›12 11, 2008

オリックスは倒産するのか?

Posted by skillstorage at 09:39 / Category: 日々雑感 / 0 Comments

リース大手、オリックス(東京)の株価が急落に見舞われている。
1500億円の社債発行のスケジュールと歩調を合わせるかのように株が売られ、8日もストップ安のまま取引を終了。
株価は約3週間で半値以下になった。
市場で経営不安説が流れたことも株安に拍車をかけたとみられ、同社は証券取引等監視委員会に調査依頼をするなど火消しに追われた。
ソース:ZAKZAK

どうも1か月前から金融業界の人がオリックスのリスクの高さを語る人が多いと感じていたのだが、オリックス社は流れている噂は風説の流布とIR発表した。
自分が聞いた内容と同じかわからないが、オリックスが批判した機関投資家がどんなオリックスの悪評を流したのかとても気になる。

さて、オリックスが急成長したのは日本の金融自由化、規制緩和によってであり、米国で破綻した金融機関に日本の金融機関の中ではかなり近い部類だと思っていた。それが日本の企業だから、日本の会計基準、日本での上場だからということで米国金融機関のような破綻にまでいっていないのだろうか、もしくはCDSやCDOに手を出していないのか、安全な資産の保有率が高く問題が何のか、とても疑問に思っているところである。

東京金融取引所はCDS(Credit Default Swap)のサイトを運営しており、金融機関が取り扱うCDSが公開されている。CDSが高いということは倒産リスクが高いということだ。
高いのはサラ金屋企業(武富士とかアイフルとか)、オリックスも1300を超えている。サラ金のプロミスより高い!

経営不安説が正しいのか、オリックスIRが正しいのかわからないが、情報が錯乱している中ではこのような企業の株や社債にはむやみに近づきがたい。

ちなみに、有森隆とグループKの本は正確な情報に基づいて書かれているので面白い。オリックスがどうやって利権を手にして急成長したのかわかる。

「小泉規制改革」を利権にした男 宮内義彦

›12 02, 2008

リーマン・ショックに続く大ショック

Posted by skillstorage at 12:53 / Category: 日々雑感 / 0 Comments

米国ではFRBが150兆円、欧州ではECBが100兆円を注いでいるが、マネーが十分に供給されない。昨年までの過剰流動性が見られた減少からほど遠い。
本来はマネー増刷のため、過剰流動性からハイパーインフレになる勢いを感じる。

米国においてはクレジットカード会社の破たんが懸念されている。クレジットカードは主に個人の借金であり、担保、支払い能力というのは本来であればサラリーによるのだが、失業率の上昇、家計の他の借金の返済(米国人は過剰な消費を好む)からクレジットカードのローン返済が滞るのではないかと懸念されている。

リセッション(景気停滞)から金融恐慌へとシフトしつつある状況で、恐らく現実にクレジットカード・ローンの不良債権が山積みになっていくのではないかと思う。カード返済遅延率は倍増して10%程までになっている。

その額は金融機関のサブプライムローン問題における不良債権の総額を超えるかもしれないという大げさな予測も出ている。

欧米人のクレジット依存率は、日本とは比べ物にならないほど大きい。

リーマン・ショック以降、日本の代表的株屋である野村がリーマンを引き継ぎ、三菱東京UFJがモルスタを買ったが、買ったもののお荷物(不良債権)は予想以上に大きく、期待していた宝物(投資銀行業務市場)というのはもう無くなってしまっていた、などということになるのではないか心配だ。

リーマンも米国政府には救済されず、ユダヤ系であるがために中東マネーも入らず、イギリス系バークレイズには中東マネーは入るというようなことからも金融経済面だけでなく、これまでネオコンなど支配者層であったユダヤ系にも変化が見られているのかもしれない。

金融以外でも自動車業界ビックスリーが生き残れるかどうかという瀬戸際に来ている。自動車がこのまま売れ続けるとはとても思えない経済状況が続くと考えられる。救済しても毎年赤字が積み上がるのではないかと懸念されている。それならばいっそ一度潰してしまえという米国議会の声もあるようだ。潰してしまえば再生はゼロからできる。ややこしい労働組合や賃金保証、退職金交渉も楽になるという考えだ。

成長してバカでかくなってしまった企業というのは福利厚生や賃金などを手厚くしてしまったために競争力が無くなってしまっているという典型なのだと思う。このようなレガシー(遺産)を抱えている企業の資金繰りのために資本を注入しても再生はできないという意見が多い。
現にビッグスリーの製造コストはレガシーコストのため日本車よりも高い。一説には1台あたり20万円程高いそうだ。そして研究開発費に充てられる資金が少ないことから、今後課題となっている低燃費自動車、電気自動車、ハイブリッド、燃料電池分野でもはや日本自動車メーカーと比べて競争力が無いと考えられている。

このようなことから、リーマンショックに続くビッグスリーの1社のショックが考えられるので十分に警戒しないといけないと思う。

このような巨大産業を潰さずにしても、問題を先送りにするだけであり、モラルハザードから次に潰れるべき産業である住宅・不動産関連、石油関連も次々と救済しないといけない状況になり救済と破綻の政府が線引きをするのが非常に難しくなる。

財政赤字と問題の先送りが負の遺産として圧し掛かり、ドルの価値は暴落し、米国はアラスカやハワイを売らないと資金調達ができないか、武力行使などということも過去の歴史を見る限り絶対に無いとは言い切れないのではないだろうか。

›12 01, 2008

地図と地理

Posted by skillstorage at 12:58 / Category: 書評 / 0 Comments

世界経済が収縮している状態で、かつ現金・預金で持つことのインフレ・リスクを勘案している中で、やはり商品(コモディティ)は魅力のある金融商品と思える。

世界経済は減速するとは言え、新興国の消費需要は大きく、経済成長率もプラスであることは当面変わらないだろう。
エネルギー、食糧は需要そして供給で価格が決まる。

購入にあたっては、極力知識をつけたいと思っているので、やはり地図と地理の知識は欠かせないと思う。テレビ、ニュースも地図を片手に見ている。

地図帳をみてそこそこ金や小麦の生産国、消費量、輸出量など数値も頭に入ってきているのだが、大学受験用の地理の参考書はとても勉強になる。
地図や統計データは数字の羅列だが、受験参考書では、例えば「何故アジアは米を生産し、欧米は小麦なのか?」「何故小麦は貿易で流通量が大きいが米は流通しないのか」といった原理が説明されていて、とても楽しい。

今になって勉強しています。