›6 28, 2011

衰退する生命保険市場

Category: 日々雑感 / 0 Comments: Post / View

「あなたに万が一のことがあったら残された家族はどうなるのですか」
友人の紹介の保険のセールスマンから言われたセリフであるが、これほど頭に来たことはめったにない。
人の不安を煽るセールスと友人や親戚の紹介というのが日本の生命保険の典型的な手法である。

生命保険の掛け金は莫大で、多くの人にとって人生でマイホームの次に高い買い物となるだろう。
そして運が悪く死亡すると自分以外のものがもらえるという点は、運が良ければもらえるギャンブルと同じ商品設計である。

そもそも多くの日本人が必要のない生命保険に入っている。
また、日本の生命保険の市場規模は突出して大きく、40兆円にもなる。これは人口で割った保険市場としては圧倒的に世界一なのだ。

このような現状は是正されていくだろう。
まず、消費者の世帯収入は減少傾向にあり、無駄な生命保険というのは家計管理において見直されるべきものである。
そもそも生命保険の商品要素を充分に理解して加入している人が少ないのだ。

人口減少が続く日本で生命保険に支払える金額は減っていくだろう。

●金持ちは保険に入らない
知人の金持ちは高級車を何台も所有し、ヨットも所有している。そんな彼は保険には絶対入らないのが主義だという。
先のセールスマンに残された家族は、、なんてキメ台詞の営業をかけられても、彼には残された家族を養えるだけの貯蓄が充分にある。
しかし、彼が保険に入らないのは別の理由にありそうだった。それは、自分が自動車保険のフルカバレッジ(全額補償)に入っていることを告げた時、その彼は笑いながらこういった。
「だから、お前らは金持ちになれないんだよ」

例え月額2000円の保険であっても、それを運用するのと掛け捨てでは20年後、30年後には莫大な差が出るのだ。

日本人は保険に過剰に入りすぎている。身の丈に合っていないということをまずは自覚すべきではなかろうか。

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