›8 23, 2005

信用取引と信用倍率

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株の売買に関して以前「テクニカル分析とファンダメンタル分析」について
紹介した。


大雑把に言えばテクニカル分析は、チャートを読んで買う方法であり、ファ
ンダメンタル分析は、財務状況や経済状況をみて、対象株企業の株価が適正
価格より安ければ買うという方法であった。

ところで、株というのは買って値上がりをするのを待つだけかと言うとそう
ではない。経済が右肩上がりなら良いのだが、一般的に下がっている状態で
(TOPIXや日経平均が下がっている状況)は、値下がりする株価を探すほう
がよっぽど簡単な場合がある。
そんなときにつかうのが「空売り」である。

□ 空売り(ショート)

証券会社に担保を渡し、担保の約3倍もの株を借りて行う株式取引のこと
で信用取引と呼ばれる。

現時点の株価で売却し借りてきた株券で決済を行い、株価が下落した時点で
買戻して貸主に株券を売却します。

つまり簡単に説明すると、100円の株を決済し100円入手したとして、
50円に株価が下がったら、50円で買い戻して100円で売却するという
ことと同じである。100-50で50円の得をし、逆に150円に株価が
上がったら50円損をする取引である。


□ 信用倍率

信用倍率=信用買い残÷信用売り残

である。

信用取引で購入した株式は期日までに売却をする必要がある。
信用の買い残が増えると、売らないといけないから、将来の売り圧力が理論
上強まる。

つまり信用買いが1以上だと将来その株は売られ株価が下がる。
逆に、信用売りが1以下だと信用売りの方が注文されているので、将来株は
変われる。つまり株価は上がるといえる。

あくまでも理論上であり、信用売買成立の日もわからない。
ただし、この信用倍率は株の売買をする人にとっては結構必須とされていて
これで売買する株をスクリーニングしている人も多い。

まあ、長期保有、バリュー投資(ファンダメンタル分析で購入する人)には、
関係の無いことかもしれない。

彼らは、自分のファンダメンタルによる計算した株価より安ければ買うとい
うだけの方針である。つまり、株価がどんどんさがっても、普通なら悲しむ
ところを、彼らは逆に、もっと安く買い足せると喜ぶのである。

まあ、株は買い方はそれこそ人によって全然違ってくる。
ファンダメンタル分析だけの人も少数いるだろうし、逆にチャートだけ見て
(ゴールデンクロスだとかポリンジャーバンドだとか)売買する人だってい
るだろう。
機関投資家の売買に注目する人もいれば、対象企業を取り巻くマクロ環境に
注目する人もいるだろう。
ちょっと詳しい人は、ポートフォリオ(購入株の組み合わせ)をファイナンス
の理論を使って適正(オプティマイズ:株のリスクを最小限にしてリターン
を最大限にすること)にしEfficient Frontier(リターンが最大限になる
複数の株の組み合わせ)をつくりたがるだろう。

オンライン証券会社もテクニカル分析のツールやスクリーニングソフトを
用意している。そのうち自分の得意な指標によるスクリーニングで暫く試し
てから購入することを勧める。

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