›3 31, 2011

「千円札は拾うな」の社長の会社ワイキューブが倒産

Category: アントレ(起業) / 0 Comments: Post / View

ワイキューブ社はなじみが無いかもしれないが、「千円札は拾うな」という本はタイトルの斬新さもありベストセラーになったことから認知度は高い。
「千円札は拾うな」では、社長の安田佳生氏の独特の感性と経営手法が披露されていた。
安田佳生氏は、米国の大学で学び、独自の考え方を身につけ、人気企業ワイキューブ社をつくりあげたのだと当時は感心したものだった。

5年ほど前のワイキューブ社の人気はすさまじく、社内にワインバーがあったりとイケイケ感があり安田佳生氏も雑誌などのメディアにたびたび登場していた。
その反面、内部情報に詳しい社員と思われる人たちからネット掲示板などで、売り上げの激減や資金繰りのひっ迫が書き込まれていた。もう3年ほど前から倒産説が出ていたようだ。

そしてついに、ワイキューブが民事再生法適用の申請を提出し倒産した。
負債40億円とのことで、売上は一世を風靡した時の4分の1ほどまで下がっている。社員数も半数以上に減っていたようだ。

書籍は有名であったが、ワイキューブ社の業務はいまいちよくわからなかった。中小企業向けの採用コンサルティングや経営コンサルティングを行っていたようだが、中小企業は不景気で採用も激減していることから、このような事態になったのだろう。

それにしても「千円札は拾うな」という本のタイトルは強烈だった。ふつうはお金が落ちていれば10円でもガツガツ拾うのがハングリー精神あふれる起業家かと思っていたからだ。
しかし、目先の千円より、将来の1万円を掴めという主張は、背伸びして経営して後から利益を回収せよ、という安田佳生氏の独特の経営理念や人生観だったようだ。
「千円札は拾うな」では他にも、一般的な考えとかかけ離れた安田佳生氏の独自の思想が書かれていた。

・勤勉は悪、努力は報われない
・優秀な人材には仕事をさせない
・彼氏は「彼女がいる人」の中から選ぶ
・自分の給料を下げる努力を


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