›4 08, 2011

自律訓練法|脳内ホルモンを分泌させ精神状態を自己管理せよ

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現代の日本社会においては、ストレスなど精神状態に非常に付加がかかる環境だ。
希望が見えない状況下では、不安と責任に対する重圧が重くのしかかり、生きている意味を見出すのも困難である。

発展途上国で、賃金や生活環境が日本よりも遥かに劣っている国でも、経済の成長とより良い未来に対する希望が精神的な安定と高揚となっている。
これは中国をはじめとした東南アジアに訪れるたびに思うことである。

健康状態は自己責任という意識が強く、食生活を気を付けたり、サプリメントによる栄養補給に気を使うようになってきた。実際、サプリメントの市場は右肩上がりに成長し、コンビニ、ドラックストアで医薬品をしのぐほどのスペースで売られている。
健康に対する意識の向上は、予防医学に対する知識の向上が一つの理由にあげられる。

病気になってからでは医療費はかかり、会社や学校を休まなければならないなど、被害が大きくなる。
また、いったん病気にかかると健康管理が出来ない人というイメージも少なからず存在するのではないか。

このようにして肉体に関する健康管理の意識の向上がみられるが、精神状態に関する健康管理はまだまだなのが現状だ。
まず、精神病が病気であるという認知が一般的で無い。最近では、うつ病により会社を休職する人などがテレビの番組などでも取り上げられているが、肉体的には健全なため病気とみなされない傾向がある。ただ単に怠けているだけではないかという認識さえあるようだ。

誤解を生みやすい精神病の症状には、学校や会社を休むと精神が健全な状態に戻るケースである。病気で休んで遊んでいたら誰もが病気ではないと思うだろう。
このように精神に関する病は、確実に増加傾向にあるものの、大衆から認められるようになるにはまだまだ時間がかかりそうである。

また、肉体に対する健康管理に対するほど精神に対する健康管理という概念が浸透していない。
過剰なストレス、不安症、不眠症、ノイローゼ、神経症、自律神経失調症、パニック障害などからうつ病に至るまで、それが病気であるという認識がされないまま放置され、悪化したときには重症というケースが見られる。

そこで、精神的な負荷を軽減させる自律訓練法を紹介したい。

自律訓練法とは、催眠療法から生まれた治療法で、自己暗示により催眠と似た状態になりうることを利用した自律神経の訓練法である。
自律訓練法により、脳内ホルモンのセロトニンの分泌がなされることが確認されている。
自己催眠を重ねていくうちに、過度の緊張がとれ、疲労が回復し、心身ともにより健康になるというのが自律訓練法の目的である。

自律訓練法の効果としては、ストレス解消、イライラ解消、自己統制力の増強、集中力の増加などが期待できる。

リラックスした状態で以下のような自己睡眠を行う。

1.気持ちがとても落ち着いていると唱える。
2.右手が重い、左手が重いと唱える。(実際に感じられるようになるまで)
3.右足が重い、左足が重いと唱える。(実際に感じられるようになるまで)
4.右手が重い、左手が重いと唱える。(実際に感じられるようになるまで)
5.右足が重い、左足が重いと唱える。(実際に感じられるようになるまで)
6.心臓が静かに打っていると唱える。
7.呼吸が楽になっているのを意識する。

ここでの秘伝のポイントは、暖かさと重さを意識するときに、手足が鉛になった、手足が熱い風呂に浸かっている、と具体的なイメージを連想させることだ。

その後、消去動作と呼ばれる、両手両足の屈伸、背伸びなどを行い、催眠状態から戻るための動作を行う。

他にも、ストレス解消、セロトニン分泌にはリズム運動、睡眠、太陽の光を浴びる、号泣する、幸福だった懐かしの記憶を思い起こす、といった様々な方法がある。

肉体よりも精神が病みやすい現代社会だ。精神の健康管理にも充分に気を配ることが大切だ。

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