›6 05, 2009

ユニクロのすごさ

Category: 日々雑感 / 0 Comments: Post / View

日経ビジネスでユニクロが特集されており、品質、新製品開発力、オペレーションについて詳しく分析されている。だが、自分がユニクロがすごいと思うのは別の点にある。

5年前の成長期にすごいとおもったのは、ユニクロのデザインの統一性だ。
アパレル業界においての品質というのは、繊維の品質だけではない。デザインの統一感も品質である。どの商品を選んでもそのメーカー独特のセンスが必要になる。
そこがアパレルメーカーが成長する際につまづく壁である。創業期のデザイナーひとりでデザインしていたものは当然デザインに統一感がある。ところがデザイナーが増えるに従い、それぞれのデザイナーが異なったコンセプトでデザインをするとその企業の文化・価値が崩壊する。

当時ユニクロがすごいと思ったのはデザイナーが何人もいるだろうが、同じデザインで出せるという点である。購入する立場として考えると、奇抜でなく、ハイセンスでもない野暮ったい感じだが、ユニクロっぽいという表現ができるほど統一感があった。

ところがさらにユニクロが成長するに従って、この統一感が壁となったと感じる。ユニクロのデザインの統一感はユニクロであることが外見ですぐわかる。ユニクロが多く売れるに従ってユニクロを着ていること言うことがファッションの観点では他人と一緒に見られることで嫌気をさしてしまう現象が起こる。

ユニクロを着ているのがばれると恥ずかしい。ユニバレという名称もできた。

今ユニクロがすごいと思うのは、デザインの統一感を壊しバリエーションが増えていることだ。さらにロゴもタグにもユニクロと表記しないものも多い。外見だけでなくて、タグを見てもユニクロとはわからない。

成長段階に合わせたデザイン、商品展開、企業戦略の変更を柔軟に行っているのがユニクロのすごさだと思う。

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