›2 07, 2011

相撲の八百長の経済分析|ヤバい経済学

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八百長相撲が明らかになったが、実は数年前大ヒットした書籍「ヤバい経済学」で日本の八百長相撲を計量経済学を用いて説明している。

筆者であるシカゴ大学の経済学者、S・レビット教授らは、過去10年以上の相撲結果データを入手し、3万以上の取組データから7勝7敗と8勝6敗の力士の千秋楽の対戦を調べたのだ。
経済学をこのような日常の何気ない疑問や不可解な現象を検証しているのが面白い。

たとえば、中絶の合法化が犯罪率を激減させたことを解明しているが、その背景には貧困層の子育てが困難なことから経済的な理由で犯罪に走るケースが具体的なイメージとして浮き上がってくる。
子供につける名前で、親の教育水準による違いもわかる。これは日本でも「読めない名前の学生が多い学校は偏差値が低い」という有名な指摘がある。
ヤンママは翔という漢字を好んで子供につけるという話題もあった。

本書で取り上げられる代表的な疑問にはこんなのがある。豆知識のような内容だが経済学で説明できるので勉強にもなってオススメだ。
ちなみに、この本は映画化「(原題)フリーコノミクス」が決定されている。

不動産広告の「環境良好」の隠された意味って?
90年代のアメリカで犯罪が激減したのはなぜ?
勉強ができる子の親ってどんな人?
銃とプール、危ないのはどっち?
相撲の力士は八百長なんてしない?
学校の先生はインチキなんてしない?
ヤクの売人がママと住んでいるのはなぜ?
出会い系サイトの自己紹介はウソ?
ウィキペディアは信頼できる?


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