›3 09, 2009

監査法人|DVD

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NHKドラマ「監査法人」はフィクションではあるが、どれもが記憶にある上場企業を舞台にしたドラマだった。
資本関係の無い会社に在庫を飛ばす(飛ばし)手法はカネボウ事件であったし、IT企業の売上高計上はメディアリンクス、IXIなど新興企業で見られた。ドーナツ屋がフランチャイズで加盟金を売上計上したのは、米国のドーナツ屋がドーナツ製造装置の販売を前倒しで売り上げ計上したのに似ているし、若い社長が世間を騒がす姿はホリエモンにも重なる。
銀行の不良債権隠しは、もう誰もが知る内容かと思う。

終始、この番組は暗かった。(笑)
しかし面白かった。会計士を目指す人は減るのではないか思わされる内容で、結局監査法人の会計士は組織の政治に翻弄されるのであれば、会計士本来の独立した「Integrity」というのは何の意味も無いし、会計士が出す適正意見とハンコに対するリスクというのが非常に重いことを考えると、一歩間違えば犯罪になってしまう職業だと再認識させられる。

最後は監査難民の話になるが、なんだか奇麗事であり得ないなあと思わされる内容であったのが残念だった。

しかし、会計士という仕事を理解する上で非常に役立つ番組であったことは間違いない。


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