›8 18, 2013

リチャード・バンドラーの3日で人生を変える方法|NLP講義

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自分にまとわりつく不安や希望、それらをコントロールできれば人生が大きく切り拓くことができる。
感情に支配されてしまえば、行動が制限されてしまう。
本書はNLPの共同創始者、リチャード・バンドラー博士のセミナーを受講した主人公が、
3日間で人生を変えていくという、NLPセミナー体験小説だ。


本作の主人公ジョーは、横暴な上司の下で働くことに嫌気がさし、恋人にもフラれたことで、
「どうせ自分の人生なんてこんなもんさ」と思っていました。
そんなある日、姉のマリアから「リチャード・バンドラー博士の3日間のセミナー」に参加することを勧められます。
3日で人生が変わるなんてはなから信じていないジョーでしたが……。
「人生なんて変わりっこない」と思っている男性を主人公に据えることにより、
さらにセミナーという形式をとることにより、誰にでもわかりやすく、
NLPが説く「自分の人生を思い通りに生きる」ための手法が理解できる仕組みになっている本作。
読者は、主人公同様、「たった3日なんかで人生が変わるわけがない」という視点から、
次第に変化していく過程を、主人公の心の動きを通して体験することができます。
また、リチャード・バンドラー博士のセミナーに参加することは、
それだけでも貴重なものであり、そういった意味でも、
NLPを学ぶ人々にとっては、貴重な1冊になることは間違いないでしょう。

3日で主人公ジョーの人生がどう変わったのか。


NLPで人生が劇的に変わったという人に会ったことがある。彼は幼少期のトラウマを抱えて人生の大半を生きてきた。
それが、半年足らずのNLPの受講で生まれ変わったかのように変化が見られたのだ。

この話を聞いただけでも、半信半疑だが、更に彼がNLPに費やしたのは300万円にも上るということから、自己啓発の詐欺か何かだと疑わずにはいられなかった。
しかし、NLPの効果は体験してみないと分からないともいう。本書はNLPがどのように人に影響を与えるのかを垣間見ることができる。
本の分量としても、ちょうど3日間で読破できる分量だろう。

まず心の仕組みについて深く考えさせられた。
過去の経験や未来への勝手な想像が、思考から離れ潜在意識となり心を支配してしまう。

心理学や催眠術による過去の振り返りは、かえってトラウマを明確に呼び覚ましてしまい悪化させてしまうことがあるらしい。
NLPではその点に配慮されたテクニックで、過去との決別を計る。

例えば、過去の触れたくない記憶を現在から巻き戻し再生して思い出し、そのイメージを小さくさせ飛ばしてしまう。
心に聞こえてくるネガティブな声を、バカみたいな声に変えて笑い飛ばしてしまう。

そして、自信に溢れ、最高の状態の自分をイメージし、そのイメージに入り込んでしまう。

このようなテクニックとリチャードの講義内容から、主人公が変わっていく姿に自分を投影することができる。そしてセミナーでの同士達との出会い、美しい女性との出会いもまた小説を盛り上げているのだ。

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