期限の利益とは、期限の到来までは債務の履行をしなくてもよい、という債務者の利益のことである。その期限まで支払をしなくてよいということだ。
期限の利益の喪失とは、「債務者の期限の利益」を喪失させることによって、期限の到来前であっても、債務の履行を請求できることを意味する。
住宅ローンを例に出すと、借金を返済するのは20年だとか35年という長期間だ。しかし、契約書には「期限の利益喪失条項」という条文がある。
ある条項に触れた場合、債務者は期限の利益を失い、全額を一括して支払わなければならないということになる。
当然、そのような事態の場合一括で支払うことは困難なため、差押や破産などを行うことになる。
企業の借金も同様である。