›4 05, 2010

ヒーロー(英雄)の条件

Category: 日々雑感 / 0 Comments: Post / View

大学卒業生の20%が就職が決まらない。日本の大企業は新卒を採用し育てる。中途採用は大企業、中小企業あるが、社会人経験の無いものにとっては採用は非常に厳しい。つまり新卒で就職できないと、アルバイトから正社員に転換してもらうなど可能性が非常に限られる。
90年代後半も不況だった。その時就職できなかった者も数多くいるが、その後正社員に成れた者は限られていた。2000年代はITバブルが終わり緩やかな高景気だったにもかかわらず正社員に転換できたものは限られていた。
非正規社員の派遣でも給与は良く、仕事も多かったので危機感が無かった者が多かったのではないか。
彼らは今35歳周辺であろう。
自分の周りにはいないが、ネットの掲示板や報道を見る限りその数は非常に多い。
彼らは、ニート、引きこもりか派遣社員など将来を考えると深刻な状況に陥っているようである。

正社員の状況にしてもあらゆる業種で不景気は深刻だ。エリートサラリーマンでも将来を危惧している者がとても多い。
金融危機以降にリストラによる人員削減も様々な業種で行われている。

危機的な状況にあるのは40代以上だろう。企業にとっては賃金負担が大きいが、40代以上の者は多くが家庭もあり住宅ローンを抱え、教育費もかかる。
そして何よりも危機意識として感じているであろうことは、失業すると転職先も賃金も現状を大幅に下回るものしか期待できないことだ。
ここに不景気でマイナス成長の国の恐ろしさを感じる。

優秀で安泰だろうと思っている人でさえ危機感と将来のことから心配で震えている人が多くいる。立派な企業に勤めている者でも、外資系であればいつ日本から撤退するのか、リストラされるのか心配し、製造業ならいつ日本の工場や研究所は海外に行ってしまうのか。
そんな心配をしている人ばかりだ。失いたくないものを背負って生きているのだろう。

男の子は誰もがヒーローに憧れた。大人向け映画でもヒーローは多い。ふと思ったのだが、ヒーローには共通点がある。
どんなヒーローも最初からヒーローでは無い。ヒーローになるためのきっかけが必ずある。大きな挫折や困難を何度も乗り越えて初めてヒーローになっている。
ヒーローに憧れるのは、そんな人間的な成長に感動するから何だろうと思った。

過酷な環境にある人はヒーロー映画を見てみると大きな発見があるはずだ。
ヒーローは必ず行動する。何もしなかったり逃げ出したらヒーローにはなれない。打開策や復活方法を見出すことは難しい。現実を直視するのは怖い。どこへ向かえば良いかもわからない。それでも前進しないといけない。負け続けても最後に勝てばヒーローだ。自分の信念を貫いて行動する者だけがヒーローになれるのではなかろうか。

困難、苦労はチャンスで、人間的な成長のまたとない機会なんだと考えるときっと前向きに積極的になれるはずだ。

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