資本主義にしても自然の摂理にしても強者が弱者から奪うものだ。そのルールの中で生きているのだから、常に努力しなければならない。
家庭でも学校でもそのことは当然伝えなければいけないことだ。
しかし、馬鹿正直に従って生きるだけでは、弱く、孤立し、情けない人生を送ることになってしまうかもしれない。
ルールからはみ出た時に。
恋愛も遊びも本来とても重要な時間だ。
しかし、競争社会の中では、勉強して成績を上げ、優等生になり、一流大学に入り、良い大企業に入ることが分かりやすい成功パターンと化してしまい、生きる目的そのものの重要性が良く教育されていないのではないか。
孤立した老後を生きる人が多いと言う。
年金や貯蓄で経済的には生存できても、話し相手も趣味も喜びも無い生活を送ることが生きることと言えるだろうか。
競争社会で勝つためには無用のことにこそ、より良く生きるためのものがある。
競争のルールの中では常に努力すること、上昇志向が成功の鍵だ。組織に忠誠を近い、組織の目標のために努力、貢献するものが重宝される。
金銭という分かりやすく絶対的な報酬と、肩書きが目標となってしまっていないか。
自分は何をしている時に喜びを感じるのか、どのような社会を望んでいるのか、真剣に考える時間を取っているか?
上昇志向、虚栄心、羞恥心、競争心の根底には、安定した生活を望む意識があるのではないか。
リストラ、倒産、病気、失敗と、レールから外れる要素はいくらでもある。レールに乗っていることが生きる喜びだったら、落ち込み、立ち直ることも大変かもしれない。
しかし、趣味、志など、生きる目的があれば、金銭や名誉が目的でなければ、うまく生きていくことができる。