›5 17, 2011

自分より不幸な境遇の人を見ろ

Category: 日々雑感 / 0 Comments: Post / View

「先進国の市民ほど自殺率が高い」という調査結果がある。自殺率のデータによると目立つのは旧共産圏の国々であるが、それでも貧困国よりも先進国の方が概して自殺率は高く、先進国の中では日本は突出して高いという事実がある。
日本の自殺率の高さは文化によるものであり、「いじめ、倒産、失業といった不遇よりも死を選ぶことにより名誉を保つことが出来る」という説もある。

このような例を見て印象を受けるのが、「幸福度・不幸度の尺度が他者との比較によって決まる」ということだ。
現在の日本の生活は過去の歴史から比べても最も不自由せずに営むことができる状況である。衣食住が満たされていても幸福度が低いという状況がある。
他方、発展途上国においては衣食住が不満足でも、それほど幸福度が低くないという一面がある。
これは、現在の幸福感・不幸感は、環境と他者との比較によっていることの証明になるだろう。

絶望を感じた時は、その感覚が絶対的なものではなく、相対的なことであることに注目してみよう。
自分より不幸な境遇であったり、将来がより絶望的な人は多く存在する。そのような人がみんな絶望感を感じているかというと決してそんなことは無い。
自暴自棄になったり自殺を考えるなどというのは、現代の日本では平和ボケなのだ。

Comments