›9 16, 2010

日銀の為替介入と非不胎化

Category: 政治経済(Political Economy) / 0 Comments: Post / View

日銀が円高為替対策として、円売り介入としては過去最高の2兆円規模を実施した。為替介入は今後も続けていくという。
今回の為替介入は非不胎化という言葉が登場している。

非と不という二重否定で、胎化という通常使われない言葉で、困惑している人も多い。

そもそも「不胎化介入」という言葉がある。不胎化介入とは、為替介入時に円を売るので、市場に円が大量に流通することを防ぐために、短期国債買い(買いオペ)などで円の供給量を増えないように調整することである。

非不胎化介入とは、買いオペをやらないので円が大量に市場にばら撒かれる。円の流通量が増えるということは、金融緩和でありインフレ効果があるということだ。
つまり、今回の為替介入は、円高対策と同時にデフレ対策も行っていることになる。

今後も円売り介入が続くだろうことから、数10兆円規模の円が市場に投入されると予想される。長期間のデフレ脱却に効果が少しでももたらすのだろうか。

専門家のコメントを聞いていると、多くが介入は限定的で円高に向かうと考えているようである。単独介入であるという点と、今のような不況時はどこの国も自国の通貨安を望んでいるからだ。
円売りの介入というのは、ドルや米国債権を保有することになり、介入後に円高に再び向かえば含み損をかかえることになるのだが。

日本国債の格付けが過小評価と騒がれたときが懐かしい。

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