›10 28, 2010

毎日30分の語学習得法

小説家黒木亮の記事で毎日30分で彼は5ヶ国語をマスターしたとあった。
日本企業は国内マーケットの縮小やグローバル化から社員の語学力を求めている。
社内公用語を英語に変える企業も続々と出てきている。情報収集という点でも語学力は重要になってきている。

しかし、毎日30分の勉強で語学が習得できたら苦労は無いと思った。
そもそも学校教育でも自宅学習を含めて毎日30分以上は勉強しているはずだ。毎日30分では年間182時間である。
語学の習得というのがどのレベルかにもよるが、ビジネスで使える読み書き、会話を考えると最低1000時間は必要ではないか。
アルクのヒアリングマラソンも1000時間だった。

学習法や個人の能力差も大きいのだろうが、毎日30分の1年間の学習で考えると、自分ならまず基本単語の暗記、文法を徹底しておこない、ヒアリングとリーディングを行うと思う。
ちなみに中国語を2年ほど前から毎日30分位やっていたのだが、やはり1年位でみるみる上達し、基本会話や文章がなんとなく読めるようになった。寝る前にiPhoneで学習教材(文法と基本会話)をこなして、朝のトイレや通勤でもiPhoneで単語を覚えるという繰り返しを行った。
他の語学でもそうだが、そこから壁にぶち当たって上達している実感がまったくなくなってしまった。そこからモチベーションを維持しながら学習を続けていくことが一番重要なのだが。
ある一定レベルまで来ると、雑誌や新聞を読めたり、テレビの会話が聞き取れて学習というレベルを超えて楽しみながら学習できるのだが。

そこまで行くのには1000時間を遙かに超えると思われる。
また、そこから先のレベルもありネイティブとは歴然とした差が存在する。

余談だがアメリカの大学院を卒業しても、授業やビジネスの会話はわかるが、専門に学習した内容以外は理解できない。例えば、動物園や植物園に行っても日本語なら知っている当たり前の言葉がわかならい。アメリカ人なら誰でも知っているアメフトのルールもまったくわからない。誰でも知っている芸能人や政治家も知らない。
そんなことから会話が成り立たない。
ビジネス以外の砕けた言葉(スラング)もわからない。テレビゲームで大ヒットだったGTOの黒人ギャングの会話が全然わからなかった。日本語で言えば「ガサ入れ」、「サツ」、「まっぽ」みたいな言葉を知らないからだ。
まあこのレベルは理解できなくてもビジネスで支障は無いが。

黒木亮の頭の良さは小説を読んで十分わかるが、5ヶ国語はさすがにすごいと思った。

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