リーマン・ブラザーズのチャプター11の衝撃、メリルリンチのバンカメによる買収(救済)、AIGの米国政府公的資金投入。
そもそも、AIG、米国住宅公社というのは公的資金を投入されないと死んでいた存在だが、以前は格付けはAAAであった。要するに皆が馬鹿なのか、グルなのか、資本主義のファイナンスにのったカジノ経済で大ばくちを打っていた訳である。
世界経済は拡大するという前提に立ち、レバレッジを効かせて大儲けしていたのが、経済が傾いたらレバレッジの分だけ大損したというのが根本だと思う。
拡大する経済から、リスクを取って成長する企業を見て焦って高リスクに後から手を出して経済低迷、サブプライムローン問題で大損を出して立ち治れないほどになったとは。
強欲が招いた当然の結果だと思う。人間だれしもそうなかもしれないが。
しかし、これで米国はさらにドルを大量に刷る必要になるだろう。理論上はドルの暴落になるはずだが、世界各国、とりわけ日本が協調したりするんだろうなと思うと悲しくなる。
IPOは今後は先進国では件数は少なくなるだろうし、成熟産業が増え、それらの産業はM&Aで大手が支配する寡占、独占になり、とこれはもう資本主義の衰退期に入ったのだろうか、と思う今日この頃です。