›1 06, 2011

アフィリエイトとドロップシッピング

Category: IT / 0 Comments: Post / View

Web2.0と呼ばれるインターネットの新しい活用であるブログ、SNSといったコミュニケーションが大きな話題となったが、これはC2C、つまり一般人(一般消費者)どおしのコミュニケーション革新であった。
しかしB2C、つまり消費者とビジネスを結びつけるインターネットの革新技術についてはあまり話題とならない。
いわゆるEC(Eコマース)がB2Cの主流であり、楽天やAmazonの大手から中小企業の独自サイトまで無数のネットショップがあり、急成長した。そしてそのネットショップを支えるインターネット技術やビジネスモデルも何度か革新的なことがあったが、対して話題とならなかった。

ECにおいては、アリフィエイトとドロップシッピングの登場は大きなできごとだったと思う。
アフィリエイトとは、ウェブサイトやメールに設置された広告によって閲覧者が広告主の商品あるいはサービス等を購入し、生じた利益に応じて広告媒体に成功報酬を与える一連の形態である。

当サイトでもアフィリエイトは当初から行っていた。メルマガが主流だった10年前位にはメールでのアフィリエイトを行った。新しいもの好きだったこともあり、怪しいネット広告代理店とは思いながらも、広告をメルマガ末尾に掲載を行っていった。広告は人材紹介やサラ金が多かったと記憶している。クリックで課金される方式や成功報酬タイプがあった。当時は怪しいと思っていたネット広告代理店も数が増え、大きく成長し、上場企業へと発展した。

当時の技術ではインターネットはWebサイトよりもメールが優れていると思っていた。しかし、メルマガは最新のものしか読まれず、過去の情報検索には向いていない。2003年ころからブログが登場しだして、Webでは無かったプッシュ型の配信であるRSSやトラックバック、簡単な最新情報の更新によりメールからWebサイトの時代になると感じた。メールはスパムなどの問題が多発し、利用する側からしても好ましく無かった。

Webサイトでのアフィリエイトでは当サイトでは、Amazon、Google、楽天を使用している。どれもダイナミック・バナー広告が主体ではあるが、個別の商品も紹介している。
ダイナミック・バナー広告は、記事(コンテンツ)の内容にマッチした広告や商品を自動で表示する仕組みである。

メルマガを辞めてブログ形式にしてから閲覧数は当初ずいぶんと減った。プッシュ型のメルマガは読まれるが、RSSリーダが普及していなかった当時は、わざわざブログが更新されたか確認して見る人が少なかったのだと思う。広告のクリック率もメルマガと比較するとWebでは格段に低い。これは理由はあまり分からない。

しかし、結果としてWebベースにしたことにより、当サイトは検索エンジンで過去の必要な情報を検索して来る人が圧倒的になった。アフィリエイトで、広告掲載者が貰える報酬は1%~8%程度とほんのわずかだ。それでもアフィリエイトで多く購入されることで驚いた。Amazonは小売りとして日本でも大きく発展した。

現在では多くの一般庶民がブログを行っている。アフィリエイト経由でのネットの入り口という意味ではこの10年間でアフィリエイトは急成長した技術だ。しかし、アフィリエイトの知名度の向上とともに簡単に稼げる副業という間違ったイメージも定着した。
NPO法人アフィリエイトマーケティング協会によると、アフィリエイターの7割の月収は1000円以下、9割の月収は5000円以下、毎月3万円以上稼いでいるアフィリエイターは全体の2%以下という結果であり、労働賃金を時間給に換算すると多くの人は、最低賃金を下回る報酬しか得ていないだろう。


ドロップシッピングは、数年前そのビジネスモデルを知った時には革新的だと思った。ドロップシッピングとはネット運営者がネットショップのように運営し、注文が入った時点で、それをメーカーや卸売り業者から直送させるビジネスモデルである。
つまり、在庫を持たないでネット上で小売ができるということである。アフィリエイトとの違いは、アフィリエイトがわずかな紹介料しかもらえないのに対して、ドロップシッピングは販売した販売価格が売上であり、販売価格と原価を引いた粗利益を得ることができる。そもそもアリフィエイトと決定的に違うのは、ドロップシッピング運営者は小売であるということだ。

ドロップシッピングに近い体験をすることもあった。大手のメーカでネットで購入した時は、そのメーカの海外の下請け工場から直送されてきたことがあった。米国ではネット販売の30%がドロップシッピングというデータを聞いた。日本では、ネットでも後払いが多かったり、大手ショッピングモールやAmazonのように知名度や登録の手間のかからないところから買うのが楽なためか、ドロップシッピングは停滞しているようだ。

しかし、決済や個人情報を統一できる仕組み(シングルサインオン)の確立と普及や、クレジットカード決済の普及により広がる可能性のあるビジネスモデルだと思っている。



Comments