›10 16, 2005

楽天の資金調達は、、((((((;゚Д゚))))))ガクガクブルブル

Category: ファイナンス / 0 Comments: Post / View

楽天によるTBSへの敵対的買収はファイナンスのよい復習になりますね。
今回の買収はライブドアの時のニッポン放送への敵対的買収とよく比較されるが、その方法が大きく違います。
ちなみに、楽天とライブドアはともにネット企業で、買収によって大きく成長したと考えられているが、ここにも大きい違いがある。ライブドアは買収をほとんど安く買い成功したが、楽天は買収では高く買い、今まで大きな損をしたといわれています。

ライブドアはニッポン放送に対し、MSCBで資金調達をし、市場の時間外取引で大量に株を取得した。
しかし楽天は銀行からの借り入れによって800億円もの資金調達をし、一般投資家と同様に時間内にマーケットからTBS株を取得した。

ライブドアの場合も資金調達は800億円だったが、ライブドア本体に対するダメージは小さかった。リーマンが株に転換することにって借り入れ(直接金融だが、社債なので負債に属する)が資本に転換されるしくみだ。これによって既存株主は株の価値が減少(これを希薄化:ダイリューションと呼ぶ)してしまった。でも結局株価は上がるし、多くの株主は投機として株を購入しているので、この資金調達方法への不満はほとんどなかったであろう。
ところが、楽天は借り入れである。要するに利息を払わないといけない。短期借り入れとしても100億ほどの利息を支払う必要がある。

もしこれで、高い根で買ったTBS株が暴落するような自体になったら、大損しますね。

他にもネット企業ではインデックスというケータイコンテンツをつくっている上場企業があって、こちらは株主をTV局に置くことで、提携していると言える。TV局からの経営による干渉は受けるにしても、仕事ももらえるし、資金は調達できるしで、かなり良い提携だと思いますね。

ま、まだ楽天の今後には注意を払いたいと思います。

在京民放キー局TBSに経営統合を申し入れた電子商取引最大手の楽天が、TBS株の購入資金の大部分を、複数の大手金融機関からの融資で調達していたことが15日、明らかになった。
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 楽天は複数の大手銀行に、必要な時に限度額まで融資を受けられる融資枠を設定している。楽天は約880億円を投じてTBSの発行済み株式の15・46%を取得したが、購入資金の大半は、この枠を活用したと見られる。

 手元資金の活用や株式の発行などではなく、金利負担がかかる借り入れを利用したことで、TBSとの統合交渉の長期化は、楽天にとって重荷となる。統合交渉に微妙な影響を与える可能性もある。

 借入金利などは明らかになっていないが、仮に1年間借り続けた場合、融資枠設定の手数料などを含めると、楽天の負担額は10億円前後になるとの見方もある。楽天の2004年12月期連結決算の経常利益は154億円で、資金調達コストは財務的に大きな負担となりかねない。

 楽天幹部は、「(売却して現金に換えられる)保有株もかなりある」としており、当面、資金面の不安はないとしている。ただ、楽天の三木谷浩史社長はテレビ番組で「880億円という大量の資金を投資しており、あまり悠長なことも言ってられない」と発言。TBSに対し、提案への早期回答を求めている。金利負担の大きさは今後、楽天側が統合交渉を急ぐ要因にもなりそうだ。
http://www.yomiuri.co.jp/atmoney/news/20051016i101.htm

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