›5 16, 2011

認知療法(認知行動療法)

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知人の心療内科医師の話では、多くの患者は症状が悪化してからしか来院しないそうだ。
多くの人が人生において体験する「心の病」と呼ばれるうつ病、そして全般性不安障害は、症状が悪化すると日常生活に支障が出てくるため、その時期からの来院が多いとのことだ。
誰にでも不安を抱えて、眠れなくなったり、胃痛や動悸といった症状は出ることがある。多くの場合、その原因が一過性のものであるため原因が解決すれば元の体調に戻る。だが、原因が簡単に解決できない問題であったり、対処不能の場合、精神的な病は長期間続くこととなる。
そして何の対処もしないまま過剰な不安や心配を抱え本格的なうつ病になっていくパターンが多いそうだ。

薬による対処療法や自律訓練法などをこれまで紹介してきたが、今回は認知療法を紹介してみたい。

認知療法とはうつ病の治療法として使われる心理療法である。
認知とは、存在する客観的な世界、事象を個人が主観的にに解釈しており、捉え方や解釈によって認知は大きく異なる。
うつ病は、思いこみ、誤解、拡大解釈などによって自らに不都合な認知をしてしまい、その結果として不安、自己嫌悪などの感情が生じていると考えることができる。

認知療法では、個人の認知に着目し、認知に至るプロセスを把握し、認知を修正することにより、負の感情を正の感情をもたらす。
認知療法には様々なテクニックが存在するが、代表的かつ簡素な方法でできるものを紹介しよう。


1)普段から、不安や緊張を感じたら、その時の出来事と感情をすぐにメモする習慣をつける
2)1日に10~20分ほど自分の状況・感情・考えている事の実況中継を行う

後者の方法は、ヴィパッサナー瞑想と呼ばれる伝統的な方法である。

より本格的には、医師や心理カウンセラーによる指導のもと行われるが、認知療法が一般化していることから個人でも取り組める書籍も出版されてきている。


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