›6 04, 2009

無くなる消費意欲

Category: 日々雑感 / 0 Comments: Post / View

米国で貯蓄率が上昇している。これまでアメリカ人は収入を超える消費をしていた。それがサブプライムローンであったりクレジットカードの問題であった。住宅は日本のバブル期のように常に上昇を続ける資産であったため、家を購入する収入が無い人にまで貸し付けていた。購入した家の資産価値が常に上昇したのでそれを担保にさらに金を借りることが出来た。
クレジットカードも返済や金利を考えず、家や株の資産価値上昇といった根拠のない担保があると錯覚して消費を増やしていた。
その2つが崩壊した。


現在では借金返済に苦しむ人が多いのが米国である。消費をせず貯蓄をするのもブームとなっている。
Suze OrmanというファイナンシャルプランナーのTV番組がある。この番組では消費者から電話がスタジオにかかってきて、欲しいものがあるのだが買っていいのかを家計の情報を元にSuzeに相談するというコーナーがある。

以前からこのコーナーではアメリカ人の浪費ぶりを見ることが出来た。収入がほとんど無いのに家を買って、さらに2台目の車を買いたい、家を買ったから芝刈り機が欲しい、家を買ったから大型テレビや家具やプールが欲しい、家を買ったから庭に高価なバーベキューセットを買って友達に自慢したい。家にまつわる消費以外にも、金の掛かる趣味に関するものばかりだ。
ほとんど買う資格なんてないものばかりなのだが。
Suzeが買ってもいいというのは、どんなに高価で他の人には無価値なものでも、貯蓄があってキャッシュフロー(収入)に収まって生活に影響を与えないものだ。

今ではSuzeの番組ではいかに節約するかという特集をやっている。水の使用を減らすとかコンセントを抜いて月20ドル電気代を節約する方法といったものが消費者から報告される。

家が買えなくなり、資産価値も下がり、クレジットカードも使えなくなる状況においては借金を返すだけの人生か、借金が無い人も貯蓄をして浪費をしないかという風になるのだろう。

消費先進国?の米国と同じことが日本、欧州といった今までのような成長が見込めない先進国では起こると感じる。

日本においても旦那がリストラや賃金低下といったことが主婦層に影響を与えるだろう。消費意欲の高いF1などともてはやされた仕事をする女性もリストラの対象としては現実的には男性よりも可能性が高いと思われるため、今後は浪費が減るのではないかと思う。

これまでのように生活必需品以外のぜいたく品というカテゴリーは急速に狭まると思うのだが。

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