›6 22, 2006

マネジメント日誌006「チーム」

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高い技術力とリーダーシップを持つワンマン社長のかかえる問題はどこでも後継者である。

単なる社長の後継ぎということではなく、社長の行っていた技術、経営、人事、組織運営、オペレーションのあらゆる指揮を複数の人材にそれぞれ責任と権限を持たせ継承することだ。

結局ワンマン社長というのはどこでも人を育てるのが下手なのだと思う。

当社の社長もその点を非常に危惧していた。他の役員はイエスマンの集まりで、能力も低い。私もその点が非常に気がかりであった。

そこで、社長とのさりげない話から、これから5年後、10年後を背負っていける人材の育成が必要であるということを提案した。

これはミスミ社長三枝氏の「戦略プロフェッショナル」を初めとした全ての本からヒントを得た。

三枝氏は経営コンサルタントとして、経営の悪化した企業の再生に取り組んできた。その経験を小説仕立ての本(3冊)にしているのだが、どの本でも必ず再建に当たり主人公は社内から複数のキーマンを見つけ出すのだ。

どんなに経営が悪化して低い意識の組織でも気概のあるミドル社員がいるということも三枝氏は書いていた。

当社に当てはまるか半信半疑のところはあったが、各部署のミドル的ポジションにいる人材(20代後半~30代後半)の10人ほどをピックアップしてみた。

社長と何度か話し、彼らを経営陣と一般社員の間の溝を埋める役割を持たせようということになった。ピックアップされた人材について自分はよく知らない。だが、賭けるしかないと思った。

選ばれた人材ががいずれは会社を率いるまでに発展させたいという社長の希望も感じられた。そのためにあえて年齢の高い社員は入れないことにした。

だが彼らにやる気と能力そのものがあるのかはまだわからなかった。

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