›1 07, 2011

俺はまだ本気出してないだけ

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タイトルから本の内容がイメージできてしまうが、その通りの内容であった。人気があるのは時代背景からだろうか。
40過ぎの家庭を持つ男が、ドロップアウトに一見見える行為にでる。経験が無いのに漫画家を目指すという暴挙だ。

もちろん簡単にうまくいく訳が無く、ファーストフードのアルバイトをしながら、軽蔑する父と微妙な関係の娘とのやり取りが面白い。
登場する連中も、実際にいるような雰囲気が伝わる。傍から見ると悲惨なのだが、主人公が悲壮感が無いところが良い。
無謀な行動の中にも生きる意味を感じる。

ところで、タイトルの「俺はまだ本気出してないだけ」というのは、一般でも良く聞いたフレーズだ。
自分も昔を振り返ると、そのように思うことが何度もあった。
部活での大会後、勉強、仕事。なんかこの一言で逃げてしまえる言い訳である。

もちろん社会人になってこんな甘えた発言は通用しない。今では思うことも許さないと自戒している。
やりたいこと、やるべきことは常に本気を出す。すぐに手を付ける。こんな生き方をしないと、あっという間に人生が終わってしまいそうな気がする。
まだ1月なんて思っているとあっという間に1年なんか過ぎてしまうものだ。


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