›7 12, 2010

日本の幸福度は178カ国中90位

Category: 日々雑感 / 0 Comments: Post / View

日本の幸福度が一人当たりGDPや経済規模に比べて異様に低い。世界中の国々で測定された幸福度がランキングされているが、上位国家を見ると小国が多く、ヨーロッパが多く、また先進国、大国というのは上位にランクされていないことが目を見張る。
幸福度とは別の指標で、見てみると日本は非常に恵まれた経済環境にある。例えば、欲しいものが手に入るか、衣食住は満たされているか、福祉は行き届いているか、医療は受けられるか。
そのような指標では、日本はトップクラスに位置する。それでも幸福度が低いということは何を意味するのだろうか。

これは、以前から指摘しているようなマズローの欲求段階説で説明できるのかもしれない。
物質的な欲求が満たされても、それが当たり前になると満足せずに精神的な欲求、より高い次元の欲望を満たされないと満足しないのではないだろうか。
思えば、日本は20年間にも及ぶ経済の低迷下にある。基本的な生きるための欲求が満たされているものの、経済成長が無いために次の欲求が満たされず、基本的に満たされているはずの欲求が失われるかもしれない恐怖心を多くの人が抱いているのかもしれない。

幸福度ランキングでは、アメリカ、ドイツ、フランス、イギリスも20位以下となっている。少なくともこれらの国には多くの移民が押し寄せており、世界の中では経済レベルは非常に高い。
このように考えると、幸福というのは満たされないものが満たされるときに感じる要因が大きいように感じる。
ヨーロッパの小国が多く上位に位置するのも不思議だが、人口密度がそれほど高くなく、自然環境が満たされているところに共通点があるようにも感じる。
自然と人との関わりは幸福度にも重要な相関があるのかもしれない。


■マズローの欲求5段階説
マズローは人間の欲求にはランクがあることを示唆した。
人間はある段階の欲求が満たされると、次の欲求を求めるようになる。
では、段階をそれぞれ見ていこう。

1.生理的欲求
 生きるための欲求である。最低限の欲求とも言える。
2.安全欲求
 生理的欲求が満たされていることが前提である。危険をさけ、安定した収入
 を求める欲求である。
3.社会的欲求
 誰だってひとりでは生きられない。愛情を求める欲求とも言われる。
 人間関係と社会的関係の欲求である。
4.自我の欲求
 人間は何のために生きるのか?誰だってひとに認められたい。
 自尊心を満足させ、他人の尊厳を求める心だ。
 また、この段階にくると恋人や家族に対する責任感が強い。
5.自己実現の欲求
 最終段階の欲求だ。人間の存在意義そのものだ。
 自己の素質を最大限に発揮し、自己の欲求を実現しようとする段階だ。
 自己実現のために、ひとは努力をする。


■幸福度ランキング
1位 デンマーク
2位 スイス連邦
3位 オーストリア共和国
4位 アイスランド共和国
5位 バハマ国
6位 フィンランド共和国
7位 スウェーデン王国
8位 ブータン王国
9位 ブルネイ・ダルサラーム国
10位 カナダ
11位 アイルランド
12位 ルクセンブルク大公国
13位 コスタリカ共和国
14位 マルタ共和国
15位 オランダ王国
16位 アンティグア・バーブーダ
17位 マレーシア
18位 ニュージーランド
19位 ノルウェー王国
20位 セーシェル共和国

Comments