›5 18, 2011

落書きの法則(割れ窓理論、腐ったミカン理論)

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現在起こっている事象には、その前兆があると様々な理論が実証している。
リスク・マネジメント(リスク管理)という観点から特に注目されている。販売している製品の大事故には前兆がある。
以前も紹介したハインリッヒの法則「1:29:300の法則」(ヒヤリ・ハットの法則) が有名である。
ヒヤリとしたり、ハッとしたことの積み重ねは大事故につながる。
身近な例では自動車の運転が挙げられる。ヒヤリとしたのは偶然に大事故を避けられた結果かもしれないし、大したことのない不注意でも偶然が大事故につながる。

落書きの法則というのも有名である。
ある自動車関連会社の工場の便所には、会社の悪口を書く無数の落書きがあり、定期的にペンキで塗りつぶされている。
これは最初に1人が書くと他の者が書き込み、繁殖するケースである。

同様の理論には、米国では割れ窓理論(Broken Windows Theory)というのがある。窓を割るという軽微な犯罪が、窓を割る者を増加させ犯罪を増加させ大事件にまで発展するという理論である。

日本では腐ったミカンという話があり、腐ったミカンに例えられる非行少年がいると良人にも非行が感染するという話である。

リスク管理の観点から、このような少数の問題に意識を払い排除することで大事件を未然に防ぐことが可能という考え方がある。
例えば、六本木ヒルズの自動回転ドア死亡事故の前には32件の小規模の怪我をするという事故があった。この時点で改善しておけば死亡事故までは発展しなかっただろう。

現在も小規模の問題、顕在化されていない問題が様々なところで噴出しているはずである。それらを未然に排除することが大事故防止につながる。


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