›4 11, 2011

東京電力福島原発の報道は過少気味ではないか

Category: 日々雑感 / 0 Comments: Post / View

福島原発の放射能漏れ、汚水排出問題にからむ報道に重大な疑問を感じるようになった。
まず、原発事故当初から、専門家でもない人のTwitter等Web情報で、放射線量は関東では安全であるといった議論が盛り上がっていた。
また、マスコミの報道でも不安感はあるものの、世間が騒ぎすぎだという認識でいた。
ところが、海外でも毎日のように福島原発事故の報道はされているが、日本の報道は信じられないという議論や、海外で遠い地域にありながらも放射能影響についての報道多くされていることから、日本では報道管理がされて安全であるという幻想を抱いているのではないかと思い始めた。

外国人の日本勤務の家族は、母国に帰り、その話を聞いていていても日本の放射線は危険だと嫌というほど出てきた。
また、先日、中国、韓国に行ったのだが、日本よりも遥かに深刻な報道がなされていた。
遠く離れた米国のニュースでも深刻な影響が報じられていた。

もしかしたら、日本の報道は世界では異例で、信ぴょう性の無いものなのかもしれない。
構造的にも、日本のマスコミが伝える情報は、政府、東電の発信する情報は閉鎖的で限られたメンバーの記者クラブを通じて行われている。
東電はメディアの大スポンサーでもある。

原発の放射線の被ばく影響というのは長期間にわたって初めてその深刻な影響がわかる。
例えば、広島、長崎の被爆者は何十年もたってから発癌したりしている。

原発ではないが、過去にも水俣病や光化学スモッグなど時間が経たないと、その悪影響がわからず範囲もわからないことがあった。

現在でも著名人などの中には放射線は安全だと言い切る人もいて、タバコの害や交通事故の方がよほど危険だという人もいる。
しかし今回の原発事故で原発の仕組みで明らかになったのは、原発は正常に稼働している間は安全だが、停止すると極めて危険で、廃棄方法も明確ではない。
どこかで問題が生じたら、防ぎようが無いような欠陥のある仕組みであることがわかった。

確かに、水やガソリンの買い占めや花見の自粛など、放射線の影響と無関係であったり過剰反応である部分はある。
しかし、日常生活が全く安全であるとたかをくくって何の防御もしない生活もどうかと思う。

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