›11 21, 2012

ハイパーインフレ

Posted by skillstorage at 08:08 / Category: 政治経済(Political Economy) / 0 Comments

安倍総裁の「2~3%のインフレターゲット及び国債の日銀直接引受」の発言から、抑制の利かない通貨発行によるハイパーインフレを懸念する声が出てきている。
ハイパーインフレとは、ケーガンによる定義では月率50%、年率1万3千%にも及ぶインフレ率のことをいう。
このような強烈な通貨価値の下落がおこれば日本経済は大混乱に陥るだろう。ここまでいかなくても、日銀がインフレを制御出来なくなった時点でハイパーインフレになっていると言える。

リーマンショック後、ECB、FRBは大規模なマネタリーベースの増大を行った。日銀の量的緩和の規模に比べてあまりにも大きかったため円は買われ円高となっている。またこのことが原因でデフレが進行している一因がある。


日銀総裁 国債の直接引き受けに懸念
日銀の白川総裁は金融政策決定会合のあとの記者会見で、自民党の安倍総裁が、日銀に大胆な金融緩和を求める考えを示していることに関連して、一般論だと断ったうえで、日銀が政府から直接、国債を引き受ければ、通貨の発行に歯止めがかからなくなり、さまざまな問題が生じるとして強い懸念を示しました。

自民党の安倍総裁は、日銀に対し、2%か3%程度の物価上昇率の目標を掲げ、無制限に金融緩和を行うことを求めたり、必要な公共事業の財源に充てるために発行される建設国債を、日銀に引き受けさせることを検討する考えを示しています。
これに関連して、日銀の白川総裁は20日の記者会見で、一般論だと断ったうえで、「日銀が国債の直接引き受けを行えば、通貨の発行に歯止めがかからなくなり、さまざまな問題が生じるというのが内外の歴史の教訓だ」と述べ、政府から直接、日銀が国債を買い入れることに強い懸念を示しました。

http://www3.nhk.or.jp/news/html/20121120/k10013638181000.html

安倍総裁:建設国債の全額日銀引き受け検討 独立性懸念
自民党の安倍晋三総裁は17日、熊本市内で講演し、デフレ脱却について「やるべき公共投資をやって建設国債を日銀に買ってもらうことで強制的にマネーが市場に出ていく」と述べ、政権に復帰した場合、建設国債の全額日銀引き受けを検討する考えを示した。安倍氏は衆院解散が決まった14日以降、大胆な金融緩和策を繰り返し訴えており、日銀の独立性を懸念する見方も出ている。

 建設国債は道路や港湾など公共事業の財源に充てる国債。自民党は10年間で200兆円を防災などに投入する国土強靱(きょうじん)化計画を掲げており、その財源を想定した発言とみられる。ただ、「国の借金を中央銀行が肩代わりしている」と市場が受け止めれば、国債の信用が失われる懸念もある。

 日銀は現在、市場から国債を購入し、資金を供給している。安倍氏の発言は、政府から直接、国債を買い取る「直接引き受け」を念頭に置いた可能性もあるが、財政法は原則として日銀による国債の直接引き受けを禁じている。国会の議決があれば可能だが、放漫財政につながる懸念から財務省などは反対しており、現実に議論されるかはわからない。
http://mainichi.jp/select/news/20121118k0000m020037000c.html


需要とは無関係な貨幣の増大によるマイルドなインフレを目指すリフレ指向だが、いったいどこまで制御可能なのかは誰もわからない。
インフレを制御できなくなった時点で通貨危機に陥り、国内経済は大混乱をきたすだろう。

そもそも通貨の価値は発行体である日本政府の信用力によるものだ。それが日本政府が発行する国債を無制限に日銀が買い取り通貨を発行しマネタリーベースを増大させるのはどこかで破綻する。
国債の価値が無くなってしまった時で、新規国債発行によっても市場で買い手がいなくなり資金調達ができない状態になれば財政破綻だ。

その時、日本はギリシャの債務危機と同じになり、IMFの指導下で大増税と大緊縮が行われ、国内は恐慌のような大不況に襲われるだろう。

インフレターゲットで2~3%のインフレになりつつある将来の日本の状況を想像してみると、保有している通貨の価値が下落していく中で、通貨を実物資産に変えようと誰もが思うようになるが、それは健全な消費活動としての需要創出ではないだろう。電化製品のようなものを買う訳ではなく、なるべく買っても資産価値の下落しないものの購買につながるはずだ。そのような状況下で企業は保有している現金を設備投資に向けるだろうか。高い金利で銀行からの借り入れを増やすだろうか。

デフレには正しい対策を行ってい中ければいけない。日銀の国債直接引受によるインフレターゲット設定による無制限の通貨発行は劇薬だ。健全な需要創出には日本国内で規制がんじがらめの医療や農業や介護といった市場を規制緩和やイノベーションの創出で地道につくっていかなければいけないのではないか。

インフレが起こったらどうなるか。円安になるため外貨は買われ、不動産や金のような実物資産も買われるだろう。これまで、現金保有者は実質金利から得をしタンス預金が最も安全な資産運用だったが、インフレになれば借金が目減りすることになる。違った世界がそこに出現することになる。

›11 20, 2012

都市は人類最高の発明である

Posted by skillstorage at 02:01 / Category: イノベーション / 0 Comments

民主主義である以上、論理的でなかろうが、国益を損ねようが、民意が反映される選挙結果となるだろう。
地方へのバラマキ、農家への過剰な保護でどれだけ国益を損ねているか。
しかし、票田がそこにはある。選挙では当選しなければ国政に携えないし、国を変えていくこともできない。
原発廃止も経済的損失など考えない多くの愚民の意向なのかもしれない。

「都市は人類最高の発明である 」では次のような主張が行われている。
「健康面でも文化面でもインフラの効率面でも環境面でもきわめて優れていて、都市こそは人類最高の発明である」、「都市を高層化・高密化させて発展させることが人類の進歩につながるのであり、その足を引っ張るような現在の各種政策はやめるべきである」。

衆院解散:農業・TPP対策の「バラマキ」
民主党が政権公約の目玉の一つとして推進した農家への「戸別所得補償制度」は、貿易の自由化推進に備えて農業分野の競争力向上を狙った政策だ。しかし、大半のコメ農家などを対象に生産価格と販売価格の差額を補償する現制度は、農家の大規模化による生産の効率化に必ずしも結びついておらず、自民、公明両党からは「農村票を狙ったバラマキ」との批判が強い。

 民主党が交渉参加に積極姿勢を示す環太平洋パートナーシップ協定(TPP)では、コメのほか、乳製品、小麦、砂糖、牛肉など幅広い製品の海外からの輸入が増加する可能性がある。いずれも高率の関税で輸入を制限している分野だ。現在の戸別所得補償の対象はコメ、小麦、大豆などで、乳製品などは対象外。TPPへの参加を前提にした競争力強化策は今後の課題だ。

 一方、政権復帰を目指す自民党の安倍晋三総裁は、関税撤廃の例外を認めない限り、TPP交渉への参加にも反対すると強調している。日米関係の立て直しを重視する自民党が、農産物輸出の拡大を目指す米国との交渉を無難に乗り切れるかは疑問がある。

 同党は07年、大規模農家や集落営農に限って補助金を支給し、農業の構造改革を目指した経緯がある。政権交代となれば、TPP交渉の行方とも絡み、現行の戸別所得補償制度は見直される可能性が高い。
http://mainichi.jp/select/news/20121117k0000m020069000c.html

経団連会長、TPP反対の農協批判 「極めて勉強不足」
団連の米倉弘昌会長は13日、福井市内で記者会見し、環太平洋経済連携協定(TPP)交渉への参加に反対している農協を「TPPが大企業のためというのは言いがかり。いまだにそう言っている人がいるとすれば、極めて勉強不足」と批判した。

 米倉氏は、日本の農業技術が世界最高の水準にあると強調。「農協を中心とする農業リーダーは、もっと自分たちの産業の活力を増す方法を考えてほしい」と注文した。

 交渉への参加表明の時期は、18日からカンボジアで開かれる東アジアサミットが「最後のチャンス」との見方を示し、「民主党内をどれだけスピードを上げて調整するか、首相のリーダーシップに期待したい」と述べた。
http://www.asahi.com/business/update/1113/TKY201211130825.html

農協は明確にTPPに反対する政治家を支持すると言っている。しかし国内の農家の保護は農家以外の国民の利益を害する。
実際、我々は主食である米をグローバル価格の3倍もの価格で買わされている。他の農作物に関しても関税による価格制限から国民が日本の農家を保護する代償を受けているのだ。戸別所得補償制度に関しても国民が税金として負担しているという自覚を持つべきだ。

農協は食糧の自給率というが、日本でしか使われないカロリーベースで計算しないで金額ベースでは自給率は倍以上に高くなる。そもそも現代の都市型社会において食糧の自給以前に、エネルギー・資源を輸入に頼っている日本は、既に自給などできないのだ。むしろ物流、電気は生活を送るのに最重要な構成要素となっているのでグローバル経済に頼らざるを得ない。

農協は農家にとって「必要悪」という意見がある。資材の仕入から販売、資金調達まで行う組合であるが、自立した農家は農協に加入せずに高い収益を上げている。
農協に買い取ってもらうことを辞め、自信がある農作物を直接販売することで、何倍もの価格で売れるようになった農家は沢山ありテレビでも頻繁に紹介されている。

農協の本来の相互扶助の精神が、弱者の過剰保護、農家以外の一般市民の負担につながっている。日本の農家が民営化されず、小規模で数が多ければ民主主義では圧力団体という存在になる。

都市を発明という視点で考えると、確かにすぐれている。我々の生活の利便性、効率性、余暇の楽しみを考えてもそれは都市という集約化・効率化された集合体・建造物に依存していることがわかる。地方都市がさびれ、限界集落が増加しているが、都市化の失敗かもしれないし、それ以上に都市への恩恵があると考えてみるべきだろう。


›11 19, 2012

第三極の政策の論点

Posted by skillstorage at 01:40 / Category: 政治経済(Political Economy) / 0 Comments

石原慎太郎と橋下徹は会談し、太陽の党は日本維新の会に合流することを決めた。それと同時に、わずか1日で太陽の党と減税日本の合流が白紙撤回された。
名古屋市長の河村たかしはとんだ噛ませ犬、ピエロのようではないか。

維新の会:減税日本と合流 橋下氏「減税は小異じゃない」
日本維新の会の橋下徹代表代行は18日、大阪市内で記者団に対し、河村たかし名古屋市長が率いる減税日本との合流について「河村さんが小異を捨てて(大同団結すべきだ)と言っているが、減税は小異じゃない。一緒にやるために、どう信条を変えられるかだ」と述べ、合流には減税日本が「減税政策」を撤回する必要があるとの認識を示した。

 橋下氏は同日の民放番組でも、「我々の考え方にどこまで同調してもらえるか、ということになる」と述べ、維新の政策を受け入れることを減税日本合流の条件とする考えを示した。日本維新の会では、石原慎太郎代表が政策にこだわらず第三極の結集を模索するのに対し、橋下氏は政策の一致を重視している。

 減税日本の維新合流には抜本的な政策の見直しが必要で、協議は難航する見通しだ。
http://mainichi.jp/select/news/20121119k0000m010139000c.html

橋下徹は、減税日本という政党名ではなく減税という政策に断固反対している。つまり増税必須、財政再建ということを明確化したといえる。
いっそのこと減税日本は、消費税反対、原発反対という政策を固持して小沢一郎の国民の生活が第一と合流すれば良いのではと思ってしまう。

減税日本は、消費税増税の反対、小さな政府という政策が中心であり、政策を妥協してまでも第三極として合流すべきではないだろう。河村氏が今後どのような手を打つのか期待して見ているところだ。
いずれにせよ、第三極の政策が怪しくなってきたことから、自民党が圧倒的な支持になりつつある。

既に株価や円安の動きからもマーケットは安倍政権を意識しているだろう。自民党は、インフレターゲット3%を目標にマネタリーベースを増加させ、さらには国土強靭化と称した土建屋へのバラマキも行うようだ。このことから、うまくいけばゆるやかなインフレとなりデフレが終わり、円安となる。株式市場は回復し、コモディティから不動産の投機などバブルに繋がるのかもしれない。ただし財政悪化から酷ければハイパーインフレに日本は陥るだろう。

›11 16, 2012

需給ギャップ解消の論点

Posted by skillstorage at 00:39 / Category: 政治経済(Political Economy) / 0 Comments

需給ギャップとは、経済の供給力と現実の需要との間の乖離( かいり)のことである。GDPギャップ、デフレギャップとも呼ばれる。
長引く不況対策のため、まずはデフレを止めるために需給ギャップを解消すべく、金融政策、インフレターゲットを推進すべきというのがリフレ論者だ。
選挙の争点にもなるだろう。

需給ギャップ、15兆円に拡大=内閣府
内閣府は15日、日本経済全体の需要と潜在的な供給力の差を示す需給ギャップを7~9月期の国内総生産(GDP)速報値から推計すると、マイナス3.1%になったと発表した。金額に換算すると年間約15兆円の需要不足を意味し、4~6月期(マイナス2.1%)に比べ5兆円程度拡大した。
 需給ギャップは、労働力や生産設備を平均的に投入して生み出せる潜在GDPと、実質GDPとの差。拡大したのは、7~9月期の実質GDPが前期比年率3.5%減と、3四半期ぶりにマイナスに転じたため。ギャップのマイナス幅拡大は日本経済の需要の弱さを示しており、デフレの要因となる。

http://www.jiji.com/jc/c?g=eco_30&k=2012111500924

安倍自民総裁:インフレ目標2-3%、景気刺激型予算を編成
自民党の安倍晋三総裁は15日、衆院選後に政権を奪還すれば、政府・日銀で2-3%のインフレ目標を設定し、デフレ脱却のためにあらゆる政策を総動員して取り組む考えを示した。公共投資を増やした景気刺激型の予算を編成する方針も明らかにした。
(中略)
政権奪還した場合の最初の課題となる来年度予算編成に関しては「デフレ脱却を優先すべき時にきている。景気刺激型の予算を組む、公共投資を増やしていく」と述べた。

政府と日銀の連携の在り方については「一番いいのはインフレ目標を持つことだ。2%がいいのか3%がいいのかは専門家に議論して判断してもらいたい」と指摘。この達成のために「無制限に緩和をしていくことで初めて市場は反応していく」とも語った。

具体的な金融緩和政策手段については「われわれの政府になれば日銀に任せる」と述べた。「いまは野党党首なので例えばということでお話しする」とした上で、日銀の政策金利について「ゼロにするかマイナスにするぐらいのことをして、貸し出し圧力を強めてもらわなければならない」と語った。

日銀の白川方明総裁が来年4月に任期を終えることについて「それを待っているいとまはないので、ただちにできることはやっていきたい」と語った。
http://www.bloomberg.co.jp/news/123-MDIGMB6TTDVV01.html

果たして、この15兆円という莫大な需給のかい離を、金融政策でマネタリーベースを増加させ、財政出動による需要創出で埋めることができるのかはやってみなければわからない。しかし、現在の円高はユーロとドルの金融緩和が過剰なことが原因であり、少なくともインフレターゲットで最大3%という安倍自民総裁の目標まで日銀と強調して金融緩和すればインフレになる可能性はあるものの、円安誘導にはなるだろう。

また、デフレギャップを埋めるために金融政策でなく、財政出動をどこまで行うかが各政党の政策の注目点だ。当然、財政出動は借金を元に行い、日本では乗数効果も費用対効果も少なく、財政が悪化し、その付けを国民は将来の増税で負担しなければならない。
財政出動でデフレが解消して、財政支出を止めたらまたデフレに逆戻りし、更に財政の悪化、国の借金が膨れ上がるという結果になるかもしれない。

規制緩和による新たな産業や技術革新による投資の増加という構造改革路線の政策も注目すべき点だ。

›11 15, 2012

第三極の政策に注目

Posted by skillstorage at 05:26 / Category: 政治経済(Political Economy) / 0 Comments

野田佳彦首相が16日の衆院解散を表明した。本命は安倍晋三総裁の自民党だが、第三極で連携し次期衆院選後のキャスチングボートを握りたいという小党の動きも見逃せない。

「野田降ろし」に先手 退路断った首相 輿石氏と決別…
ついに野田佳彦首相が衆院解散という「伝家の宝刀」を抜いた。「近いうち」解散」を自民、公明両党首に伝えてから3カ月。民主党内には「集団自殺になる」(閣僚経験者)と年内解散に反対論も強かったが、景気への影響を考慮しこれ以上先延ばしはできないと判断した。選挙後の自公両党との連携に道筋を付ける狙いもある。だが解散に踏み切っても政権維持の展望はない。追い詰められた末の解散のツケは自らが払うことになりそうだ。
http://www.zakzak.co.jp/society/politics/news/20121115/plt1211150836003-n1.htm

河村たかし名古屋市長を代表とする減税日本は、石原慎太郎前東京都知事と平沼赳夫元経済産業相を共同代表とする新党「太陽の党」への合流を決めた。
既に減税日本には民主党からの離党が2名いる。今後も支持率を失った民主党から離党が相次ぎ、第三極の政党に流れ込むだろう。
日本維新の会(橋下徹代表)は、竹中平蔵や高橋洋一をブレーンとしており、小泉時代の構造改革である新自由主義の政策を実行するとのことだが、日本国民の多くが小泉改革の負の側面の印象から支持率を上げていくことは困難ではないか。

選挙戦で争点になりそうな消費税、原発や環太平洋パートナーシップ協定(TPP)に対する政策の議論が期待される。単純に数の理論と権力闘争で第三極の政党の協力体制はやめてもらいたい。とはいえ、自民党内も民主党でも政策に対する価値観はバラバラなのが、現状なのだが。。

小沢一郎の国民の生活が第一と渡辺喜美のみんなの党の動きも注目している。石原慎太郎がうまく第三極をまとめあげ、国政において権力をもったらいったいどのような国になるのだろうか。日本人としての威厳が世界で高まるだろうが、中国との戦争まではいかなくても関係悪化はまぬがれない。

数か月で第三極にたいする世論の評価は大きく変わる。選挙までどのように国民の支持を集めていくかが注目される。

›11 14, 2012

景気後退入り

Posted by skillstorage at 03:52 / Category: 日々雑感 / 0 Comments

2012年末から来年には世界的に景気後退が深刻化するだろう。

景気は後退局面、放置すれば長期化…経団連会長
経団連の米倉弘昌会長は12日の定例記者会見で、日本経済が7~9月期にマイナス成長に陥ったことについて、「景気は後退局面に入り、放置しておくと(景気後退が)長期化する」との危機感を示した。政府に対し、アジアでの社会資本(インフラ)整備を進めるなど成長戦略の実行を急ぐように求めた。
http://www.yomiuri.co.jp/atmoney/news/20121112-OYT1T00869.htm?from=ylist

米国では財政の崖(フィスカル・クリフ)とバーナンキが命名した事態が発生しそうだ。2000年代に始まった所得税などに対する大型減税策、いわゆる「ブッシュ減税」が2012年末に期限切れにもかかわらず、民主党のオバマ大統領と議会を過半数以上を占める共和党でのせめぎ合いが続いている。
9月のFOMCで米FRBはQE3(量的緩和第3段)による住宅ローン担保証券の購入を続けているが、住宅バブルのような過剰流動性や失業率の回復に結びつくかは疑問だ。

また欧州に関しても財政緊縮は課題となっており、景況感は悪く、新たな財政出動による需要創出は厳しい状況だ。

世界的にデフレ基調が続いている。消費者物価指数という本来の貨幣価値、消費者物価指数としては若干の上昇はしていても、供給が需要を上回るデフレギャップ(GDPギャップ)は埋まっていない。
量的緩和による金融政策でじゃぶじゃぶに資金を供給しても、そもそも企業においては過剰資金であり金融機関も貸出先が無く国債を買うという有様である。

中国の景気悪化も深刻化する気配がある。経済成長率が8%を切り、中国国民の不満は高まり一党独裁政権による政治の舵取りも難しくなるだろう。

米国、欧州の不動産バブルの崩壊においても、予兆はありつつもリーマンブラザーズの破綻で一気にバブルが弾けた。その前からテレビではRワード(リセッション:景気後退)が増加していたのである。そして、現在Rワードが増加している。

›11 13, 2012

中国から撤退できない日本企業

Posted by skillstorage at 00:50 / Category: 日々雑感 / 0 Comments

尖閣問題を発端とした日中の関係悪化から日本企業へのデモ、暴動、不買運動が活発化している。
そもそも中国では世界の工場として安価な労働力から日本企業は進出したものの、既に人件費は10年で7倍以上になり、労働者保護など規制も多く今回の尖閣問題で撤退しようとしてる企業は多い。

しかしながら、中国政府は簡単には撤退させてくれないのだ。これから逃げれない日本企業は深刻な問題となるだろう。

中国の工場を閉鎖しようとしたとき、従業員に対して退職金にあたる経済補償金を支払わなければならない。これは労使関係で決まる退職金と違い中国政府による強要である。工場の資産も日本に持ち帰るのは困難が伴い、中国で培った資産の蓄積を放棄して夜逃げ同然で日本人従業員を帰国させるような事態に陥りかねない。
廃業申請にも許可が必要なため、地方政府による帳簿の監査など撤退を意思表示してから数年を要するケースもあるのだ。

また、中国を主力工場としてしまった日系の中小企業においては日本で生産を再開しようとしても、既にコストでも生産体制でも成り立たないケースがほとんどだ。
世界各国に工場を分散している大企業であればチャイナリスクとして織り込んでおける内容が、今となっては中小企業は心中するしかない事態が多発しているのだ。

夜逃げで済まないケースもある。最近では撤退を表明した際に従業員に拉致・監禁されてしまうケースが増加している。

今後すぐに日中関係が改善することは無いだろう。中国の低所得者や無職の農民工の中国政府に対する不平・不満はつもり、そのはけ口として反日に走り、暴動に発展している。中国は民主主義国家でも無ければ法治国家でも無いことをよく認識しなければ、付き合っていくことはできない国家なのだと認識する必要がある。


›11 05, 2012

サムスン栄えて幸福になる韓国経済

Posted by skillstorage at 04:52 / Category: 政治経済(Political Economy) / 0 Comments

もちろんこのタイトルは三橋貴明氏の著書「サムスン栄えて不幸になる韓国経済」のアンチテーゼだ。
この本の内容は薄っぺらく、三橋氏の主張は結局まえがきにある数行に集約されている。韓国はサムソンなど大財閥優遇政策を取っている。サムソンは儲かるが、サムソンは雇用にたいした寄与はしていないし、国内設備投資にも大した貢献をしていない。企業収益は半数近くの外国人に配当で海外に流れていしまう。韓国の企業は寡占されていて企業収益が向上するのは国内消費者が被害を蒙りとトレードオフだ。その逆に日本の電機業界は過当競争で保護されていないため、消費者が得をしていると。

この理論は大きく間違っている。サムスン、LG、現代自動車に韓国経済も国民生活も支えられているのだ。

そもそも、「サムスン栄えて不幸になる韓国経済」では、サムスンの経営分析もしていなければ、韓国経済も対して分析もしていない。構造改革も小さい政府も公務員給与削減もTPPもインフレ対策、公共事業は必要でデフレ対策などという出鱈目でいい加減な理論が展開されている。

確かに韓国経済は、サムスン・LG・現代自動車・ポスコなど輸出企業に極端に依存している。その結果として、財閥系企業と中小企業の格差はある。
それでも日本における過剰な企業数による国内での過当競争よりはましである。

日本は電機業界も自動車業界も企業数は多すぎる。より集約して効率と生産性を向上しなければグローバル競争では勝てない。
韓国は国内市場が人口が少ないことから市場規模が小さく、最初から海外を意識した経営戦略を取っている。そしてグローバル競争で日本の電機メーカに打ち勝ったのだ。
やがて現代自動車もホンダを抜かしただけでなく、10年後にはトヨタを抜いているかもしれない。
電機業界は、世界最大市場であった米国で米国企業が勝手に撤退と倒産を繰り返してくれたおかげで輸出だけで米国市場制覇ができた成功体験がある。逆にいえばその時がピークで、世界をひっぱるビジネスモデルやイノベーションの構築ができずに、よりコストが安く同等品質である韓国企業に徹底してやられてしまった。

自動車業界は、米国ビッグスリーの政治圧力から、米国内で工場をかまえ輸出に頼らない生産を構築してきた。それでも現代自動車にはサムソン、LGと同様の戦略でこれからは市場シェアを奪われ続けるだろう。

韓国では、政治と経済が一体で、官僚や政治家が企業トップと同行してマーケティングから営業まで行っている。原発事業ではサウジアラビアに日本の東芝を打ち破り、東芝を下請けとして使うほどだ。事業をパッケージ化し、政治を動かすというのは、日本では政治と企業の癒着と言われ許されないだろう。

もし、韓国にサムスン、LG、現代自動車、ポスコといったグローバル企業が無かったら、未だに東南アジアの貧国と同じ発展途上を彷徨っていただろう。韓国は日本の成功事例を学び模倣化を徹底して行った。日本から学ぶことがなくなりつつある今では、米国型の新自由主義経済やイノベーションの在り方を模倣している。

その過程で、貧富の差は拡大し不満も出ているのは事実だ。それでも日本のように20年もデフレで経済が停滞していることに比べたらずいぶんましなのだ。
韓国は意図的にウォン安政策を行っており、ガソリン代など輸入物価が高いという庶民の不満もある。それでも円高の日本とガソリン代は変わらず、電気代は3分の1、食糧物価など生活必需品などもほぼ全てのモノが日本より安い。

それに引き換え、日本は電気代は先進国の2倍以上、米は3倍以上と円高なのにあらゆるものが高い。その負担は消費者である国民に重くのしかかっているのだ。

企業がグローバル化したため、韓国でも日本でも欲しいものは買える。電機業界の家電に関しては日本メーカもサムソンも海外での販売で台頭に競争しておりその負担を国民がしょっているなどということはない。日本ではエコポイントによる家電業界への財政出動があり消費者は得しているような錯覚に陥ったかもしれないが、国民の税金から負担しているのであり得などしていない。
自動車業界には関税の壁があり、日本も韓国もそれぞれ9割近くが自国の自動車メーカに寡占されている市場であるが、それでも外車の選択肢はある。日本では韓国車はほとんど売れず、韓国で日本車はほとんど売れない。関税の壁もあるが、お互い自国の製品の方が上だと思っている消費者感情も大きいだろう。

悲惨なのは、パナソニック、ソニー、シャープ、NECのような日本メーカを救済することである。日立は家電を辞めたので少しはましになった。日本の公共事業で優遇され暫く国内市場では生き続けることはできるだろう。それでも海外のメーカを締め出せば損をしその負担をするのは消費者である国民である。
日本で何社も液晶パネルを作り続ける必要はないし、テレビメーカもこんな数はいらない。

むしろ韓国国民より不幸なのは日本国民だ。

›11 01, 2012

キーエンスが変則決算までして節税する訳

Posted by skillstorage at 06:03 / Category: 節税 / 0 Comments

キーエンスは平成24年税制改正により、平成24年4月1日以降に開始する事業年度より、法人税率が5%引き下がることになることを利用して、1年の決算を2回に分けることで復興税率を利用しておよそ2%の節税を実施した。たかが2%で狡い方法でははあるが約40億円の節税なので定款変更など手間暇かけた甲斐はあるだろう。

しかしグローバル企業は、日本に法人を置く企業でも海外の子会社法人を利用して実行税率を20%近く下げている企業も存在する。

そもそもキーエンスは売上高利益率が非常に高い企業である。これは付加価値が高いということもできるし、原価を下げていると見ることもできる。
どちらの解釈も正しい。

キーエンスの行っている事業は、FAのセンサー、画像処理、レーザーマーキング装置で、いわゆるニッチ産業だ。製造業の多い日本で競争相手が少なかったことや売り先が製造業に限定されていることが原価が下げれる1つの要因である。また、他社は直販を行わず商社を何社も通すという古い日本の商慣行で販売するのに対して、キーエンスは直販である。営業は技術営業で、販売する製品を持ち込み、貸し出し、その場でフィードバックを貰うことができるため、常にユーザニーズを満たす製品開発に活かすことができる。そのため、キーエンスのほとんどの製品は「業界初」というキャッチコピーが付いている。
このような直販体制は板金加工ではアマダが行い、やはり業界をリードしている。

製品自体は高度な技術で作られている訳ではなく、販売方法が独特であることも海外メーカの参入を許さない手法だ。韓国や中国には同じ機能を持つ製品を売る会社が沢山あるが、日本では競争に晒されないで済んでいる。このため高く売れるのだ。日本市場は装置をつくる工場向け製造業もまたガラパゴスなのだ。
電機業界では三星電子やLGはまず最初に日本のTV製品に打ち勝つことに専念し、付加価値が高く市場の拡大するパネル製造、リチウム電池など事業分野を選択集中させて攻略してきた。日本から一部の一流のエンジニアを高い賃金で引き抜き、通貨、人件費、電気代などあらゆる環境が安い場所で製造することで、日本企業の駆逐に成功してきた。
その選択と集中で見逃されてきたのが、キヤノンのカメラ、コピー機市場、ダイキンのエアコン市場、そしてFA分野であるが、今後はそれらの市場への参入やより多くの資源を投下して日本企業を潰しにかかるだろう。

キーエンスが原価が安いのは自社で生産しないファブレスメーカだからだ。これはアップル社がフォックスコンに製造委託して高利益なのと同じことである。
キーエンスは営業マンが価値を創造しているとも言える会社であり、国内製造業においては賃金が最も高い。入社して3年目に年収1000万円を超えるとも言われ、30歳で家が建ち、40歳で墓が建つと揶揄されている。これは過酷な営業管理のため一生働ける環境では無いという皮肉でもある。

原価を非常に低く抑え売上高利益率が高いキーエンスにとって、利益から税金が取られるというのは株主利益に反する。世界的には、株主への収益の向上化のためにあらゆる方法で節税を行っている企業が株主にとって魅力的なのである。その点、投資価値としてのキーエンスには問題がある。
いくら、売上高利益率が高くても、投資利回りが低ければ意味がないのである。そもそも株主からみて売上高は無意味だ。投資した資本に対する利益率こそが唯一の価値である。例えば1億円の資本で1000億円の売上だろうが、100億円の売上だろうが関係ない。1000億円の売上高で1億円の利益しかない会社より100億円の売上高で10億円の利益の会社は10倍の価値がある。

キーエンスは毎期の利益を株主に配当で全て還元する訳ではなく、内部留保している。そのため資本は膨れ上がり、余剰資金は利回りの低い国債をはじめとした金融商品で運用しているのだ。株主にとっては、投資したのが事業の収益性だけかと思いきや一部の有り余ったカネは誰でも買えて利回りの低い金融商品というので泣けてくる。

販売価格は何で決まるのか?100円ショップなどはそもそも販売価格ありきだ。原価から利益率を元に価格を決め、商品普及を目指す企業もあるが、需要と市場規模の決まっているFA業界では、キーエンスは他社との競争価格で販売価格を決めて売って来た。だから売上高利益率が高いのだ。

残念なのは米国のアマゾン、アップル、マイクロソフトのような「ダブルアイリッシュ&ダッチサンドイッチ」http://skillstorage.com/archives/001318.htmlなどの手法がキーエンスは開発していないことだ。だから、こんな狡い方法で節税をしているのだ。