›1 12, 2011

うつ病とセロトニン

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最近新聞や雑誌でよくみかけるのだが、脳内物質セロトニンの研究による成果が多く取り上げられている。
セロトニンは、ノルアドレナリン、ドーパミンといった神経伝達物質である。
ドーパミンはもうなじみがある言葉となっており、興奮したり神経が高ぶるときに「ドーパミン全開」なんて日常会話でも耳にするようになった。

セロトニンは、人間の精神に影響を与える神経伝達物質であり、セロトニンが不足すると「うつ病」などの精神疾患になりやすいと言われている。
セロトニンが注目されるのは、精神疾患者の増加にあるのではないだろうか。オフィス街でも精神病院のようなメンタルヘルス系の医院がずいぶんと増えたなと思う。
心の病を抱える人は増加しているようである。

現代人はセロトニン不足という専門家も多い。増加する鬱病患者、自殺者、キレる若者は良く取り上げられるが、セロトニン不足が原因であり、その根本には生活リズムを崩したライフスタイルにあるという意見もある。

医療においてもセロトニンの濃度を上げる薬の開発は以前から進んでおり、SSRI系やSNRI系の薬などセロトニン濃度を高める効果があり、鬱病に至ったら医師の診断を受けて処方される薬なので、現代の科学・医学に頼れる時代となったようだ。

うつ病が一般に認知されるようになったのは、まだ最近のことである。思い起こすと、10年程前に勤務先にうつ病っぽい人がいた。口数が少なく、無気力で、内向的であり、やがて休みがちにもなった。冗談で精神病などと陰で言われていたようだが、本人の苦労など知る由もなく、一般には怠け者であるとか、精神力が弱いというレッテルを張るような人も残念ながらいたようだった。

しかし、誰にでもうつ病はなりうる病気として認識しはじめられ、「心の風邪」とも言われるようになった。しかし風邪のように簡単に直らないことが多く、今では適切な薬物投与による治療法も確立しているようだ。

身内に、うつの気配がある人がいたら適切なケアと協力が必要だ。無理をさせたり、頑張らせたり、叱ったりしてはいけない。この点についての認識は全然進んでいないのが問題となっている。理解してあげることが何よりも大切な病気だ。


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