›3 21, 2010

史上最強の投機家ソロス

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ジョージ・ソロスほど有名で成功したウォール街の人間はいない。ソロスの成功には過去の虐げられた少年期の影響が思想に大きな影響を与えている。

ハンガリーのユダヤ人であったソロスは少年時代にナチスドイツの迫害に合う。生きるためにナチスがユダヤ人の資産を没収する仕事をして生き延びてきたのだ。
生きるために同胞を不幸にする仕事に加担するということはどんなに辛かっただろう。

その後、旧共産国家を資金面で支援している。

ソロスが有名になったのは、ポンド売りでイングランド銀行と勝負をして勝ったことやマレーシア、タイなどアジア危機で新興国国家とも対決したことだろう。
各国のトップはソロスを名指しで批判した。

国家の金融政策をめちゃめちゃにして莫大な利益を上げた。しかしソロスにとっては各国の中央銀行や政府の対応が馬鹿だから儲けただけだ。実際にイギリスがソロスのポンド売りで敗北した時には、イギリス国民の多くはソロスを拍手喝采し、政府を罵倒した。そして皮肉なことにイギリスはポンドの下落とともに経済復興していったのだ。

マレーシアのマハティールなんかもずいぶんとソロスを批判した。しかし、ソロスの思想がわかるにつれてソロスの目指す国家像、世界像がわかってくる。

ソロスは金融市場をより合理的な完成されたものに導きたいと思っている。政府の介入というのは市場の効率性を破壊するものであり、戦争も政府によっておこされる。政府が介入しても市場はやがてもとの姿に戻ろうとする強い圧力が働き、そこにアービトラージ(裁定機会)が発生して金儲けができる。

ソロスの人生の前半は不幸の連続であった。今は大富豪だが何か崇高な目的のために巨額のマネーを動かし続けているのではないかと思う。


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