›6 28, 2013

アベノミクス第二の矢「機動的な財政出動」は最悪だ

Posted by skillstorage at 03:44 / Category: 政治経済(Political Economy) / 0 Comments

第二次安倍政権は、麻生財務大臣の下「機動的な財政出動」を実行している。
財政政策としては、B/C(費用対効果)が無ければならないが、乗数効果を無視した財政出動を行っているばかりか、将来の世代に大きな負担となることを実行しているので最悪なのだ。
日本は人口が減少し、生産労働者数が減少するという前提に立たなければならない。
そのような状況であるにもかかわらず、延々と鹿しか通らないような道路を延長し、潰すべき企業を存続させている。

麻生政権の時にも財政出動が大規模に行われた。中小企業対策のものづくり補助金、雇用調整補助金、家電メーカ救済のエコポイント、自動車メーカ救済のエコカー補助金。どれをとっても一時的な効果としてはあったが、最終的には企業の負の部分を助長し、潰れるべく企業を延命させ、産業の新陳代謝たる産業変換、構造変換を大幅に遅らせてしまったのだ。

現在も6000億円以上の規模で中小企業対策としてものづくり補助金が行われている。1000万円までの助成ということで、町工場、鉄工所など既に存在価値があるのかわからないような産業において、特定の設備投資が活発に行われている。

老朽化した設備を3分の2の助成だから買い換えるという需要が生まれるが、設備を最新鋭にしたところで縮小する製造業の産業構造の中で、大企業が海外に行ったり、電機メーカのように事業規模を縮小させている中で、下請企業の生産能力を上げてどうなるというのか。

むしろ、廃業しやすいような政策を成長戦略として打ち出すべきだった。

ほとんどの町工場は、潰れた時のリスクが余りにも大きいため、儲からない仕事を続けなければならないという生き地獄の中で商売をしている。
町工場は借金が無ければ工場も建てられず、設備も買えないため、社長が個人保証で銀行から借入れを行い、連帯保証人をつけているケースも多い。

そのため赤字でも粉飾して黒字に偽り、銀行借入れを続けて借金を膨らまし続けているところも多いだろう。実質的に破綻している企業が助成金で生き延びるというおかしな社会なのだ。

銀行にとっても個人補償で社長の不動産担保や連帯保証人に借金の肩代わりをさせても、無いところからは金は取れず、労力ばかりかかるため個人補償は悪しき慣習であり効果的な方策では無いのだ。この個人補償に銀行も財務省もこだわっているため、潰そうという会社が出てこないし、再起ができないのが現実だ。

本来このようなところこそ成長戦略として取り入れて改革をすべきなのだ。

›6 24, 2013

逆風の橋下市長・日本維新の会

Posted by skillstorage at 00:05 / Category: 政治経済(Political Economy) / 0 Comments

都議会選の蒲田での日本維新の会橋下代表の演説を拝聴した。その後、駅の反対側には安倍総理が演説を行った。
橋下代表の演説は、市民にとって嫌なことでも言う彼の味が良く出ていて心に響く内容がある反面、ヤジもあり逆風を感じた。
慰安婦発言への弁解にも時間を取っていたが、これは橋下市長らしくない言い訳がましさをどうしても感じてしまう。

弁護士ならではの交渉術なのかもしれない。彼の本音は横に置いて、発言を正当化するために慰安婦はあってはいけないことだが、日本だけが過剰に攻め立てられるのはおかしいとの主旨であり、マスコミによる捏造報道からの本心の説明という主旨だがどうもしっくりこない。

橋下市長は、言い訳により逆に自分の立場を貶めてしまっているのではないか。「慰安婦制度が必要だったのは誰だってわかること」と威勢のよいことを言ったのだから、sの発言に対して責任がある。橋下市長の本心は、慰安婦は日本軍が強制連行したという事実が無いという立場を支持し、第二次世界大戦中は売春も合法であったし、軍による暴走や疫病の蔓延防止にも慰安婦は重要な役割を果たしたという主張ではなかったのか。

むしろ、言い訳がましく、自己正当化ということを市民は感じ取ったのではないか。慰安婦発言の言い訳により、左翼よりリベラル層だけでなく、旧たちあがれ日本の保守層からの支持をも失ってしまったと感じた。

橋下市長のこれまでの発言は主張には、魂が篭っていた。逆風や批判に潰されることなく、むしろそれをバネにして市民の絶大の支持を集めてきたのではなかったか。
みんなの党も政策的にはほぼ同じであるネオリベラル(新自由主義)だ。選挙のための政治ではなく、政策と実行力が橋下氏の売りであったはずだ。

考えの違う石原慎太郎との共同代表というのがうまくなかった。政策よりも第三極による議決権を優先させた。そのことにより政局に左右されることが多くなってしまった。
今や、日本維新の会は支持率を失っていく一方であろう。

それでも橋下市長は偉大なるリーダーの素質を備えている。いや、むしろこれからを期待したい。
安倍総理の演説を聞いても、何も心に響かなかった。ただ半年でアベノミクスによる期待で株価が上がり、雰囲気が良くなったと。有権者が喜ぶ話だけで、痛みを伴う改革の話は何も無い。

人口増加が止まり、無駄な歳出増加と借金の増大で日本は成長は終わったのだ。それをあたかも改革無しに再び成長させようという狂気の沙汰がアベノミクスだ。

逆境、挫折、不条理を乗り越えてこそのリーダーであり指導者だ。そういった意味では橋下市長はこれを乗り越え更にパワーアップしてくれると期待している。

›6 22, 2013

差別を無くしたければ行政の介入を辞めよ

Posted by skillstorage at 13:52 / Category: 政治経済(Political Economy) / 0 Comments

選挙に絡んである聞いたことも無いような政党の政策を見ていた。そこではあらゆる差別を無くすことを目的としているのだが、何故か立候補者は女性だけだ。
女性の中にはヒステリックなまでに女性の人権を叫び、優遇政策を求めるものがいる。
自分自身会社経営という視点からは、差別は不要と思っているどころか、差別の無い企業が競争優位になると考えている。

例えば、日本では正社員に対する解雇は特別用件を満たさない限り禁止されている。そのような訳で企業業績が低迷してリストラが必要な場合、非正規の派遣社員やパートが真っ先に切られるのである。同一労働同一賃金という公正な社会からは明らかにかけ離れている現状がある。
もし、女性パートやアルバイトなど虐げられて能力がありつつも低賃金なのであれば、経営者としては生産性と効率を考えて彼らの採用を優先させるだろう。

現実には差別を受けている側が、あまりにも優遇されているという問題もある。
市民団体や被差別者が行政による介入を求めた結果なのか世の中にはそのような例は沢山ある。電車の女性専用車両しかり、被差別部落民の特権、公務員の特権など色々あるだろう。

公正と自由を重んじるリバタリアンは規制の撤廃を求める。
女性が優位もならないが、虐げられているのであれば積極的に社会進出でき、報酬もあがるだろう。これは正社員も非正規社員もパート・アルバイトも同一労働同一賃金の原則で、正社員の解雇規制を辞めてしまえば、正社員特権が無くなり、経営者は能力の無い者を解雇し、能力の高い者が採用することにつながる。
同時に、年齢・性別による差別も無くなり、定年制も崩壊する。
定年というものは明らかな年齢差別であり、アメリカのように会社をリタイアする年齢は自分で決めれば良いのだ。

もし、女性が虐げられているのならば、経営者は虐げられている人を使うことこそ儲かるのであり、雇い出せば需要が大きくなり女性は引く手あまたになる。そのような規制の無い社会になってもまだ女性が社会で活躍できないというのであれば、それは性別による能力の違いか何かなのだろう。

公務員であるだけで、例えば給食のおばちゃんが民間よりも1.7倍以上も高い賃金で年収700万円も貰っていたり、清掃のおじさんが800万円だったりする。市バスの運転手は特定の差別を受けたという連中の利権で年収1500万円というばかげた話も聞く。これも逆差別だろう。

ただし、能力の有無による報酬格差は差別ではない。経営者が正社員の10倍以上の報酬を得ていてもだ。
結果の平等な報酬格差の無い社会は、人を等しく貧乏にさせる。競争のある社会は貧富の差は起こっても、全体として豊かにするのだ。