

見ていて思ったのは、これは資本主義が悪いのか?ということだ。

ムーアの子供の頃と違うのは、米国企業の競争力が低下したためだと思う。第2次大戦後、日本、ドイツは戦後復興で企業はゼロから競争力をつけていった。そんな発展途上国の方が競争力があるのは当たり前で、米国企業は海外に生産拠点を求めたり、生産性の向上を目指したのだ。

ムーアは「ロジャー&ミー」でGMを変えられなかったと言っていたが、GMが労働者主導の会社になったならばむしろもっと倒産が早かったのではないか。
また、家の差し押さえは、米国では住宅ローンは家を手放せば借金から解放される。日本では家を売却しても残った借金は返し続けなければならない。それに比べたら再起は楽に思える。そもそも住宅ローンを差し押さえられるのに、差し押さえを行う警官や銀行に文句を言ってもそれは筋が違うように思える。

そのような点はあまり共感できなかった。

ムーアは民主主義的な経営を行っている企業の取材も行う。その企業は意思決定を経営陣にゆだねるのではなく、労働者が意思決定を多数決で行う。給与も利益処分も労働者が決めることとなる。映画ではわからなかったのだが、利益は株主には配分されないのだろうか。

企業の利益を労働者に配分されるのであれば、それはもはや資本主義ではない。そしてそのような経営形態が発展途上国が台頭しつつあるグローバル社会で通用するのだろうか。

映画の後半は、ウォール街と政治の世界にスポットがあてられる。
ウォール街の投資銀行や金融機関は何にでも富を生み出す金融工学を駆使する。製造業のように付加価値のあるものを生産するのではなく、強奪に近いビジネスモデルだ。CDSなどのデリバティブで、中産階級や貧者から家を取り上げ、資産を巻き上げることによって巨額な富を生み出している。
そして政治は完全にゴールドマンサックスの関係者に牛耳られている。

このようなことにマイケル・ムーアはもはや立ち向かうことができないと叫ぶ。資本主義の強欲さを追求するあまり、民主的なプロセスが米国から失われてしまったのだと。

映画の内容は既に様々なメディアで暴露されていることが多いが、それでも資本主義の問題を映像によって目の当たりにしたことで衝撃的だった。
何故、たった1%の人が99%の富を独占するのか。働いても収穫のほとんどをもっていかれる小作人のような労働が現在の米国でまかり通っている。そして家などの資産も巧みに奪われてしまう。

暴動が起きないのは、米国では誰もが成功者になれると夢を見ているからだそうだ。

見た後もとても考えさせられる映画だ。

›9 08, 2010

プラセボ効果

Posted by skillstorage at 19:01 / Category: 健康法 / 0 Comments

プラセボ効果とは効果の無い薬を飲んでも効果を発揮する現象である。
市販の薬の効果の多くはプラセボ効果と主張する人もいる。

ビタミン剤で口内炎が治ったり、体調が良くなったりするというのはプラセボ効果と医者が言っていた。なぜならば、ビタミンは日常生活で普通の食生活をしていたらまず不足しないからだそうだ。

サプリメントがブームであるが、効果は非常に怪しい。サプリメントは薬では無いからだ。
しかし、効果があるという人が沢山いるのはプラセボ効果なのだろう。

怪しいとか言いながら、結構いろいろなサプリメントや健康食品を試しているのだが。。

›9 07, 2010

国の助成金や施策が逆効果に

Posted by skillstorage at 18:42 / Category: オペレーション / 0 Comments

国や地方自治体が中小企業向けに助成金や施策を行っている。この中にはもちろん中小企業のためになることも沢山ある。資金繰りの借入だったり、設備投資の制度融資だったり、起業のサポートだったり、研究開発だったり。

しかし、期待していた効果どころか逆効果になったという話をある中小企業の経営者から聞いた。国のものづくりを支援するための研究開発補助金を貰い、新しい技術開発を挑戦していたその企業は、急激な企業を取り巻く環境変化から脱却を目指している。研究開発の助成金は、開発終了まで支払されない。そしてその報告や監査が非常に厳しいものであると終わってからようやく分かったそうだ。それまでの研究開発に係る費用は全部その会社持ち。研究開発なので当然その成果の見込みは最初からは分からない。できるかどうかやってみて、かんばしくない結果もある。しかしそんな中小企業を支援する目的のはずの補助金が、最終的になかなかもらえないようだ。

限られた人員で非常に多い分量の報告書の作成などによる労働工数もばかにならない。本業の事業環境もかんばしくないために資金繰りに常に追われている。そんな状態で研究開発費やその事業に費やす時間と金が大きいせいで、さらに本業がおろそかになってしまうような事態になってしまったようだ。

雇用調整の助成金だとか、すぐに役立つ不景気対策型の助成金もあり、ほとんどは中小企業のためになっているとは思うが、中には逆効果だったりすることもあるようだ。最近は助成金を貰うためのコンサルティング会社も多いようだ。助成金を申請段階から資料作成のコンサルをして、もらったらその成果報酬を受け取るようなビジネスモデルみたいだ。金貸しもそうだが困っている企業をたかるような連中もいるので注意が必要だ。

›9 06, 2010

新興国が日本企業のM&A(買収)を加速

Posted by skillstorage at 20:27 / Category: アントレ(起業) / 0 Comments

中国や韓国の企業による日本企業の買収が着々と増加しているようである。
日本の中小企業には高い技術力を持っている企業が沢山ある。それでも日本国内には産業の構造転換や不景気のせいで赤字が続き、債務超過になるほど経営が悪化してしまう企業が多い。
他方、中国や韓国には、日本のものまねを安くつくり得ることで業績を拡大している企業が多い。しかし企業が成長し、顧客が高い品質の要求をするにつれ技術と人材が欲しくなるケースが多い。しかも資金が豊富ときた。

そんなわけで日本の中小企業が買われるケースが増えているようだ。2002年にはアキヤマ印刷機が中国の機械メーカに買収された。2004年には工作機械メーカの池貝も中国の機械メーカに買収された。2010年にはオギハラが中国の電池メーカ兼自動車メーカのBYDに買収された。自動車部品メーカやプレス屋なども中国メーカに買収されることが増えてきている。

新興国はこれまで先進国のものまね製品を安い製造コストで提供することが強みであったが、賃金の上昇といった問題や更なる発展のためには技術力強化がかかせない。高度成長期の日本も同じ悩みがあったが、今の時代は無い技術は育成するのではなくて買うことができる。これからも買われる日本企業は増えるだろう。


›9 03, 2010

マイホーム借金地獄

Posted by skillstorage at 19:44 / Category: 日々雑感 / 0 Comments

不動産販売の知人から聞いたのだが、マイホームのローン(つまり借金)が返せない人が急増しているそうだ。
結婚し、家庭を持つと当たり前のようにマイホームを持つ意識が今でも高いようだ。そして非常に低い銀行金利によるローンのため、賃貸よりもマイホームを買った方が良いのではないかと思ってしまう。不動産屋のセールストークもそこにつきるようだ。
しかし人生最大の買い物にもかかわらず、重要な認識が欠落している人が非常に多いようだ。

・住宅ローンは借金である。
・住宅ローンと言いながら、人に対する貸し付けである。
・低金利だがデフレでは借金は巨大化する。
・新築は買った瞬間から時価が下落する。
・賃金は過去の日本の歴史のように上昇しない。
・人口が減るため、不動産の需要は上昇しない。

それぞれ見ていこう。

・住宅ローンは借金である。
「毎月ローンを支払う」とよく言うが、「毎月借金を返済する」の間違いである。借金を返すという認識が不足している人が多いようだ。

・住宅ローンと言いながら、人に対する貸し付けである。
米国では住宅ローンは住宅に対する貸付であり、ノンリコースローンと呼ばれる。つまり住宅価格の時価が下落したらその住宅を売却したら終わりなのだが、日本は人に対し貸し付けをしているため、住宅価格の変動は借金と関係が無い。ちなみに米国では金融危機前まで住宅価格というのはずっと上昇していて、住宅価格の時価が上昇したらさらにそのぶんだけ借りることができ、それが消費に回った。
日本では、住宅価格が下落しようが、住宅を失おうが、その借金を返さないといけない。サラ金で株を買って株価下落しても借金は返さないといけないのは人に対する貸付だからだ。住宅ローンというのは名ばかりで低金利で借りれる借金である。

・低金利だがデフレでは借金は巨大化する。
低金利で借金して喜んでいる人が多い。金利2%以下というのは他のローン(たとえば自動車ローン)ではあり得ない低金利だ。しかし、デフレ下においては現金の目に見えない価値は日々上がり、借金は日々膨れ上がっているという認識を忘れてはいないだろうか。将来インフレが来ると10年以上前から言われ逆にデフレが進行している。いつかハイパーインフレが来ることを信じているのであれば、その時借金は大きく目減りするだろう。しかしそんなインフレ論者が多いにもかかわらず、資産を増やしたのは郵貯に預けたままの年寄りの預金であった。

・新築は買った瞬間から時価が下落する。
全てとは言い切れないが、多くが買ったら新築は中古物件になり時価は下落する。もちろん希少性などから時価が上がる物件も存在するが。
頭金1000万円で5000万円の物件を買ったら4000万円の借金をしたことになるが、その後の時価で物件が3500万円に下落したらその人は実質債務超過ということになる。つまり時価3500万円で売ったら、返済できない。

・賃金は過去の日本の歴史のように上昇しない。
賃金上昇で返済を考えてたら危険である。賃金が下落しても返せないと借金の返済ができなくなる危険性がある。

・人口が減るため、不動産の需要は上昇しない。
今後人口が減るのに加えて、不動産が供給過剰である。最近よく報道されているが空家が非常に増えている。

さて、失業したり賃金が下がったりで借金が返せないとどうなるか。マイホームを売却しても時価の下落で借金が返せないようであれば、借金地獄になるか自己破産で借金を帳消しにするかになるだろう。借金が返せない事情は様々あるようであるが、マイホームの売却が増えていると知人が言っていた。
それでもマイホームが下落しているのを逆手に取って、自己破産と親戚による下落した価格で買い取りという手法もあるようだ。
これは中小企業の社長なんかが会社の自己破産と同時に担保の自宅を競売にかけられた場合なんかにも使われる手法のようだ。

いずれにしても、借金は怖いものという認識の不足が一番恐ろしいと思う。