›6 17, 2008

中国など新興国のインフレ

Category: 日々雑感 / 0 Comments: Post / View

6月12日の上海総合株価指数が1年2カ月ぶりの安値水準となった。BRICs新興国(発展途上国)の株価下落が止まらない。これらの国はインフレが加速している。

中国の第一四半期にみるGDP成長率は10.6%であるが、他方CPI(消費者物価指数)は8.0%で、昨年1Qの2.7%、中国政府の年度目標4.7%と比べ急激な上昇が見られる。
CPIの上昇で食品が21%、住宅価格が6.5%上昇となっている。
可処分所得は都市部住民が11.5%上昇、農村部で18.5%上昇となっている。

傾向としては、国内消費需要は上がっている。但し中国は発展途上国として重要な生産拠点となっており、やはり輸出国としての貿易黒字が経済力の中心である。
中国の最大の輸出先はEUで、人民元はこの2年間で対ユーロで12%切り下げされているのが貿易黒字をもたらしている要因だ。
本来の為替レートから言えば、ユーロが高すぎる気がする。

為替に関しては、ドルもユーロも人民元も政策的なものだが、一般企業としてはそのトレンドを見極め収益に結び付けていく事が重要だと思う。
中国の消費は確実に伸びており、設備投資も旺盛だ。中国がEU諸国からの購買を日本にシフトする傾向は続くのはないかと思う。

さて、インフレだが新興国においてのインパクトは先進国より大きい。新興国は衣食住のうち生存に欠かせない食の割合が消費において大きい。つまりエンゲル係数が高いということだ。
インフレも食品が大きく、ガソリンなど生活必需品が高騰すると、食料以外の消費を押させる結果となり、消費が低迷することとなる。

中国はインフレ抑制のため金融引き締めを強化せざるを得ない状況だろう。

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