›10 17, 2008

バブルの原因

Category: 日々雑感 / 0 Comments: Post / View

日本でバブル崩壊したときには米国の金融理論でその原因を説明されたものである。不動産におけるバブルは明確に金融理論で説明された。日本においては、隣の不動産の価格に合わせて価格が決められた。また市場の需給関係で価格が決められた。
それに対する金融理論での説明は、Disconted Cash Flowであり、将来に渡って得られる賃貸料を現在価格に割り引くのが、理論価格ということであった。

今回サブプライムローン問題を発端とする金融の崩壊は不動産価格とそれに対する貸付が原因であるが、今考えなおすと米国の金融理論のこじ付けによってバブルが形成されたと思う。

様々なメディアや専門家がバブルの原因を報じてはいるが、根本的な問題として2つ重要なことがある。
まずは、利益と損失の非対称性がある。不動産の価格上昇が担保になったりするのも結局は同じ問題があるのかとは思うが、リターンは限りなく大きく、リスクは限られている。
例えば、投資銀行における社員においても、リターンに対しては成果報酬として一定のパーセンテージを報酬として受けることができるが、リスクは会社を解雇になることだけで、損失を被っても個人としては何の損失も受けない。

個人においてもこれは同様のことで、リターンは限りなく大きいもののリスクは破産(日本では自己破産)である。企業においても同様である。これが、損失を被った場合、社員、個人、企業が将来に渡って稼ぐ利益まで回収させられたり、破産が認められず連帯保証人に回収が及んだり、損失は死んだり内臓を売ってまで返さないといけない社会であれば、バブルにはならない。

もうひとつはトラッキングレコード(過去の利益・損失のデータ)を重要視してしまうことが問題だと思う。投資信託では騰落率は必ずデータとして重要視されるし、株を買うときにチャートを見る。
だが、CDSの仕組みで過去のデータから格付けが行われたが、過去のデータは実は何の価値も無いことがわかったのだと思う。

Comments