›5 22, 2005

配当とは(ライブドアは何故無配当か)

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ライブドア堀江社長のBlogにこんな問答があった。

(コメントから)
ブタエモンさん、配当を1円も出したことがない企業の社長が
家賃何百万もするとこに住んでいたり何千万もする車乗っていることに
罪悪感とかないんですか?
Posted by ichi_rd at 2005年05月21日 20:58

人に質問するのに、ブタエモンはねえと思うんだけど、まあいいや。
配当したら一番キャッシュインするのは私なんですけどね。
上場時点で50%超。今は増資などで持分減りましたけど、それでも20%以上は
私が持っています。中小企業は利益剰余金内部留保して再投資に繋げたほう
が資産効率いいと思うんですが。成熟した大企業に比べて成長余力が大きい
ですから。成長鈍化させてもいいっていうのならいいですけど、それが本当
に株主のためになりますかね?
私は筆頭株主としては、どんどん再投資に向けてほしいと思っていますが。
給与も今まではかなり押さえ目にしてきたつもりですが。実際私の昨年の年
収より現時点の年収が高い社員は何人もいます。企業の利益成長を支えるの
は人ですから、人に投資をすべきでしょう。
Posted by takapon_jp at 2005年05月21日 21:05

http://blog.livedoor.jp/takapon_ceo/archives/22671055.html


□ 配当とは

配当する会社が良い会社とされているが、ファイナンス理論では配当をす
ると株価が下がる。

例えば超簡単に、株価が100円で1万枚株を発行しているとしよう。
時価総額は100円×1万で100万円ということになる。

これは、総資産の時価総額と一致する。

この総資産にある現金(キャッシュ)を10万円分配当するとする。
1株あたり10円の配当である。

そうすると、総資産は10万円目減りして90万円になる。
発行枚数は1万枚なので、時価総額の90万円から割ると、1株あたりの
株価は90円になる。

最初の100円の株価=配当後の90円の株価+10円の配当

で一致する。

つまり、配当とはキャッシュを株主に還元するに過ぎないのだ。


□ 配当する理由

マイクロソフトは創業以来無配当を続けていたが、今年度配当を行った。

先の例で考えると、10円配当するから、その10円は株主が運用しろ、
と言っているようなものである。
もし配当をしないのなら、会社が10円の配当を運用してやる、と言って
いるようなものである。

急成長している企業は配当を行わない。急成長企業はキャッシュを積極的に
自社事業に投資して、大きなリターンを株主に還元したほうがよいという
考えである。

さて、マイクロソフトが配当を行ったということは、次のようなメッセージ
にも聞こえる。
「キャッシュを株主が運用したほうが、マイクロソフトが新しい事業に投資
した後のリターンより大きいかも知れませんよ」


□ ライブドアの場合

ライブドア社は今だに急成長を続けている企業である。売上高3倍成長だと
か経常利益2倍以上の成長を平気で目指していると言ってのける会社である。

もし長期にライブドアの株を保有するのであれば、ライブドアに配当を
再投資するほうが効率が良いと考えることができるだろう。

もっともライブドア社には多くのデイトレーダーが株主として存在している
んだけれども。

また、ライブドア社のこれまでの株式分割だとか、MSCBによってリーマ
ンが株主より10%安い価格でライブドア株を入手したことだとか、希薄化
(ダイリューションの日本語訳)を既存株主が被害を被ったこと。つまり、
総資本が増え、株主の一株当たりの価値の目減りした件についてこそ、ライブ
ドア者経営責任者である堀江氏に追及すべきことであると思うのですが。


ところで、確か堀江氏の昨年の年収は6000万円位もらっているとか
雑誌に書かれていたと思う。ライブドア社にそれ以上給料貰っている社員が
いるということか。
そんな給料貰っている奴は投資銀行社員しかいないと思っていたが。
あっ。ライブドアも今では投資銀行と同じ業務行っているのかー。

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