›6 24, 2013

逆風の橋下市長・日本維新の会

Category: 政治経済(Political Economy) / 0 Comments: Post / View

都議会選の蒲田での日本維新の会橋下代表の演説を拝聴した。その後、駅の反対側には安倍総理が演説を行った。
橋下代表の演説は、市民にとって嫌なことでも言う彼の味が良く出ていて心に響く内容がある反面、ヤジもあり逆風を感じた。
慰安婦発言への弁解にも時間を取っていたが、これは橋下市長らしくない言い訳がましさをどうしても感じてしまう。

弁護士ならではの交渉術なのかもしれない。彼の本音は横に置いて、発言を正当化するために慰安婦はあってはいけないことだが、日本だけが過剰に攻め立てられるのはおかしいとの主旨であり、マスコミによる捏造報道からの本心の説明という主旨だがどうもしっくりこない。

橋下市長は、言い訳により逆に自分の立場を貶めてしまっているのではないか。「慰安婦制度が必要だったのは誰だってわかること」と威勢のよいことを言ったのだから、sの発言に対して責任がある。橋下市長の本心は、慰安婦は日本軍が強制連行したという事実が無いという立場を支持し、第二次世界大戦中は売春も合法であったし、軍による暴走や疫病の蔓延防止にも慰安婦は重要な役割を果たしたという主張ではなかったのか。

むしろ、言い訳がましく、自己正当化ということを市民は感じ取ったのではないか。慰安婦発言の言い訳により、左翼よりリベラル層だけでなく、旧たちあがれ日本の保守層からの支持をも失ってしまったと感じた。

橋下市長のこれまでの発言は主張には、魂が篭っていた。逆風や批判に潰されることなく、むしろそれをバネにして市民の絶大の支持を集めてきたのではなかったか。
みんなの党も政策的にはほぼ同じであるネオリベラル(新自由主義)だ。選挙のための政治ではなく、政策と実行力が橋下氏の売りであったはずだ。

考えの違う石原慎太郎との共同代表というのがうまくなかった。政策よりも第三極による議決権を優先させた。そのことにより政局に左右されることが多くなってしまった。
今や、日本維新の会は支持率を失っていく一方であろう。

それでも橋下市長は偉大なるリーダーの素質を備えている。いや、むしろこれからを期待したい。
安倍総理の演説を聞いても、何も心に響かなかった。ただ半年でアベノミクスによる期待で株価が上がり、雰囲気が良くなったと。有権者が喜ぶ話だけで、痛みを伴う改革の話は何も無い。

人口増加が止まり、無駄な歳出増加と借金の増大で日本は成長は終わったのだ。それをあたかも改革無しに再び成長させようという狂気の沙汰がアベノミクスだ。

逆境、挫折、不条理を乗り越えてこそのリーダーであり指導者だ。そういった意味では橋下市長はこれを乗り越え更にパワーアップしてくれると期待している。

Comments