›8 12, 2008

黄金の扉を開ける賢者の海外投資術 究極の資産運用編

Posted by skillstorage at 15:57 / Category: 書評 / 0 Comments

「資産を日本円ベースで100%持っていて良いのだろうか?」海外出張に行くたびにそう思った。
低金利で塩漬け、成長性の見込めない株式市場、そもそも将来死ぬまで日本に住み続けるのか?なんて社会人になってから考えていた。
世界にはまだ多くのエマージング・マーケット(新興国家市場)があり、調べれば税負担・金融商品の取引コストも違う。

株を買ったら本来配当を貰い続けるか、株価が上昇して現金を持つより良くなければ意味がない。その前提でもパフォーマンスに影響するのは税負担と取引コストだ。
そこまで考える人にとっては海外に銀行、証券会社の口座を持ち、多様な金融商品を取り引きするのがとても有意義だ。

もし、自分の将来の給与数十年分を担保にマイホームを買い、コツコツ働いてその後借金を返していくという先行幸福取得の奴隷型人生を選択するのであれば、海外投資の余力はあまり無いかもしれない。いやそうだったらむしろ、ローンの金利支払以上は稼ごうと思って、ハイリスク・ハイリターン金融商品を買うかもしれない。

個人的には、多様なミューチャルファンド、ETF、コモディティ関連(石油、穀物連動)の商品知識が欲しかった。コストのかからない金融商品を持ち(レバレッジはかけない)、年率10%の利回りを目指し、7年後2倍、25年後に10倍の金融資産を持つことを目的としている。

自分の知らなかった、というかこんな金融商品があったらなと思うのがあって、最適なポートフォリオが組めそうだ。

黄金の扉を開ける賢者の海外投資術 究極の資産運用編
黄金の扉を開ける賢者の海外投資術 究極の資産運用編橘 玲

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黄金の扉を開ける賢者の海外投資術 至高の銀行・証券会社編

Posted by skillstorage at 15:55 / Category: 書評 / 0 Comments

オフショアの銀行、海外証券会社の口座開設が詳しく書かれている。これまでは、マニアックな個人投資家の間だけの話だったのが、このような一般向け書籍になるとは時代は変わったものである。
自分も数年前に海外の証券会社の口座を開設したが、提出する書類の意味がわからず、海外の銀行の送金など手続きも調べながらで随分苦労した。ネットの掲示板で質問をしたり、海外に大金を送るのは不安だし、よっぽど海外に口座を持つ必要のある人でないと、その労力が投資効果に見合うか疑問だと思った。送金コストや為替リスクもあることだし。

しかし、この本ではそのような海外に口座をつくりたい人が直面するであろう疑問に全て答えてあり、海外の口座をつくるのがいとも簡単にできてしまう。

海外の口座にアクセスしたら、次はどんな金融商品を選ぶかだ。もちろん日本では買えない魅力的な商品を買わないと一般の個人投資家(学生、サラリーマン)は意味がない。資産家や中小企業オーナーは別の意味で海外に資産を移動したいというニーズがあるのだろうが。

黄金の扉を開ける賢者の海外投資術 至高の銀行・証券会社編
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›8 11, 2008

サニーサイドアップがヘラクレス上場へ

Posted by skillstorage at 12:50 / Category: アントレ(起業) / 0 Comments

サニーサイドアップは、企業のPR業務やスポーツ選手、文化人のマネジメントと業務などを展開し、元サッカー選手の中田英寿、前園や北京五輪に出場する陸上選手の為末大らが所属してる。

目論見書が公開されています。派手な連中をPRしているので、もっと儲けている会社かと思いきや、財務情報を見るとイメージとは違いますな。売上高変動が非常に大きいのは当たり前だけど。
何故今の時期(IPO低迷)に敢えてヘラクレスに上場なのか?マザーズ、ジャスダックは無理だったか?(目論見書を見るとなんとなくわかるが)

株主、ストックオプションは元スポーツ選手がかなり持っているなーというのも新たな発見。PR会社が商材の人材に株を持たせるか?中田が大株主だし。元スポーツ選手というのは、引退後も派手な生活をするとあっという間に資産が底をついて破産してしまうからな。「金持ち父さん、貧乏父さん」でも、元アメフト選手の億万長者が引退後あっという間に破産して、ガソリンスタンドで働いているという例があったと記憶する。ここの株主である元スポーツ選手連中がどれほど資産を持っているか知らないけど。

›8 08, 2008

税金を喜んで払う人

Posted by skillstorage at 13:23 / Category: 節税 / 0 Comments

大企業・大資産家への優遇政策からは何も生まれない。昔の経済人は、所得税と相続税を7~8割徴収されたが、一度も「日本は税金が高いから出て行きたい」などと発言したことはなかった。この心意気こそ経済成長の原点だ。
「所得税も相続税も喜んで払った日本の偉大な企業家たち」
http://moneyzine.jp/article/detail/61878

という記事があった。

今の時代では欧米企業は安い税率の国に法人を移し、富裕層も他国に移住したり、国籍を捨ててまで移民する層(PT)もいる位だ。
税率を上げれば税収が逆に減る。つまり租税回避に向かうのは避けられない時代になっている。
現に、ロシアはフラットタックス導入で税収が増え、欧州でも税率の安い国に企業は移り、日本でさえ賃金の安い国に製造業が移り国内空洞化したと思えば、今は海外の安い税率で納税するために必死で利益を移転させようと努力している。海外で蓄えた税引後利益を2重課税回避のため日本本社に配当しない事実も浮き彫りになっている。

昔の経済人は高い税率を払ったかもしれないが、喜んで払った人がどれほどいるだろうか。日本が経済発展する前は、日本国民が他国に入国する事事態が困難であったろうし、外国語能力も低かっただろう。海外の情報を入手するのも非常に困難だっただろう。むしろ昔は日本に閉じ込められていたというか手段が無かったのではないか。

現在では、株主さえも日本企業の実効税率の高さを指摘する位である。また、国家の税の徴収の使われ方に不満を持つ経営者、富裕層も多い。税を払うのは国民の義務であるが、喜んで払うには払った以上の還元を期待するのではないか。

確かに、ワタミの渡邊社長のように「1円でも多く税金を払いたい」と言った人も稀にいるが、多くは税金は少なくしたいと思うので税理士がこんなに沢山いるのだと思うのだが。

経済財政白書2008

Posted by skillstorage at 13:21 / Category: 日々雑感 / 0 Comments

副題を「リスクに立ち向かう日本経済」としているように、本文中にもリスクという言葉が頻繁に出てくる。

「読売新聞の社説」では思いっきり叩かれていた。
http://www.yomiuri.co.jp/editorial/news/20080722-OYT1T00817.htm
白書が国民にリスクを取れというのは確かにおかしな主張だと思うのだが。白書はあくまでもデータを示すものでデータ分析は読者の判断だと思う。

経財白書では、日本経済は現在世界のサブプライムローン問題を端に発した金融混乱の影響下で「踊り場」であり、

海外発のショックに脆弱

世界的な資金フロー変化の図があるのだが、わかりやすく、世界の金融フローの解説もよくできている。世界の貯蓄過剰の背景、新興国がアメリカの経常収支赤字をファイナンスしているのも浮き彫りとなっている。

アメリカは対外純債務を焼く300兆円も抱えながら、自国に低コストで借り入れた資金を、高収益の海外資産で運用することによって所得収支を黒字としている。
これを英米のマネーは海外で高利回りで運用する「投資型」で、日本は海外への「貯蓄型」と表現している。

日本のサブプライムローン問題以降の株価下落はアメリカより遥かに大きい。日本の株式市場は外国人投資家比率が3割近く、売買は6割を占めている。
日本の市場が売買高が小さく、厚みがないことが外国人投資家の売りの影響を大きく受けたということだ。

経財白書では、日本人の低リターンの資金運用(貯蓄)では、高齢化社会では老後生活できないような書き方をしているのだが、それが保守的な運用しかしてこない一般的日本人には読売新聞社説のように違和感や憤りを感じるのだろう。真っ当なことが書かれていると思うのだが、白書にしては主張が強かったか。