›9 30, 2008

プロデュースも循環取引疑惑で上場廃止そして倒産

Category: 日々雑感 / 0 Comments: Post / View

循環取引疑惑が出て、わずか1週間での倒産劇だった。疑惑報道が出たのち、株価は連日ストップ安、タイミングが悪くその週の株主総会では監査法人が辞任したため計算書類の決議が取れず、また社長、専務が欠席という事態であった。そしてその週に短期借入の借り換えができず民事再生手続きとなった。
増収増益(どこまで粉飾なのか明らかではないが)、工場拡大等の大掛かりな設備投資から手持現金が不十分であったことがこれほどまでに早い倒産劇となったのだと思う。かつてのライブドアでは余剰現金が十分にあったことから、上場廃止になっても潰れることはなかったのとは大違いである。

さらに一部報道での循環取引で利益の水増しという表現が気になる。通常循環取引は、売上の水増しに使われ、他社に売ったものが、さらに他社に転売され、最終的には自社が買い取る仕組みであり、決算期はまたがるにしても最終的に循環のコストは自社が持つことになり、破綻する仕組みである。

これまで、IT業界でメディア・リンクス、IXI、食品業界の加ト吉と行われてきたが、製造業で行われていたのであれば、それは驚きである。何しろ、実際に物をつくっているのであり、物がいくつかの取引先に売られ、それを買い取っいるのであれば循環取引を止めると在庫の山ができるはずである。

同社の過去の決算を見ると急成長を遂げており、営業キャッシュフローが追い付かない受注量、売上増加である。しかし、同時に利益も出しているのである。足りないキャッシュは増資と融資によって賄っていた模様である。

地道に技術開発に取り組み利益を出している製造業、町工場のイメージまで悪くなってしまうのであれば残念でならない。

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