›8 06, 2010

LED照明の問題点

Category: 日々雑感 / 0 Comments: Post / View

LEDの電球が大手電機メーカが売りだしていて結構売れているようだ。売れている理由というのはエコポイントの交換にちょうどいいからのようだ。
また白熱灯が環境問題の観点から生産中止になり販売も中止されるという背景がある。LEDの価格はまだまだ高く、家庭で考えると消費電力の削減で元が取れるのには長い年月使うことが必要になってくる。
電球は白熱灯、蛍光灯を巻いたタイプ、バックライトのCCFLを巻いたタイプ、そしてLEDタイプがある。

LED電球には問題が多くあることが指摘されている。色合いがなじめない、突然切れた、などの諸問題があるが、多いクレームは「まぶしくて暗い」、「ギラギラして気分が悪くなる」ということのようだ。消費者センターにもクレームが寄せられているそうだ。
この現象は輝度と照射にあるようで、電球の真下は眩しく、ちょっと離れた横は急に暗くなる。電球が全方向の照射されるのに対し、LEDは1方向照射であり、白熱球や蛍光灯のような拡散した光でないのでギラギラした光に感じるのだ。

さらに、LED電球はランプと違い購入品を組み立てるだけで作れることから、輸入品、ベンチャー企業の製品など多数参入してきている。しかしインバータ回路や電流安定の問題が多いことなどが指摘されている。

これは家庭用の話であり、現在盛り上がりつつある市場は事業者・病院・工場・役所・商業用施設の蛍光灯からの置き換えである。
この分野は直管型の蛍光灯がこれまで使われてきているが、地球温暖化防止条約によるCO2削減、日本政府によるクールズアース50(2050年までに温暖化ガス50%削減)、改正省エネ法(特定事業所の年1%低減目標)があり、さらにオフィスビルにおける消費電力の多くが照明であり、エアコンに比べて蛍光灯から代替照明に変えることにより大幅に削減が可能ということがある。そして、助成金や補助金によるバックアップもあり、今後市場の拡大が期待されている。

このような背景からベンチャー企業が中心となって新規参入が行われている。この分野ではLED照明の参入があるが、直管タイプのLEDというのは問題がさらに多いようだ。消費電力が逆に上がってしまったり、LED電球と同様に照度の問題があるのに加え、色合いが蛍光灯と違うことから商業用施設や飲食店では扱っている商品が安っぽく見えたりしてしまう問題が出てきているそうだ。

LED照明以外にも蛍光灯の派生で液晶バックライトに使われているCCFL灯による直管型照明にもベンチャー企業が参入してきている。こちらはランプでLEDと違い色合いなどの問題は無く、消費電力削減や寿命はLEDと同等で価格が安いという特徴のようだ。そのようなことから蛍光灯タイプに関してはCCFL灯による置き換えを行っている事業者が多く見られる。

かつては大手電機メーカの寡占市場だったのが、多くのベンチャー企業が乱れる市場になったことによる品質の悪い製品が参入してくることが1番の問題かと思われる。思えば照明はいろいろな分野で使われ、街のネオンや公共施設の照明まで非常に多彩である。

環境問題から省エネやエコといった言葉がキーワードになり、照明市場は急拡大している。これから白熱灯が姿を消し、その次は蛍光灯が姿を消すだろう。しかしその次のLEDというのが技術的な問題から安かろう悪かろう製品が蔓延する危険性などがあり、非常に懸念されるところである。

こちらの記事によると、蛍光灯型のLEDでは問題が多く、米国エネルギー省は「蛍光灯の代替品としては性能が不十分」と指摘、日本電球工業会も注意点をまとめた冊子を公開しているそうだ。
http://mainichi.jp/select/wadai/everyone/news/20100806mog00m040006000c.html

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