ものを買う動機について真剣に考えたことがあるだろうか?
ブランドものなんかは、雑誌などのマスメディアの影響はもちろんのこと、モデル、俳優といったオピニオンリーダーからの影響を多く受ける。
最近では読者モデル、人気ブロガーの消費者に与える影響も絶大なものがある。
自分の憧れる人が使っているから、真似をして使ってみたいという動機は非常に大きい。しかしそれ自体が実は仕組まれた広告戦略の一種だとしたらどうだろうか?
問題となっているのは、ステルスマーケティングという手法だ。
消費者に宣伝と気づかれないように宣伝行為をすることであり、例えば、影響力のある芸能人やブロガーが報酬を得ていることを明示せずに、第三者的な立場を偽装して、特定の企業や製品について高い評価を行うことである。
いわゆる「やらせ」である。
消費者から見たら、ステルスマーケティングを判別することが難しい点が問題なのだ。
最近では、ステルスマーケティングの警戒から、芸能人がブログで本当に好きな商品を紹介したにもかかわらず、ステルスマーケティングと疑われ炎上した事件も起こっている。
このようなことから、商品を紹介する影響力のあるブロガーは、その商品が企業から報酬を得ているのかを明示する者も出てきている。
ただ、このように騒がれているのは一部であり、映画の中には登場する製品のほぼ全てが広告、つまり企業からの報酬や提供を受けているという例も出てきている。
ブランドというものは機能や品質で選ばれるものではなく、感情で選ばれるものであることがこのような巧妙なマーケティング手法が発達した背景にあるのだろう。