›3 28, 2011

起業のアイデア

Category: アントレ(起業) / 0 Comments: Post / View

起業するには、先にアイデアや顧客がいる必要があると思われがちだが、実際には起業を決めてから何のビジネスを始めるか決めるという人も多い。
起業のネタやアイデアはいたるところにあるが、実際に自分の関わってきていないネタでは現実味がわかず、不安になるだろう。
だからこそ、たくさんの起業ネタを集めて、そのアイデアで実際に起業している人がいれば調査をしたり、マーケティングをすることが重要になってくる。
起業のネタが斬新で、誰も手を付けていないアイデアであれば、市場を独占できる機会があるということだが、市場分析が難しい。
逆に他社で成功しているビジネスプランを真似ると、市場分析などマーケティング調査はできるが最初から競争相手がいるということになる。

アイデアと顧客ありきで起業した知人は、営業アウトソーシング業を開業した。ネットベンチャー、ソフトウェア開発の会社は高い技術や独創性がありつつも、営業マンが不在であったり、アピール不足ということが多い。そこに目を付け、IT業界で営業マンであった彼は、技術ベンチャーやその利用側の大企業にもネットワークがあったので起業した。営業アウトソーシングとして訪問すればするほど、様々な情報が入ってきて、技術とそれを欲しがる企業のネットワークが広がっていったそうだ。
それでも最終的には、事業はうまくいかず会社を畳むこととなった。
顧客側のベンチャー企業はそもそも資金があまり無いのと、思ったほどベンチャーの技術を欲しがる買い手がいなかったことと、参入が簡単なビジネスのため競争も激しくなったそうだ。

大企業となった楽天の三木谷社長は、企業を決めてからビジネスアイデアを絞っていったそうだ。最初は地ビールというアイデアもあったそうだ。衰退している業界と当時言われていたネットのオンラインショッピングモールに参入したのは、ECの成長性とう市場分析と何かしらのできると思った決断があったのだろう。

アメリカで起業したいと思い、アイデアも何も持たず、わずかな貯金だけで渡米して成功した社長もいる。スモールビジネスとして弁当の配送や結婚紹介業など色々な事業を在米日系人というネットワーク内で起こして成功していったそうだ。このような事例は日本人には少なそうだが、韓国人、中国人なんかはアメリカのビジネスチャンスを夢見てアイデアを持たずに移民となる人も多い。知人にもMBAを取得し韓国の大企業に働いたが、結局はアメリカに移民してクリーニング屋を行っている者がいる。(米国のクリーニング屋は韓国人が多い)

その他にも、まずは起業をしたいという意思が強い人は、フランチャイズビジネス(FC)がある。すでにビジネスモデルの確立している事業を支店などの形で独立することだ。この場合、自分のアイデアではないが、資金は自分で出し事業を行うこととなる。ビジネスプランを貰う為、ライセンス費用といった上納金が必要となる。
FCによる起業は手っ取り早いが、将来像を描いても自分の描いたビジネスではないため大企業になることはできない。

また、考えておかなければならないのは失敗時の撤退方法だ。起業して成功するのを確率にするととても小さいものだ。最初は貯蓄などの自己資本で始めてもすぐに目減りしてしまう。制度融資などを受けて借金をすると、返済できない場合は会社は倒産し、個人保証のため借金を引き継がないといけなくなる。

また、一旦会社という組織から飛び出すと、再就職も困難になることが多い。
もちろん起業してビジネスをしたことを評価してくれる会社もいれば、起業したビジネスでの人脈から再就職できることもある。

それでも起業を目指す人はいるし応援したい。
楽天の三木谷社長は、神戸の大地震で被災し親戚を無くし、それで起業を決意したという。他にも病気や事故などで人生観が変わり起業した社長も多い。
会社で安定した給与をもらい、与えられた仕事をするのか、何の保証もないが夢を見て起業するのか。
これは人それぞれの人生観だ。決して楽ではない道のりではあるが、起業には夢がある。アイデアは身近なところにも転がっている。食事をするときも買い物をするときも、日々の生活でビジネスの恩恵を受けて生活しているのだ。それらビジネスに常に注目して、「損益はどうかな」、「こうすればもっと売れるのではないか」と考えると起業のアイデアと意思は固まってくるのではないか。


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