アメリカ製造業がどうしてもかなわないと思っている日本企業がトヨタで
ある。
トヨタはアメリカでも多くの学者によって研究されている。
以前トヨタ・ウェイについても紹介した。
今回はリーン生産方式についてである。
リーン(Lean)とは痩せたという意味であり、リーン生産方式は無駄なもの
(つまり贅肉・脂肪)を取って全体のトータルコストを削減しようとする
ものである。つまり痩せるということである。
結局トヨタといえば、カンバン方式、ジャストインタイム(JIT)と米国で
は脅威の戦略、オペレーションを行っていると見られているようだが、極め
てシンプルなことをしているように感じるのだが。
日本の製造業の仕組みはボトムアップ(すなわち現場主導)であるのに対し
て米国ではトップダウン(マネジメントの戦略主導)である。
そんなことから、米国でのオペレーション手法であるMRP(資材調達計画)
などは、日本のカンバン方式と正反対、即ちPushとPullであるとこ
ろがある。
日本では必要なものを必要なだけ調達するという考え方が米国では作ったも
の次の工程には作ったものをさばく工程が必要と考えるわけだ。
とまあ、日本人がノコギリを引いて切るのに対して、アメリカ人は押す(つ
まり歯の向きが逆)のと同じような次元・発想が正反対である。
そんなことからトヨタの生産方式は米国では新鮮な驚きを持って受け入れら
れたのだろう。
リーン生産方式が、世界の自動車産業をこう変える―最強の日本車メーカーを欧米が追い越す日 | |
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